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大人の「内面」とサッカー少年


誰かに話したい!!!!話を聞いておくれ!!!!今日はささやかな幸せを感じた、先日の出来事のお話です。

…なんていう下書きを残してからはや3か月が経過していました。今日はその時の思い出話でも書き綴るとしましょうか。

都会の大人は冷たい

関東で過ごしていると、常にイライラの日々が続きます。
電車が数分遅れれば舌打ち、仕事や勉強に追われてはため息。私もみんなもそうだと思います。都会は息苦しいと思うし、そんな大人たちは薄情だと感じます。でも、全部が全部そうじゃない。そう感じた日でした。

📸 FUJIFILM X-T3

電車で隣に座ってきたサッカー少年

さて、6月末のことです。私が就活、インターン業務に追われ、さらには期末試験も迫っていたこともあってかなり切羽詰まっていた時期でした。夕方から授業だったので、授業が始まるまでリフレッシュしようと小川町へお散歩しに行っていました。

気分転換も終えて大学へ向かっていたときのことです。電車で隣に小学生くらいの男の子が座ってきたのです。サッカーの練習道具をいっぱいにしまったリュックから、教科書を取り出して勉強していました。スポーツを頑張る傍らで、勉強熱心でもある。素敵な子だなあと感心していました。完全に年寄りのまなざしです。


📸 FUJIFILM X-T3

うとうと眠ってしまい、目的地を過ぎてしまったよう

そんな素敵な少年でしたが、しばらくすると疲れていたのか眠ってしまいました。私の肩にこれでもかと寄っかかってきたのです。めちゃくちゃ圧がすごかったですが、お疲れなんだろうなと必死に壁になってあげました(笑)20分くらい寝たころでしょうか。ようやく目覚めた少年でしたが、なんと降りる駅を通り過ぎてしまったようでした、、

📸 FUJIFILM X-T3

焦り泣く少年、手を差し伸べる大人

かなり焦った様子で、少年は泣き出してしまいました。どうやらサッカーの練習時間に間に合わなくなったようです。隣にいた私はさすがに無視することができず、声をかけようとしたとき、、「泣かないで!大丈夫だよ!」とすかさず声をかけたのは私と反対側にいた少年の左隣の女性でした。

その女性は私と同じぐらいの年齢で、私と同じく大学へ向かう途中だったのだと思います。私はびっくりしました。男女平等が叫ばれている中で言うべきことではないですが、私は「大学生の女の人って、なんか冷たくて外の世界には目を配らないよな」というバイアスを抱いていました。でも彼女はこうして、少年に一番先に声をかけているではありませんか。良い意味で面食らった私は、彼女と一緒に少年をなぐさめていました。次の瞬間、さらに手を差し伸べてくれたのは仕事帰りだという中年の男性でした。

「坊や、大丈夫だ。おじさんが連れて行ってあげるから心配しないで。」とわざわざ電車を降りて、少年が本来降りる予定だった駅まで付き添うといいます。私の中でおじさんって「ぶっきらぼうで面倒な人」という印象を持っていました。


📸 FUJIFILM X-T3

意外と優しい大人たち

少年はその男性の付き添いで電車を降り、逆方向の電車に乗って戻ってきました。

多分私は高校1年生のときからコンビニ店員をしていたので、人間の根底を知りすぎてしまったのでしょう(笑)たかだか電車に揺られているだけなのに、ひとりの少年に対して手を差し伸べる優しい大人がいたことが、なんだかとっても嬉しかったのです。世知辛い世の中ですが、一人ひとりの心は温かいのかななんて考えた日の出来事でした。


📸 FUJIFILM X-T3

みんなに幸あれ

私も実は小学生時代はサッカーをやっていて、今の人生観を形成したのは他でもなくサッカーの経験でした。きっと少年もサッカーでの日々を糧にこれから生きていくのだと思います。少年に幸あれ。手を差し伸べた大人にも幸あれ。曇りの日でしたが、心は快晴でした。


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