自分のことが、大嫌いで、大好きで
私は、自分のことが嫌いだ。
いや、今は「自分のことを愛する」と決めた後だから、"嫌いだった"と過去形にしておこう。
それでも、すぐに自分のことを愛することができるわけではなくて。
私は、自分のことを嫌いでいる自分のことが、好きだったのかな、と思う。
人に褒められることがあっても、それらを心から受け入れることは難しくて、頑なに「嫌いな自分」でいることを貫いていた私が、そこにはいた。
何をしたってどうせダメ
私にできることなんて何もない
私に存在価値はない
中身が好きになれなかったのはもちろんのこと、
自分の外見もコンプレックスだらけだった。
内からみても、外からみても、劣等感、コンプレックスの塊な私。
そんなだから、自分のことを好きになるなんて到底できない。
というか、自分のことを好きでいるなんて、想像すらできない世界。
自分のことを嫌いでいることが当たり前すぎて、自分のことを好きでいる世界は、おとぎ話のようなものだった。
小学生くらいからもうすでに、自分のことを自分でおとしめて、おとしめて、自らをどん底に突き落とすような生き方をしていた。
そんなふうに自分のことを大嫌いだと思っていた私だけれど、振り返ると、いつも自分のことばかり気にしていたし、考えていた。
こんなこと言ったら嫌われるかな
こんなことしたらどう思われるかな
私のこと、見て欲しいな
なんで私はいつもこうなんだろう
私はこれからどうなっちゃうのかな
私のやりたいことってなんだろう
これから将来どうしよう
いつもいつも、考えているのは自分のことだった。
大嫌いなはずの自分のことを、一番に想っていて、一番に考えていて、一番大切にしたいと思っていたのも、自分だった。
だから本当の本当は、私は自分のことが大好きなんだと思う。
本当は、一番自分のことを大切にしたいし、一番自分のことを愛したい。
自分が自分の一番の味方であり、応援者であり、憎っくき敵でもある。
自分の中に相反する気持ちが渦巻いている。
それでも、私の心の中に自分のことを想う自分がいることは明白だった。
なぁーんだ。私ってば、本当は自分のことが好きなんだね。大好きで、たまらないんだね。
だから、いつも自分のことで頭がいっぱいなんだよね。
いつだって、自分のことが一番心配だし、一番大切なんだよね。
私は、自分のことが大好きなんだ。
はる
2024.2.17