みんな、年を取ってゆく
今日、約2年ぶりに大学院時代の同級生とオンラインで話した。
パソコンの画面越しではあるけれど、2年前、そしてリアルで顔を合わせていた大学院時代の20代前半のときとは、明らかに違う、という感覚。
とても失礼なことかもしれないけど、それなりの年を経て生きてきたんだな、ということを感じた。
きっとそれはお互いに感じていたことでもあるだろう。
私もまた、同じだけ年を取っているのだから。
私も、気がついたらほうれい線のところにシワができているし、お肌だけみてもハリがなくなってきているのがわかる。
娘の私が自分に老いを感じるくらいだから、当然のように両親も祖父母も老いていく。
大学に入学して、地元から遠く離れたところに一人暮らしをするようになって、久しぶりに会った父方の祖母が、そして母方の祖父母が、前に見たときよりもひと回りも小さくなって、より年老いたのを感じたときは、驚いたものだ。
そのときは両親にたいしては、特に変わったという印象は持たなかったのだけれど。
それでも、私がカンボジアに渡航し、1年半ぶりの一時帰国で両親に久しぶりに会ったときに、ふたりもずいぶんと年を取ったな、と感じたのを思い出した。
それはそうだ。だってふたりとももうすぐ60じゃないか。
当たり前のように両親と祖父母が変わらずそこにいるとなんとなく錯覚していたけれど、そうではない、ということを実感せざるを得ない。
みんな急激に年を取るわけではなく、日々少しずつ変化しているだけにすぎないんだろうけど、その老いが急激に進んだように見えるタイミングっていうのはあるんだろうな、とは思う。
その最初のひとつが、今、まさに私がいるところ。
25歳〜28歳の間なんじゃないかと思う。
もちろん人それぞれ違うだろうけれど。
今この私の状態で出会った人にはわからない、若い時代を一緒に過ごしたからこそ分かるお互いの老い。
なんだかそれはそれで愛おしいものなのかもしれない。
だけど今の私は、お互い年を取るのも悪くないね、年齢をお互い感じるのも愛おしいね、と悠長に言える心理状態では、正直ないのだ。
私のリアルな心境としては、
え、まだ一応20代なのに、もう年齢を感じるようになっちゃうわけ??
早くない??
人生100年時代なのに、20代でもう老いを感じるなんて、ちょっとまだ受け入れられないんですけど!!
もう少しの間、若々しくいさせてよ…。
という感じ。
でも、本当のことを言うと、私は23歳くらいからすでに老いを少しずつ感じはじめてはいた。
この頃は見た目どうこうというより、身体の中身の変化。
それまで平気だった長距離移動が辛くなる、足が浮腫むようになる、夜行バスで眠れなくなる、といったこと。
それから、日焼けがもとに戻らなくなってきていた。
その後はそばかすが出てきたり、昼まで寝ることができなくなったり…。
当たり前だけれど、私たちはこうして少しずつ年を取っていく。
それを素直に受け入れられるときが果たしてくるのだろうか。
わからない。
人間が若いと言える期間は、本当にとても短く、あっという間に過ぎ去ってしまうんだな、ということを思う今日このごろ。
40代とかの人たちからみたら、私も十分若いんだろうけど、そういう意味ではなく、身体的な意味で、若々しい!という時期は本当にあっという間に過ぎ去ってしまう。
なのに若い頃にはその価値に気がつけないものだ。
まあだからこそ価値があるとも言えるかもしれないけれど。
若いって、それだけでもうすごい価値だ。
だけど、年を経たからこその魅力や価値があるのも事実。
私は今、自分の内側から発せられるであろう、自分自身の魅力を磨いていかなければいけないフェーズにいるのだろう。
だからこそ、焦る。
私にはまだ自分の年齢相応の魅力があるとは思えないから。
ただただ見た目だけが年を取っていっていると感じる。
数年後にまたこの文章を読んだ私が、大丈夫、今の私はこのときよりも魅力的だよ、って言える自分であれますように。
2023.10.25
はる