[NEAR Protocol]2025年1月Townhall
リソース:https://x.com/NEARProtocol/status/1876661146926842006
久しぶりにTOWNHALLやったと思ったら、Xのライブ配信でやるという方法、、、あれ?Youtubeじゃないのかよ、、、、と微妙に突っ込みたくなる内容ではあった。何かソーシャルの戦略が変わったのかな?
BTCをどれだけ取り込めるのか?と今まで静かであったAuroraへの資金の流入がされるのか?というのが気になるところ。
1. Near でのユーザー成長とチェーン抽象化
大規模ユーザーベースの獲得
2024年の間に月間アクティブユーザーが7百万人から4千万人、日間アクティブユーザーが100万人から400万人へ増加。
KaiKai(ロイヤルティ/Eコマースアプリ)、Days、Sweat、Telegram ウォレットの Here などが主なドライバー。
ユーザー自身はチェーンを意識せず、アプリ側が Near 上で稼働していることでブロックチェーンの仕組みを活用できる。
AIブロックチェーンとしての位置づけ
Near は「AI フロントエンドとブロックチェーンバックエンド」の融合を促進。
分散型AI、プライバシー保護、ユーザー・データ主権などを実現するための技術的基盤を整備。
Intents プロトコルによる AI エージェント連携、チェーン抽象化されている多チェーン世界への対応などを推進。
2. Near 財団とエコシステムノードの分散化
Near 財団の概要
スイス拠点の組織であり、評議会(4名+1名追加予定)によって監督。
CEO である Chris Dornan のもと、財務・法務・マーケ・パートナー支援・創業者支援などを担う。
エコシステム向けの資金サポートやガバナンス調整がメインで、プロダクト開発は行わない。
エコシステムノードの台頭
Near One: コアプロトコル開発&チェーンシグネチャを担当。Bowen Wang 率いるチーム。
Halha Security: セキュリティ関連。
DevHub: SDKやCLIなど多数の開発者ツールを管理・開発。外部コントリビュータを取り込みつつ維持。
Proximity: DeFiや BTC 連携(チェーンシグネチャ)を重視。
Aurora: EVM互換/バーチャルチェーン展開をサポート。
その他、FastNear、Meteor、Near AI、Slime など多数のノードがそれぞれ役割を分担しつつ連携している。
今後は House of Stake が資金配分でさらに大きな役割を果たす見込み。
3. Near Core の最新アップデート
Near Core 2.4
メインネット同期方式の刷新(Peer-to-Peer ベースで7時間ほどで同期完了)
ステートウィットネス最適化によるシャード輻輳の緩和・トランザクションスループット改善
ガスコスト調整などの最適化
Near Core 2.5 予定
6 → 8 シャードへの拡張(Nightshade 2.1 に対応した再シャーディングメカニズムの実装)
さらなるステートウィットネス最適化でメインネットのスループット強化
4. DeFi と BTC 連携 (チェーンシグネチャ)
BTC January on Near
Near プロトコルを “Bitcoin のアプリレイヤー” として活用し、ネイティブ BTC や Runes、Ordinals を Near 側のスマートコントラクトで運用。
独自ウォレット不要・ガスは BTC で支払えるなど、ユーザーにとってシームレスな体験を目指す。
SatoshiPort、Infinix、RuneMind、Atlas、Beehive などのプロジェクトが続々登場し、レンディングやリキッドステーキングなど多彩なビルディングブロックを用意。
5. Aurora のバーチャルチェーン展開
Turbo チェーン
最初の AI ミームコインチェーンとして Aurora 技術を利用。
NFT マーケットプレイスや新規トークンローンチ、AI エージェント等、多数のプロジェクトが参加予定。
“1,000 のバーチャルチェーン”構想
Aurora はチェーン展開にかかる費用を撤廃し、誰でも短期間(数日)で独自チェーンを構築可能。
バーチャルチェーン同士は Near 上でクロスコールにより相互運用・相互強化が可能。
追加で複数のチェーン(Berri、TPRO、ERM 等)が既にローンチ済みか直近で発表予定。
6. AI × Near の将来像
分散型AIの基盤として
AI 企業が簡単に Near を利用できるよう、チェーン抽象化やプライバシー技術、Intents プロトコルなどを整備。
Fella Network など、トラステッド実行環境(TEE)や GPU ハードウェアセキュリティエンクレーブを活用し、検証可能な機密計算を提供する動きも。
長期的には、クローズドソースな集中型AIに対するオープンな対抗軸を形成するビジョンを持つ。
まとめ
2025年の Near タウンホールでは、すでに大規模なユーザー基盤と多様なエコシステムノードを抱える Near プロトコルが、
AI フロントエンド+ブロックチェーンバックエンド という大きなパラダイム転換
Bitcoin ディープ連携
Aurora バーチャルチェーンによる爆発的な拡張性
を軸に更なる進化を目指す姿が示されました。
Near 財団は必要最小限のチーム編成を維持しつつ、エコシステム参加者(ノード)同士が連携して全体を成長させる構造へ移行中です。Nightshade V2、チェーンシグネチャ、Intents などの基盤技術はすでに成熟が進んでおり、DeFi・AI・Bitcoin・EVM互換といった要素が掛け合わさることで、2025年以降のさらに大きな拡大が見込まれています。