60sモードに心奪われつつも、きもの日本文化がかろうじて生き残っていた時代★1964年発行「服装」田中千代監修★ ヴォーグ顔負けの中身をご紹介します(その❸)ファッションはどうして創られるのか
こんにちは、土曜日が来て、今日は何を書こうかな?と、
中身の濃い雑誌ですから、どこを見てもみがいのある記事ばかり!
3,2,1で、本をいきなり開いて、一番目に出てきたものの掲載です!😃
■「ファッションはどうして創られるのか」👗
この雑誌は昭和39年発売、以前ご紹介した昭和25年発行の”装苑”から14年経過しています。
読んでみると、14年前の否定的なコメントとは違って「流行を創り出すには科学者の頭が必要です」などとあります🧐
----------【 ↓ 引用開始】---------
繊維会社のファッション・キャンペーンがここ2~3年盛んです。しかし、一般女性は実際その品物を買っているのですが、「あれは押しつけの流行だ」などと思っている人も数多い。
その考え方を打ち消すために開催したのではないでしょうが、東京ヤラカス館は”流行はこうして作られる”といった展示キャンペーンを開いて一般女性はもちろん、メーカーにまで好評を博していました。
ファッションとは、たしかに人間が作るものですが、勝手に新しい色彩シルエットを発表しているわけではないのです。
この展示会はファッションの構造をPRするためには意味がありました。
来年の春夏はどういうものが流行するのか、その答えとして、ハイ&シックというファッションを出しているのです。
まず、消費者の嗜好と機能を分析して一般の人に喜ばれる流行を作る。
年ごとに変る色や柄、シルエットは、その時代の経済的、社会的環境などの複雑なファクター(要素)に作用される。
そのために市場調査は必要で、それを土台としてモードの企画がなされているのがわかります。
同社の専務で流行研究家の白木三雄さんは、、、
「流行を創り出すには、科学者の頭が必要です。もちろん感覚が大事なことは言うまでもありません。そして動く消費者の意向を絶えず知らなくては駄目。
この動きをとらえる大衆の気持ちにピタッと合った感覚を具体的な形、色彩、生地、柄、風合いを作りだすのです」と言っていました。
一つの流行を創り出すには、数十人の頭を通ってファッションとして形になってきます。
したがって、たいてい消費者の要求に答えていますが、その分析を間違えればいくら宣伝しても大衆はついてこないのです。
ファッションの性質を系統的に知るためにも、この会の意味は深いものがありました。
-----------【 ↑ 引用終了】----------
以前参考にした本の時は、邪魔者扱いかとも見えていた海外からの最先端ファッション!
14年も経つとその当時、子どもだった人も十分大人!”戦争を知らない世代も増えてきて、考えた方も変わってきますよね(*^-^*)
きっとどの意見も間違いではないのだと思います。
🌺「流行を創り出すには科学者の頭が必要です」
流行を突き詰めていくと、サイクルがあることに気付いてきます。
私はある時に、流行って科学者がよく使うような、
何か ”長い長い計算式” みたいなものがあるのでは?
と思ったことがあります。
デザインって人間の心理や地球環境そういうものとつながっていて
幾何学的な何かと結びついているのではとも・・・
そうそう、
あの有名なパンクファッションの生みの親
ヴィヴィアンウエストウッドさんのパタンナーの方には
心理学で有名なフロイトさんの子孫の方がおられたとか、
立体図形(3次元~)と心理学的なものは何か関係がありそうな気がします。
■着る場所をみつけた紳士淑女たち
洋装がとりいれられたということで、富裕層の日本人たちの正装のスタイルが変化してきたようです、しかし、真面目で武道精神の染み付いた日本人たち!どうしても受け入れれない部分がおありのようです!
----------【引用開始】---------
「日生劇場の開幕は、ファッションに興味を持つおしゃれな紳士淑女にちょっとした話題を提供しました。開幕公演はベルリンオペラでしたが、観客の服装が楽しい。ハイ・ソサエティ(いわゆる上流社会)風景が展開されたのです。」
-----------【引用終了】----------
この文章からは、その当時の日本の富裕層の方々のイベントの服装がリサーチできます。
----------【引用開始】---------(要約しました)
・男性の場合 ”タキシード”より” モーニング・コート” 夜のパーティ、会合にはタキシードというのがありますが、日本では昼でも夜でもモーニング姿。下手にタキシードなど着たら、芸人かクラブの支配人に間違えられてしまうのがオチ。
・女性の場合 和装一点ばりで、イブニングドレスなど着たら気狂いと思われかねません。当日は訪問着が圧倒的。
-----------【引用終了】----------
ウエストの細さの違いの為でしょうか?似合う似合わないもありますし、普段の洋服の仕立てレベルにしても欧米にはまだまだ追いついていないことを考えればイブニングドレスより着物になるのもわかる気もします。
だた、気狂いと思われかねないとは、相当ですね😅
かたや男性にしても、タキシードの蝶ネクタイってとこが、侍精神・元軍人の日本人には、受け入れくにいのではと想像できます(・・;)
https://www.mama-bridal.jp/fashion-manner/morning_tuxedo
タキシード
モーニング
本日は、ここまで!
毎週土曜日に更新のつもりが、つい夜遅くになってしまいがちですみませんm(__)m、
では、来週またお会いしましょう😃