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デッキ解説 レッドパーフェクション

こんにちは はる( https://twitter.com/haruN_poke )です。
 2019-2020シーズンも先日の発表で終わってしまいました。しばらく大会も無く、埋もれてしまうのは可哀想なので、反逆クラッシュ環境(Cl京都環境)で最も感触がよかったレッドパーフェクション(以下レッパ)の解説記事を書きたいと思います。(全文無料で読めます。)次のPTCGO環境でも使えるのでぜひ参考にしてください。また、爆炎ウォーカー以降でも十分に戦うことができます。前回の記事の続きとしてお読みください。


・はじめに

桃屋杯終了後、第2期四天王のシュウトとはるで大会がないにもかかわらず毎日スカイプ対戦をしていて気が付けば環境理解度がとても高くなっていました。調整過程を振り返りながら解説を行いたいと思います。
今回は全文無料なので新規プレイヤーの方でもわかりやすいように説明はいつもより丁寧に行いました。

・反逆クラッシュ環境におけるレッパの立ち位置

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レッドパーフェクションは溶接工でミュウツー&ミュウにエネルギーをつけて戦うデッキです。強みとしてはリザードンGXやマグカルゴGXの技を使うことで300ダメージ以上の高火力を出せることです。一時期は環境から消えていたものの、海外の大会で世界的プレイヤーのTord選手が使用したこともあり復活しました。詳しくはOCIC考察記事を参照ください。
しかし反逆クラッシュでドラパルトVmaxが出て以降は、超ミュウミュウも含めてミュウミュウ系統は環境から姿を消していました。これを踏まえて環境考察に入っていきます。

・環境考察

桃屋杯(3月21日)の際の世間のtier表は
Tier1 ドラパルト ピカゼク
Tier2 3神ザシアン 
Tier3 リザードン ストリンダ―
と予想していました。
ドラパルトの流行で超弱点のミュウミュウがメタから外れ、3神ザシアンもピカゼクの増加で数が減ると考えていました。当日もドラパルトが少なかったこと以外は大体予想通りでした。
結果的に桃屋杯ではドラパルトとピカゼクを使用しましたが、実は桃屋杯前日までリザードンVmaxデッキについてかなり熱心に考察を行っていました。リザードンVmaxから着想を得てレッパが生まれたので、レッパの解説を行う前に、寄り道としてリザードンVmaxの考察を記します。新カードの考察方法として参考になればと思います。


・リザードンVmaxについての考察

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新カードのほうが強い理論に従って桃屋杯時点で最新のリザードンVmaxも慎重に考察をしました。新カードを考察する際はカード固有の強みと弱みを考えるのがおすすめです。
情報を整理すると、
メリット
・300ダメージを出せる(=tag team を倒せる)
・耐久力が高い
→1体で2匹のtag team を倒せる
デメリット
・300ダメージ以上出すことが難しい(=Vmaxを倒せない)
・エネルギーをつけるのが大変
以上のようなことから、ミラーマッチ(リザードンVmax同士の対戦)など対Vmaxを考えると、330ダメージ出せる構築を組む必要があると考えました。

発表当初、リザードンVmaxの300ダメージは大ダメージとしてとても騒がれていましたが、個人的には300ダメージ以上出せないことが致命的弱点だと思えました。エレキパワーで330ダメージまで届くストリンダ―Vmaxのほうが高火力とさえ感じたほどです。
そこでドラパルトやミラーを1撃で制するための方法を考えることにしました。
①燃えるスカーフをつける
→かわされる可能性が高く、返しでしか倒せずサイドレースに負けるので没に。
②アップリューでダメージを乗せる
→ブルーの探索型では相性がよく好感触に思えました。しかし、進化前のカジッチュのhpが40でドラパルトのダイファントムで倒されてしまうので没に。
ジグザグマ+回収ネット
結果消去法として今回も回収ネットに頼ることになりました。(回収ネットについて詳しくは前回の記事をご参照ください。)ジグザグマ+回収ネットのコンボは、30ダメージ程度なら簡単に実現できるので信用することができました。この時点で特性に頼れないブルーの探索型はあり得なくなり、溶接工を安定して打つためジラーチ型にしました。
デッキを考えるにあたって、3神ザシアンのオルタージェネシスGXが2ターン目であることを考えると、現環境では2ターン目に技を使えなければサイドレースで負けてしまいます。そこで初めに、先行2ターン目にキョダイゴクエンを打つことを考えました。先行2ターン目に5個エネルギーをつけて300ダメージを出すにはトリプル加速エネルギーが必須なので、トリプル加速エネルギーを4枚採用しました。トリプル加速エネルギーを採用したので、お試しでアーゴヨンGXを入れて原案ができました。少し脇道にそれますが、デッキの原案を考えるときはお試しのカードは積極的に入れると良いです。抜くことは簡単ですが、デッキが完成した後からお試しカードを入れるのは難しいからです。

