「国民一律給付」という表現を聞くたびに、悲しい気持ちになる。
はじめまして/こんにちは。
今日は、特別定額給付金について書こうと思います。
昨年の発表があってから、そろそろ一年経ちます。
この一年の間、思い続けてきたのは、「国民一律」ではなく「住民一律」でしょうに、ということです。この正確性に欠ける言葉で、発言してほしくないですし、報道をしてほしくない。
政治家は「国民一律」と発言し、行政は「住民一律」で対応する。何とも場当たり的で、一貫した思想のなさを感じ、未だにこの手の報道を見る度にモヤモヤしています。
昨年度の特別定額給付金配布に関する、日本政府の在留邦人に対する対応を、私は様々な感情とともに咀嚼してきました。その時の気持ちは、過去の記事に書きました↓
海外に住むことを検討する場合、ほとんどの方は、当地で起きるかもしれない問題については、予め予測検討すると思います。
しかし一方、海外に出れば日本からどのような扱いを受けるのか、という点を意識している人は少ないのではないでしょうか。私はそうでした。認識不足で甘かったのです。
今回は、コロナという有事に直面し、自分の甘さも含めて、様々なことを考えさせられました。高い勉強代だなと思っています。数年後には、良い経験になったなぁ~と思えるようになりたいと思います。
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一方、今も、在留邦人へ特別定額給付金を配布する道を探ってくださっている国会議員の方はいらっしゃいます。
参議院インターネット審議中継のページから、2021/03/24予算委員会の動画が視聴できます。(追記:このページの
発言者一覧の中から[青山繁晴(自由民主党・国民の声)をクリックすれば、発言部分に直接飛びます)
この会議の中で、青山繁晴氏が、推計140万の在留邦人に対する給付について国会質問されています。具体的には、海外への支給方法を複数案を検討したものの、実現性困難との理由で却下されてきたという流れが述べられました。
質疑応答は下記の通り。
加藤内閣官房長官
ー 特別給付金は、緊急支援が必要な国内居住者を優先した
ー 実務的な問題があり、在留邦人への支援は今後検討を進める
ー 第三次補正予算では海外ビジネスへの支援91億円が決定(在外の日本人会、商工会議所、日系人団体を通じた「ビジネスの継続を目的とした事業への支援」)
茂木外務大臣
ー 在留邦人へのワクチン接種方法の検討
ー 101ヵ国から1万2千名がコロナ下での帰国を実現できた
補足として、青山氏の質疑内容を搔い摘むと、
第三次補正予算91億円の内訳は、29億円が日本人学校の先生への支援、62億円がワクチン/PCR/マスクの支援/後援会イベント、とのこと。
在留邦人それぞれのケース分け
①自分で望んで留学・移住(無期限ビザ/有限ビザ)
②企業の駐在員 → 企業ごとの申請を認めて欲しいとの嘆願書
③日系人=日本国籍あり/なし
この動画を視聴した限りにおいては、まずは②の方法を検討する方向で調整が進みそうです。今から検討を進めても、①や③が受け取れる前に制度自体が忘れ去られそうですけれども、長い目で注視していきたいです。在留邦人間の格差と分断も気になります。
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自ら進んで海外に住むということは、駐在の方に比べて、安全面や制度面といった多方面へのアンテナも張り巡らさねばならない、と思います。
海外生活のポジティブ面が強調されがちですが、メリット/デメリットを理解した上で行動すれば、私のように有事の際にグラつくこともないのではないでしょうか。
自分への自戒を込めて、今回の記事を書きました。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
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