私の初恋は同性の女の子でした。
当時、私は17歳の高校生。
ある日、同じクラスの女の子をなぜかずっと目で追っていた。彼女は明るく笑顔が素敵で、特別その子の周りがキラキラしているように見えた。
彼女を見るたびに、何かが引かれるような気持ちになっていた。
最初はただ彼女がかわいいから見たくなる、そんな感覚だったと思う。
自分がまさか恋をしているとは1欠片も思っていない。
一緒に過ごす時間が増えるにつれて、彼女の周りは日を重ねるごとにキラキラと輝いて見えた。本当に彼女は可愛かった。
彼女と一緒にいると、私は本当に楽しくて。
朝から授業が終わるまで、さらに放課後もずっと一緒にいた。
もしかしたら当時の私の態度を第三者から見ると、すごくわかりやすかったのかもしれない。
私は同性への恋愛について経験がなく、それが自分に起きていることに最初気づけなかった。
ある日、同じクラスの友達がある曲を紹介してくれた。
「今めっちゃ流行ってて、泣けるんだよね」
そう言って、友達とお昼休みに一緒に曲を聴いた。
それは大恋愛中の女の子の曲だった。
歌詞に書いてあるフレーズは
「会いたい」
「照れくさくて言えない」
「なんとなく気づき始めていたこの気持ち」
私がこの曲を聴いた感想は、
「へえ、いい曲だね」
たったこれだけだった。
私は恋愛の曲で泣いたことはなかった。
男子に「会えなくて辛い」「距離を縮めたい」
そんな気持ちを抱いたことはなかったから。
その日は「どこが泣ける曲なんだろう・・。」と腑に落ちないもやもやを抱きながら家に帰った。
曲のメロディーが耳に残っていたので、もう一度自分の部屋の床に座り、じっくり聞いてみることにした。
1番を聴き終わり、2番目のサビに入ったその時、
「・・・・・・!」
私は急に涙があふれた。
~後半へ続く~
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