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本城研石展ー我々は何をみているのか?ー
本城研石先生と初めてお会いしたのは、2017年大阪江之子島で開催された「GASH!」会場だったと思います。当時、初めて目にした森本順子さん&ハシグチリンタロウさんの作品に度肝を抜かれ、またグウナカヤマさんの初期「Flower」作品に遭遇したのも、確かこの時でした。
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@大阪府立江之子島文化芸術創造センター
そして、書壇から飛び出して学術・技術双方を駆使したおもしろい作品がズラッと並んでいる!まるで文字が踊っているみたい!と思った作品が、本城先生の作品でした。
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2018年以降はART SHODOの流れをご一緒しつつ、今もお互い「教員」として遠く離れた土地でバッタリお会いすることもあります。また「書と非書の際」「狼涙忌」など現代書家グループ展だけではなく、「壘土舎展」をはじめ書壇展覧会で作品を拝見することもあり、多彩な肩書以上の振り幅がある作品群にただただ私は圧倒されるばかり。しかし、どの会場でどの作品を拝見しても本城先生の作品だと直ぐわかります!
さて、2024年8月、私は伊賀市のART SPACE IGAへ、本城先生の個展を拝見しに行きました。
https://art-space-iga.net/news/5965/
昨年は京都で個展を開催され、書家としての歩みがストレートに伝わる展示でしたが、今回の個展はART SHODOに特化、コンセプトも明確でした。またオーナーのお話も大変興味深かったので、私は居心地良くてついつい長居してしまいました。
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本城先生は、学術的観点から甲骨文字にとことん真摯に向き合われ、そこから「視覚を通じて何かを見極めることを意味するかのような洞察力」を探求することをコンセプトに、古代人(こだいびと)が持っていたであろう力(単なる生命力ではなく、もっと異次元にある高尚な力)を揺さぶり起こし、現代表象として作品を制作しておられます。それらは「古代人(こだいびと)からのメッセージである」と明言され、時空を超えて表れた甲骨文字が醸し出す古代ロマンと現代との歪みに存在する何かを、私はいつも感じずにはいられません。
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残念ながら会期は終了しましたが、また近いうちにどこかで本城先生の作品を拝見できると思います。
別件
三重県伊賀市にはやはり忍者がいました!笑
文化財指定家屋も拝観し、飛行機雲にも遭遇し、とても癒され充実した一日でした!
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