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私が過食嘔吐症を克服するまで⑧ヨガとの出会い

拒食症による急激な体重減少のため、筋力が衰えてしまい、散歩すらできず、リハビリが難航していました。

理学療法士の先生に、このままだと膝の運動制限が残ったままになってしまうかもしれないと言われ、焦った私はホットヨガに通うことにしました。

今思うと、退院間も無く傷口も塞がっていない状態で高温多湿の空間に行くなんて本当に恐ろしいです。
当時、怪我やトレーニングの知識が全くなかったのでそれに対しての危機感がありませんでした。

あったかい環境でストレッチすれば動くだろう、なんていう無知で知能のかけらもない思考でした。

何かを始めるとすぐに夢中になる生活でしたので、毎日のように松葉杖でスタジオに通い、家でも出来るポーズを練習していました。
そのうち、呼吸法の大切さやメディテーションの素晴らしさを感じるようになりました。

このことを伝えられる仕事をしたいと思うようになりました。
ヨガインストラクターになろうと考えたのです。

当時、運動介護デイサービスでパートとして働いていました。
現場で働けないため、怪我で数ヶ月ほどお休みをもらっていましたが、事務仕事をさせてもらうことになり復職しました。

復職と同じタイミングでヨガインストラクター養成所へ通い出しました。

ちなみに、その養成所の受講料はまた実家の家族を頼っています。
Aは私に通うことを反対していました。

私の高校中退の話は②で書きましたが、実はそののち高卒認定資格を取得して大学進学をしました。
しかし、その大学もまともに行かず、中退してしまっているのです。

そんな私が通い続けられるわけがないと当然の意見でした。

私はAの予想に反して、夢中で勉強しました。
受講中は講師やクラスメイトに恵まれ、安定した精神状態を保つことができ、ヨガの勉強を通して自己や他者を受け入れることが出来るようになり、気づいた時には睡眠障害はなくなり、食事も摂れていました。

健康体でした

養成所の卒業が近づいてきた時、ヨガインストラクターとして働くためにレッスンオーディションを受けることになりました。

結果は落選でした。最初はそんなものだろうと思っていたのですが、何社受けても不採用でした。
どうしたら受かるかと悩んでいた時、クラスメイトの一人が採用が決まった話を聞きました。

その子はなんとレッスンを見せることなく、面接のみで受かったと言っていました。
美貌もスタイルも抜群な子でした。

ああ、そうだよね、とどこかで分かっていたことを再認識しました。

お客さんにとってウリになるものがなければ採用には至らない。
レッスンの質が高ければ問題ないが、新人にそれをすぐに期待することは難しい。

私も何かウリになるものを作らなければならない。
私はAに化粧をすることを止められていました。
私には化粧は似合わないからと、すっぴんを強要されていたので
顔を変えることは難しい。

ならば体型を変えるしかないと、当時流行っていた糖質制限ダイエットに手を出しました。

正しいやり方を知らなかったため、ひたすら糖質制を減らし、タンパク質を摂るだけのダイエットでした。

体重はみるみる落ち、オーディション慣れしてきたのもあり、採用される頻度も増えてきました。

固定レッスンが決まり、天に昇るような気分でした。
より一層、ヨガの練習に身が入りました。

しかし、これを機に低血糖や貧血をたびたび起こすようになり、食事を戻さなくてはいけなくなります。

そうすると体型に露骨に現れるので、お客さんの前に立つ際に体のラインが気になってしまいます。

だんだんと食事が憎らしくなり、胃にものを入れることが許せなくなってきます。

しかし、体と集中力を使う仕事のため、食欲がとにかく沸いてきてしまうのです。

特に仕事のあとは解放感からか際限なく買い食いをしてしまうようになるのです。

そしてそれに罪悪感を感じ、また吐くようになります。

人生2度目の過食嘔吐症を発症しました。

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