愛用している画材たち-絵具編-
晴智です!
画材って沢山種類があり、相性も様々なので
何を使えば良いの?
何が合ってるの?
と、悩んでしまいますよね。
もちろん合うものを見つける楽しさもありますが!
今回はタイトルの通り、
普段愛用している画材の紹介をしたいと思います。
と言っても紹介する画材は少ないですが…
個人的オススメポイントを綴ってみますので、
ほんの少しでもお役に立てましたら嬉しいです。
筆編は後日!!
その1:顔彩
最も使用している日本画材です。
「がんさい」と読みます。
日本画材と言うと、膠液と混ぜる岩絵具が真っ先に浮かぶと思います。
顔彩は顔料と膠液を練り合わせて固形にしたものなので
透明水彩のように水で溶いてすぐに使用することができます。
混色も可能です。
お手軽!
顔彩の特徴は色の深みでしょうか。
透明水彩だと混色をしすぎたり色を重ねすぎると濁ってしまいますよね。
ですが、顔彩は色を重ねれば重ねるほど深みが出ます。
特に使用している色たち。
手前左から紅梅・山吹・孔雀青
奥側左から本藍・藤黄
です。
これらの色をふんだんに使用した作品がこちらの
「夜が咲いたら」です。
ちなみに私は絵具の黒は使わず、墨汁を使います。
重たくなりすぎてしまうので…
また、墨汁は何度も塗り重ねると光沢感が出て面白いんですよ。
その2:水性日本画絵具・水彩
1「水性日本画絵具」
水干絵具のチューブバージョンのようなもの。
こちらも日本画材です。
色の美しさと伸びがとても良いです。
顔彩・水性日本画絵具の吉祥さんのホームページはこちら
http://www.kissho-nihonga.co.jp
2「ホルベイン 透明水彩」
透明水彩の中ではかなりメジャーではないでしょうか。
使いやすく、お財布にも優しいですよね。
色の多さも魅力的です。
3「ミジェロ 透明水彩」
韓国発の透明水彩です。集めたい水彩の一つ。
発色の良さと耐光性に優れています。
ふんわりと綺麗なにじみも作りやすく大好きなのですが
取り扱っている店舗は殆どないと思われます。
(もしかしたら通販でしか購入できないかも)
こちらからご覧いただけます!
https://www.rakuten.ne.jp/gold/mijello-japan/
4「セヌリエ 透明水彩」
フランス発の高級水彩。これも集めたい水彩の一つ。
蜂蜜が含まれているのでしっとり鮮やかな発色に。
「ぶわっ!!」としたにじみがとても美しいのですが
なかなか良いお値段がします…
興味がある方はこちら…!
https://www.amazon.co.jp/dp/B007J67WE0
ウィンザー&ニュートン 透明水彩
最初はホルベイン水彩をメインに使用していましたが
最近はこちらがメインに。
ホルベインよりも発色が鮮やかな印象です。
あまり混色をせず、そのままの色で塗る方がより綺麗な印象。
こちらの画像はホルベイン水彩のパレット。
絵具を足しながら10年近く使用しています。
秘伝のタレが入った壺みたい。
その3:アクリル絵具とジェッソ
ターナーのアクリル絵具を愛用しています。
どうやら私は深みのある色・落ち着いた色が好きなようで
ジャパニーズカラーシリーズをよく選んでいます。
ライブペイントで汚れまくったチューブとジェッソのボトル。
アクリルは混色して色を作るのが好きなので
持っているのは殆ど三原色系。
でも、紫は混色よりチューブのままが好きなので別!
リキテックスのジェッソにはもの凄くお世話になっています。
ヤニ止めとして水張り前のパネルに塗ったり
混色したり
ホワイトとして使用したり。
普通の白の絵の具だと白すぎてしまうので
その代わりにジェッソを使っています。
紙の白を残すこともありますが、
ジェッソを塗って
他の色や質感と馴染ませることの方が多いです。
その4:偏光カラー絵の具
作品に使用しているキラキラ絵の具は
顔彩と偏光カラーの水彩絵の具です。
角度や下に置いた色により、見える色が変わります。
「物事を様々な角度から見てほしい」
という想いを込め、これらの絵の具を使用しています。
1「ファインテック パールセントカラー -ミスティックカラー-」
ホルベインから出ているパール系の絵の具です。
画像の左と右で色が違って見えるのがわかるでしょうか?
少し分かりづらいかもしれませんが
左:緑
右:赤みの銅色
に見えるかと思います。
2「クサカベ シャインパール」
偏光レッドはピンクみの紫から水色に、
偏光パールブルーは水色から金色に
色が変化します。
画面に遊び心やアクセントを出せる魅力的な絵の具です。
絵具の追求
小学生の頃は色鉛筆やカラフルなペン。
中学生の頃はコピック。デジタル画も描いていました。
子供の頃から絵を描くことや画材が大好きでした。
中学生〜高校生の頃、モネやルノワールといった油彩画家の
作品の塗りや質感とミュシャの色味に惹かれ、憧れていました。
イラスト投稿雑誌なども読み漁る中で
透明水彩の軽やかさにも興味を持ちました。
高校では透明水彩を使っており、授業で油絵具に触れました。
その間も
「深みと軽やかさを同時に取り入れられる画材はないか」
「イメージ通りの質感や色に合う画材は何か」
とずっと追求をし、
専門学生になり水性日本画絵具と出会いました。
これがイメージにかなり近く
水彩紙との相性も追求し続け、現在の顔彩に至ります。
今思うと上記の巨匠たちや様々な絵師さんの作品との出逢いがなかったら
ここまで画材にこだわりを持っていなかったかもしれない。
現在の私はいなかったかもしれない…
まだまだ知らない画材がたくさんあります。
触れてみたい画材もたくさんあります。
ほんの少しでも画材研究をされている方・したい方の
力となれましたら幸いです。
筆編もお楽しみに!