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形にはなったものの、先2に300ダメージを打てることはほぼありませんでした。トリプル加速エネルギーはVmaxに進化してからでないと付けられないので安定感にかけていたからです。2ターン目に技が使えないと今の環境では間に合わないので、フレアスターターに寄せて後攻を取ることにしました。お試しで入れたアーゴヨンGXは、ダイファントムや6エネタッグボルトで3枚取りされる危険が高かったのでやはり抜けました(笑)。

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アーゴヨンGXを抜いた都合上GX技があいたので1枚サイドを取れて小回りが利くズガドーンGXを採用しました。フレアスターター型にすることで、後手2に300ダメージを出せる試合は格段に多くなりました。しかし、リザードンデッキは結局前日まで調整したものの使用しなかった最大の理由は、リセットスタンプにあまりにも弱いことです。キョダイゴクエンはエネルギーをトラッシュするので簡単にリセットスタンプで止まってしまいます。また、毎ターントリプル加速が必要なことも安定しない理由となり没になりました。
ここまでがリザードンの考察過程です。結局没ですが、深く考察すると相手にした時に立ち回りやすいうえ、新しいアイデアを得ることができます。
ここでは、300ダメージ+ジグザグマでドラパルトVmaxを1撃で倒せることがとても好感触でした。ドラパルトデッキはエネ加速が乏しく、Vmaxが1撃で倒されると止まってしまうからです。これが後にレッドパーフェクションが出来上がるヒントになりました。

・桃屋杯後の練習


桃屋杯後は開催される可能性が10%位のCl宮城やシティリーグに向けてシュウトと狂ったように練習しました(笑)。Cl京都が無かった分練習で発散ですね。
桃屋杯で目を引くような新デッキはなかったものの、そこで対戦したレッパのガオガエンGXはとても強力に感じました。

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そしてレッパは4エネで300ダメージ出せるのでリザードンVmaxよりも強力に思えました。しかし、環境から姿を完全に消した理由でもある通り、ドラパルトに一方的にやられることが問題でした。
それでも、300ダメージ+ジグザグマがドラパルトに強いことは分かっていたので、シュウトとレッパって実はドラパルトに勝てそうだと話していました。
対策カードとしてウィークガードエネルギーが初めに考えられますが、いつギラティナで剥がされるかわからないので十分ではありませんでした。
出回っているドラパルトのリストを見ると、特性を止める無人発電所が入っているリストはなかったので、シュウトがレッパにジラーチGXを入れてテストプレイしてみました。

回してみると驚くべきことが分かります。ドラパルトにほとんどの試合で勝ててしまうのです。初見相手なら事故を除けば8割近くです。ミュウツーが過去のデッキではないと自分たちが気づいたときは大興奮でした!そしてボスの指令の登場でベンチ狙撃の必要を感じなくなったのでアーゴヨンGXが抜けて炎エネだけになり、安定感が増して完成しました。

・デッキリストと採用カード解説

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ポケモン
キュウコンV
ビクティニVよりも対応できる範囲が広いことで採用しました。 ミュウミュウと組み合わせてサイドを3-2-3で取らせることができます。ザシアンVやコケコVに強い点が高評価です。
ガオガエンGX
上の技も下の技も強力です。クラッシュパンチで特殊エネルギーを破壊できるのはドラパルトにとても強いです。GX技はほぼ全対面で有効で、6個ダメカンが乗っているだけで300ダメージを出せます。20個乗っていたら1000ダメージなので、ダメージ倍率を間違えている気がします。
ジグザグマ
回収ネットと合わせて相手のVmaxを1撃で倒すことができます。レシリザのフレアストライクと組み合わせてピカゼクを倒せたりと様々な場面で活躍します。

サポート
博士の研究 1
2枚採用したかったものの、枠が無く1枚になりました。回収ネットでジラーチを複数回使うことで安定性は高いので無くてもそこまで困りません。
ボスの指令 2
グレートキャッチャーと合わせて4枚です。ワタシラガで使えるので実質3枚と考えるとぎりぎり足ります。

グッズ
グレートキャッチャー 2
溶接工を打つ関係上ベンチを呼ぶにはボスの指令より使える場面が多いです。ボスの指令と違ってトラッシュに落ちると困るの、こちらも2枚採用です。回収ネットジラーチのおかげでほしい時にひくことができます。
リセットスタンプ 2
グレートキャッチャーと同じ理由で2枚採用です。同様に欲しい時にひけるので最後に相手を妨害することができます。
回収ネット4
このカードのおかげで不安定と言われる溶接工デッキでも安定感を保証できます。回収ネットで最も強化されたデッキは炎デッキかもしれません。今後溶接工デッキを使う場合はジラーチと回収ネットが必須だと考えています。
火打石1
ジラーチで炎エネルギーを引きたい場面が多く、かまどと合わせて使いたい場面も多いので採用しました。

