メンバーと共に歩んだ2年間。
平成から令和に時代が変わるとともに、この度創業し代表を務めたBangladesh Leather Inspection Ltd. を引退致しました。応援してくださっている皆さんへここでも報告させてください。振り返ると、バングラデシュへ初めて行ったのは2016年。テロが起きて、プロジェクト半ば強制撤退をした際は正直死んでもいいから残りたいと罰当たりなことを思っていました。
その後事業承認を頂き、2017年に会社を設立してから2年間、激動と奇跡の連続の日々でした。みんなで掲げた夢は、ひとつひとつ形をなし、現実となりました。その喜びと感動は、言葉では表すことができません。
①障がいや識字の有無に関係なく働くことのできる雇用機会を提供。
→ 直接雇用で2年間で28人仲間ができました。
②理想とする暖かく、安心し、切磋琢磨できる職場環境と文化形成の実現。
→ 笑顔いっぱい、みんな切磋琢磨な活気あふれる組織。
③無理と散々言われた革製品に特化した限りなく100%の品質保証を実現。→ お客様を笑顔にすることができました!
④トレードを超えた関係性構築と、循環フレンドシップビジネスの実現。
→ 同業者がともに伸びていくことができるようノウハウ共有や、サポートをすることで、同業者からも信頼をしてもらるように。
成長率も大きい時は250%と、成長期もこの短期間で迎えることができたことを、改めてみんなの頑張りのお陰だなと思います。組織はひとなりと言われますが、深く共感します。現に、わたしたちもメンバーとともにぐんぐん成長をし、永続的に事業を継続していくことができる土壌を築けたかたです。飛び込む勢い、パッション、粘り強さと笑顔くらいしか取り柄の無いこんなわたしが、創業社長を言葉も勝手も何もわからず、価値観や文化も異なる地でゼロからなんとか、それでも立派にやってこられたのは、紛れもなく支えてくださった多くの方々のおかげであり、メンバーに恵まれたこと、すべてに感謝のきもちでいっぱいです。
少しばかり、写真と共に振り返らせてください。
最初はわたしだけ。3人のメンバーが加わり、徐々に増え工場も移転。
そして改装作業も私が出張中にできるように!最初は机一つだけでした。
みんな頑張り屋さんだし、こうしてやさしく厳しく応援しあってる。
生産チームを日本へ引率し、みんなが海を越えて先生になったとき!
ぐんぐん成長していったみんなの姿が誇らしく、笑顔がはじけていた日々。
一番大事なのは、一所懸命さと、楽しみ、チャレンジすること!
それを体現してくれたみんなはわたしのヒーローであり、希望。
ユニフォームもさまになってった!
バングラリージョン全体での全社員を連れてピクニックの思い出。
子供たちも可愛いくて叔母さんならぬおばあちゃんになった気分だった。
近くで支えてくれた中心メンバーのシェトゥと。
マネジメントで唯一の女の子だったから、より一層心強かった。
お客さんをいっぱい笑顔にしたね。
お客さんを笑顔にするための会議は真剣でどこでも繰り広げられる。
このときは屋上青空会議。(笑)
徹底したサービスと実現をみんなでこだわり、すべてはお客様のためにと走りまくった日々の結晶がこうしてどんどん形になった。
毎日、毎秒が大変多くの学び・喜びと感動で溢れていました。いつしか、メンバーがわたしの代わりに体現してくれるようにまでなり、彼らの背中や表情を見て、安心してわたしは引退し、バトンパスをできると確信しました。
みんなで培ってきた脚力と実績をもとに、これからも私がいなくてもみんなで会社を存続し、そして私たちが存在していく意義を見出し、社会へと還元していくことができる。描いていた夢が一つ一つ現実となる中で、現時点での自分自身の役目が終わりを迎えていることを感じました。
わたしは人間としてもまだまだ未熟ではありますため、自身も含めて大変成長することができましたし、これからも変化、そして進化していくことが必然だと考えます。死生観も大きく変わりました。メンバーの命を預かること、メンバーの家族も共に養うこと、コミュニテイ形成をすること、社員の幸せを実現していくことと会社の成長が表裏一体であり、1世代でどうにかしようか思っていた考えも大きく変わり、3世代、5世代とそれらは継承され、カタチを変化しながら、託していきたいと思いました。また、死を意識してこれからの自分の残りの人生の命の使い方や役割を真剣に考えるきっかけとなったことに感謝です。残された命は短い。
これからはさらにサポートする役割を担っていきたい!
