とても大事で大切なこと。だと思うんだ。
「大好きだよ。」 「愛してるよ。」 「大切だよ。」
って、言える時に、その時にちゃんと伝えておかないとね。明日が当然のように訪れて、また明日も会えるなんて保証はどこにもない。その存在が突然になくなる確率のほうが、よっぽど高いと思う。繊細に成らざるを得ない概念の中に閉じ込められ、足掻くように藻掻くように生かされているんだもの。自分にとっての明日さえ、来ない可能性もあるんだ。
もしかしたら明日、大切なひとが「宙を飛んでしまう」かもしれない。現の世の海に溺れて苦しくて絶える息とともに。滴る血で海を赤く染めてしまうかもしれない。人間が其々に抱えている辛さは外からじゃ見えないから、突然、そういうことが起きてしまうかもしれない。「なんで相談してくれなかったんだよ!」「どうして自分の命を棄てたんだよ!」って言葉を後から言ったって、なくなってしまったらもう届かないし、戻っても来ない。これは立場が逆のパターンも考えられるし、ありうること。
だから。今、伝える。「ありがとう」を添えて。すぐ傍に、すぐ近くに、同じ時の中で生きている、大切なひとへ。たとえ離れていても、心の中に寄り添ってくれている、大切なひとへ。
夫婦でも恋人でも友人でも家族でも、大切だって思える存在があることは、心からの感謝に値すること。自分は何もできなくても、いつも物理的に支えてもらってばかりでも、その言葉が大切なひとの胸に届いていたら、明日を迎える勇気の種にはなるかもしれないと、かたく信じて。
2019年8月15日 筆。(2020年1月17日 一部加筆,修正)