エネルギー
炎10
最低枚数でかなり気を使ってプレイします。本番ならもう1枚増やすかもしれません。
ウィークガード1
ジラーチGXが倒された後でもドラパルトからミュウミュウを守るために採用しました。

・不採用カード解説


アーゴヨンGX
ボスの指令でベンチ狙撃の必要性が減ったこと、もともとあまり使用頻度が高い技ではなかったことが合わさって不採用にしました。
ズガドーン(超)
もともとはlo対策のカードでしたが、ボスの指令で環境から消えたため抜けました。
ラティオスGX
超エネを抜きたい都合上まとめて不採用になりました。ボスの指令が出たことでタッグパージが有効でない点も向かい風でした。
メガミミロップ&プリン
ピカゼク相手しか使いませんが、ピカゼクには無くても勝てるので採用しませんでした。
ビクティニV
キュウコンVとの選択で、相手のスタートしたザシアンを倒せるキュウコンに軍配が上がりました。

立ち回りを解説していきます。

対ドラパルト 有利
勝ちパターンは2つです。
①リザードンGX技+溶岩流で2体ドラパルトVmaxを倒す
②ガオガエンGX技+溶岩流で2体ドラパルトVmaxを倒す

どちらも適時ジグザグマを絡めます。初見の相手には特にガオガエンで簡単に相手のドラパルトが倒せるので有利に試合を運ぶことができます。
事故ってダメ感がたまってしまったときは、ソルガレオのGX技で試合をリセットすることも可能です。自分がドラパルト側の場合は、ジラーチをはじめに倒して、ダイファントムでミュウツーにダメージを与えないようにします。ガオガエンGXで倒されてしまうからです。ミュウツーにダメージを与えるのがプレミであることは興味深いことでした。初見ではまず気が付けません。環境から消える原因となったドラパルトが実は1番の有利マッチになってしまったのは本当に驚きでした。

対3神ザシアン やや有利
基本的には以前までの3神ザシアン対レッパと変わりません。レッパ側はリザードンのGX技で3神を倒すことを目指します。以前までと変わった点があるとすれば、キュウコンVがザシアンに非常に強い点です。レッパ側は相手のバトル場が3神でない限り、後攻1ターン目にサイドを取ることができます。ジラーチにはターボストライク、ザシアンには九尾変化です。このように3神ザシアン相手にも、先手後手関係なくかなり有利にサイドレースを制することができます。

対ピカゼク やや有利
バトル場のミュウミュウがフルドライブの返しにガオガエンGXでカウンターすることを意識します。フレアストライク+ジグザグマで簡単にピカゼクを1撃で倒せるので、かなりサイドレースを有利に進めることができます。リセットスタンプ+タンデムショックは気を付けなければならないので、入れ替えとデデンネは大切に使います。


対 小ズガ 不利
小ズガだけは不利なマッチアップです。安定感の高いリストを組むのは簡単ではないので、cl京都があった場合は上位卓で当たらないと考え切っていたと思います。それでも、うまく立ち回れば勝機はあります。初めに意識することはサイドを3-2-3で取らせること、つまり
ミュウミュウをいきなり2体出さないことです。グレートキャッチャーで呼ばれてしまうからですね。初めのターボストライクで後ろのキュウコンVにエネルギーをつけて、キュウコンVが技を使うターンにはボスの指令で後ろの置物になっているザシアンを倒すことを目指します。リセットスタンプを連打して相手をなるべく妨害することが大切です。

・爆炎ウォーカー環境について


爆炎ウォーカーではクワガノVやマルヤクデVmaxが非常に強力ですね。クワガノンVのグッズロックが怖いので、火打石を抜いて3枚目のかまどにすると思います。対マルヤクデVMAXについては、ドラパルトの時と同じような勝ちパターンを想定すればよいと思います。

レッドパーフェクションは一番感触の良いデッキで、何より世間ではほとんど流行っていないことが重要でした。Cl京都が開催されていた場合、調整が間に合えばこのレッドパーフェクションを使っていたと思います。使っていて選択肢が多くとても楽しいデッキなのでぜひ使ってみてください。

・おわりに


全文無料で公開したのは、自粛期間でジュニアプレイヤーや個人プレイヤーとチームプレイヤーで差がつくことはあまり喜ばしくないと思ったことが理由の一つです。少しでも情報が共有されて環境が回れば嬉しいです。
SkypeポケカやPTCGOではポケモンカードを楽しむことができるのでぜひご活用ください。
ご質問、ご要望などありましたらTwitter( https://twitter.com/haruN_poke )の方で受け付けております。
シュウトと練習、研究した時間は価値があるものなので、いつも通りの500円に設定だけはさせていただきます。有料部分には特に何もありません。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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