メンバーのこども達も含めて一緒に撮った写真を眺めると、彼らの子供たちも、安心して最高な人生が送れる社会をわたしたち大人は、いまからデザインし、築いていく責任があると強く、思う。
いつも応援してくださっている方々へは心配をかけたことも、頑固に猪突猛進に生きる私に対して呆れることもあったかと思いますが、組織はこれからも皆がしっかりこれまでを基盤に保ち、さらに大きくしていってくれます。そして、わたし自身は無茶をせずバランスを保ちながら健康第一で、志変わらず、これまでの経験や得意なことを通じて、より多くの笑顔と、パッションを増やし、暖かく、幸せの機会やコミュニティを増やしていくことができるよう尽力してまいります!
そして最後に。
本当にいかなる時も周りの人に恵まれるわたしですが、
今回もいちばんの財産は、彼らと出会えたことでした。みんな有難う。
彼らは、規格外なわたしの経営スタイルを受け入れ、信じ、
ひたすら一緒に走ってくれた。ときには弟や妹のように冗談を言ったり、
時には家族のように気にかけてくれたり怒ってくれたり(笑)
私のことを怖がりながらも愛してくれ、信じてくれたことを尊敬します。
ある日出社したら、みんなが全員が来る前にせっせとみんなのために掃除をしてた。前日がすごい大変だったからいつもの掃除をせずに帰ってもらったんだとか。
「優しい、えらい!」って、こういう小さいけれど大きん思いやりができるみんなは素敵だなぁと思った。
そんな彼らのもとで切磋琢磨するメンバーはこれまたすごい。
電気が不要なとこは消して、わたしが見てないとこでエコを徹底してる。
帰ろうとしてまだ電気がついてるから消し忘れかしらなんて思って足を運んで驚いたのを覚えてる。しかも、継続して実践しているから、素晴らしい。
こういう当たり前のことをしっかりできることが、脚力となる。
理路整然とした美しい光景は、みんなの努力と実績が追い付いてきた証。
そんな一所懸命にバキバキ成長していた彼らだが、本当にこころも優しい。
悲しくて泣いてばかりだったお別れを控えた最後も、毎日感謝の気持ちや数々のイベントを通じてわたしを讃えてくれた。
最期の日は考え抜いて、心のこもったサプライズをしてくれたんです。人生最大のサプライズと感動を味わいました。
呼ばれて部屋に行くと、、、
毎日こどものように泣きながら辞めないでと言ってくれたみんなの気持ちも、わたしを想ってくれているきもち、これからのこと、すべて全力で受け止めた。でも、このサプライズはとても心のこもった手作りのメッセージで、粋すぎて涙で前が見えませんでした。
これは後で撮ったメッセージの写真ですが、実際は番号を探して順番メッセージを読んでいく形式で、公開処刑のごとく泣かされました。
ここから番号は22まで続くんですが、なんとここから追い打ちをかけるかの如くみんな一人一人からの手書きメッセージと翻訳付き。
写真以外にもプレゼントをたくさん頂きましたが、いちばんみんなからの手書きの手紙が心に響きました。
当日は沢山のメッセージに感極まり、この始末。幸せ者です。
わたしはこれからも変わらず、全力で泣き、笑い、生きてまいります。
今後とも彼らのこと、そしてわたしも含め応援よろしくお願いいたします!
過去に依存することなく、感謝し、学び、そしていまを日々生きます。
本当に、有難うの気持ちでいっぱい。
さぁ、また走りだすぞ!
2019年 令和1年5月.
仲渡春菜