
[Orbs]Orbsって何?そして、どこにいくの?
ORBSって?
ORBSは、イスラエル発のパブリックブロックチェーンプロジェクトで、主に以下のような特徴を持っています。
エンタープライズ向けに設計されたブロックチェーン
Solidity以外の一般的な開発言語(Go, JavaScript)でアプリケーション開発可能
月額課金モデルによるGAS代の予測可能性向上
アプリケーション毎の仮想チェーンによる公開/非公開の選択肢とパフォーマンス保証
アプリケーション開発者のためのサーバレスクラウドを目指す
当初はEthereumを補助するL2チェーンとして開発
2022年3月のv3.0でL3チェーンへと位置づけを変更
EthereumやPolygonなどのL1/L2との連携を強化
DeFiエコシステム拡大への取り組み
当初のエンタープライズ活用から方針転換
2021年にBinanceと共同でDeFi.orgアクセラレータを立ち上げ
手堅いチェーン
Orbsは2018年のプライベートセールで1億1800万ドルを調達し、すべて米ドルにして資産運用をおこなうことにより、新しい調達を不要とする形でブロックチェーン開発を進めているめちゃくちゃ手堅いブロックチェーンになります。Orbsは、ブロックチェーンの市場で生き残るための戦略を取るということなので、非常に注意深く見ております。
彼らが2022年~2023年に目指したのはTON(The Open Network)です。TONはTelegramが目指したブロックチェーンプロジェクトの流れを汲む存在だが、現在は独立したコミュニティによって開発が続けられている分散型ネットワークプロジェクト
このTONは大成功しております。現時点で、TONはCoinGeckoの #14にいる。TONが日の目を見たのは、2023年末から、2024年と思われます。現在TONのエコシステムの上で動くゲームやウォレットなどが爆発的に伸びております。これをみてわかるのは、他のチェーンに価値をあたえるチェーンです。
開発の多くの部分をTONプロジェクトに捧げるという話を聞いたときにTONを仕込みました(大した数ではありませんが、確実にあがりました)
Orbsが狙う市場は確実に取れると思われる市場を狙っているので、Orbsがどこを狙ってるのか?はウォッチするに値します。
OrbsのTONプロジェクトへの貢献
TON Minterは、TONブロックチェーン上で独自のトークンを作成・発行するWebサービスです。トークンの名前やシンボル、数量などを設定し、発行後の管理や編集が可能です。TonhubやTonkeeperといったウォレットと連携してトークンの送受信ができます。
TON Verifierは、TONブロックチェーンのスマートコントラクトのソースコードを検証し、その証明を公開するWebアプリです。このツールを使うことで、スマートコントラクトが改ざんされていないことを確認でき、開発者は透明性と信頼性を向上させることができます。
TON Single Nominator スマートコントラクトは、Orbsによって開発されたTONブロックチェーンのバリデーター向けのセキュリティと検証プロセスを強化するツールです。これにより、第三者のノミネーターを必要とせずに、バリデーターが自己ステークで独立してトランザクションを検証できます。緊急時にステークを回復するセーフガードを含む、セキュリティリスクを最小限に抑える機能が特徴です
そしてV4へ
ユーザー側としては、非常に興味がある!という機能ではないのですが、チェーンの維持のための機能実装が多いように見える。手堅い機能が搭載されております。
Layer3の必要性が叫ばれている中で必要となった機能を搭載しているように見えます。
V4の必要性
L3の採用増加に伴い、最高レベルの堅牢性と信頼性が求められる。V4で対応。
Orbs V4の主な目標と機能
需要対応の容量増強、L3の重視、無人運用の堅牢性、L3ダッシュボード、アップグレード改善など。
Layer 3スケーリングの将来性
L3需要増加に備え、最小スペック引き上げ、Orbs LambdaとOrbs VM最適化、コアサービス改善。
ネットワークの堅牢性と信頼性強化
適切なメンテナンスと問題対処で運用の優秀性と信頼性を確保。V4で改善措置。
簡単なガーディアン(バリデーター)セットアップ
複雑さを解消し、ワンコマンドのインストールスクリプトを提供。
新ユーザー向け機能
L3の可視性を高めるダッシュボードや、ステーキングウォレットの改良など。
トークノミクス
Orbsトークンの使用と有用性を研究。コミュニティから意見収集し、モデルを改良。トークノミクスの改善を行い続けるプロジェクトは良いプロジェクトです。(トークノミクスに絶対はないため、調整はし続ける必要があります)
まとめ
大抵のプロジェクトに言えるのですが、あまり短期ではみないで長期的にどこを目指しているのかを見るべきだとは思います。Orbsは資金的に潤沢でもあることから、急いでお金を稼ぐ必要がない部分もあるためかなり長期的にトレンドをみながら動いているチェーンではあり、他のチェーンが必要としているものを作り続けている(Layer3という位置づけが他のチェーンが必要としている機能を提供するLayerになっている)のもあり、長期的にみると面白いプロジェクトです。またどこと提携していくのか?を追うのも面白いと思います。