今もなお好きな曲〜大切な歌はあなたが教えてくれた
今でも、20歳の頃のあの日を思い出す曲。
『ボヘミアン・ラプソディ』QUEEN
『少年時代』井上陽水
『雨をみたかい』C.C.R
『Tears of Heaven』Eric Clapton
『Lady Stardust』David Bowie
私が初めてその曲をを知ったのは、就職した会社の上司がきっかけだった。
当時はJ-POP全盛期。バブルでバンドブーム。
今でも耳馴染みのいい曲は、その時に流行りだったのも多い。
私もその波に乗ったクチだ。もちろん歌えるし、聴いただけでその時何をしていたかなんてことまで鮮明に思い出す。
嗚呼、懐かしいな。
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その上司は10歳ほど上で、仕事ができて話も面白く、流行りだったテニスサークルの統率力があった人。字も綺麗で頭もよく、まさに理想の人だった。
見た目は、そう、
カップヌードルのサンダーバード風のCMに出ていた川崎麻世似の人に似ていたっけ。
超絶イケメンではなかったけど、理想の男性像に求めるものをすべて持っていたから、かっこ良かった。しかし残念ながら既婚者だった。
奥さんの話やら子供さんの話を時々聞いた気がする。
テニスに行くときには、運転免許のない私を迎えに来てくれて、面倒見がよく、とにかく憧れの存在だった。
テニスサークルの合宿、その中でも仲の良い仲間での小旅行。度々連れて行ってもらった。
主に信州の温泉旅行が多かったかな。
上高地周辺を好んで、よく行った。
今になって思えば、よく奥さんは許していたなと思う。子供さんも二人いて、下の子はまだ小さかった。きっと家での家庭サービスも怠っていなかったのだろう。
そんな懐かしい思い出話はさておいて。
その人の車の中でよく聞いたのが、QUEENのアルバム。当時はカセットテープだったけど、ボヘミアン・ラプソディやらキラークイーンやらと、初めて聴かせてもらったQUEENの曲は、同じイギリスでもビートルズのような、口ずさみたくなる曲とはまた違った印象を受けて、フレディの声と共に脳裏にこびりついた。ハイテクな機材がない時代に、何回も歌い演奏して重ね合わせて作られたという名曲。
その人は学生の頃、一生懸命歌詞を覚えたという。
一瞬でQUEENの音楽のマジックの虜になってしまった。全てがドラマティックな展開のアルバムばかりだった。
歌詞も、愛を求める魂の叫びのようなものが多い。
だからこそフレディの悲しいニュースは衝撃的だった。
マイノリティな悩みを抱え、愛に飢え孤独と苦悩の末に創られた独創的な音楽の数々に心を奪われるのは必然だったのだと思う。
数年前に映画が公開され、私は迷わず観に行った。
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その人は、井上陽水さんも好きだった。
そして聴いたのが『少年時代』
私が好きだというので、リクエストするとかけてくれた。
テニスの合宿の日。
練習が終わり、宿に向かう夕暮れの車の中で聴いたのを思い出す。その時の夕陽のかすかな光景が差し込んでくる。
だから今でも、夏終わりの秋に向かう、さみしげな夕暮れ時になると、無性に聴きたくなる曲。
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部署内の慰労会の二次会で、スナックの外国人籍のママがピアノの弾き語りで歌ってくれた。
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの『雨を見たかい』
まず聴いたときに、ノックアウトされた。呑んでいたのと、外国人によるピアノの弾き語りというのも大きかったと思う。何かで聴いたことのあったようにも思う。
その時は歌詞の内容まではわからなかったけど、サビとフレーズが妙に耳に残る印象的な曲だった。
後になり、ベトナム戦争の事を歌ったものだという説があって(「天気雨」という晴れてる日に空から降る爆弾の事)実は悲しい歌だったと知り、尚更感慨深かったけれど、その時は弾き語りをするスナックのママがただただ格好良くて。
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そして、ほどなくして夫と知り合った。
どんな音楽を聴くのか?と尋ねられ、QUEENを聴くと話した。
偶然にも夫も好きで、何枚もCDを持っていた。クラプトンを聴くと言ったら、クリームというバンドを教えてくれてCDを聴かせてくれた。
今は、夫も私も後に発売された『Unplugged』が好きだ。デートで必ずかけてくれた曲。
その後夫には、プログレッシブロックを教わり、キングクリムゾンを聴いたり、グラムロックからデビッドボウイを聴いたり。
デビッドボウイはQUEENと『Under Pressure』を共作していたし、日本のロックバンドBOØWYのネーミングはデビッドボウイからきているのは知っていたけど、アルバム『ZIGGY・STARDUST』を知り大好きになり、その中の『LADY STARDUST』は一番のお気に入りとなった。
夫はその頃、バイクが趣味で、信州方面に一人でキャンプ旅行に行っていた。上高地にも何度も行っていたらしい。
それから登山も兼ねた上高地や信州行きは毎年の恒例行事になった。最近はなかなか行くことができないのが悩みだけれど。
そんな夫はいまやジャズやクラッシックにはしり、私はまだまだ雑多。
音楽を通じてご縁を感じる思い出。