来年はもっと人に会おうかな
翻訳は基本一人でする仕事なのですが、以前に書いたようにチームを組むこともありますし、また、一人で翻訳しても必ずチェッカーさんがいてくれます。
中にはお会いしたこともあるメンバーもいるのですが、一度も対面で会ったことのない人の方が多いのが現状です。
会ったことがないからといって仕事に支障があるかと言えば、そんなことはありません。
ただ、普段のメールのやり取りや、たまにズームで話す姿を見たりしていると、勝手に「こんな人だろうな」というイメージを持ってしまっていることにちょっと怖くなる時があります。もしかすると私も全く違うイメージを持たれているかもしれませんし。
「知った気になる」というのは、人に対しても、物事に対してもとても怖いです。
だからと言って、簡単に声をかけて会いましょう、となるか、、。
私にとっては結構ハードルが高いわけです。私の性格のせいでもあるのですが、、。
それにチームを組む頻度が高い方たちは皆、他県に住んでいますし、子育てしながらの方も多いのでね。
全員がリモートで仕事をするのは私としてはありがたい面も多いのですが、やはりたまには会いたいな、会って、普段どういう仕事の仕方をしているのかとか、こういう時はどうしてる? みたいなことも喋ってみたいな。
でもきっと、私のことだから、初対面では聞きたいことの半分も聞けず、話したいことの半分も話せず、また次に会うまでに何年もかかったらそれはそれで消化不良度が増しそうです(笑)。
でも、来年は人に会って話す、っていう当たり前のことに少し積極的になってみようかな、などと思う年末です。
さて、先日久しぶりに本屋Titleへ行ってきました。
買おうと思っていた本は、医師である稲葉俊郎氏の『山のメディスン』。
副題は「弱さをゆるし、生きる力をつむぐ」。
登山でのパーティーを例に、人と人とがつくる組織やチームのあり方も綴られています。
「弱い立場にいる人が自分の力を発揮できないと、チームとしては機能しません。弱者を排除する考えを続けていると、チーム内では永遠に弱者が生まれ続ける構造が存在してしまいます。そうしているうちに、自分自身が弱者になる時期が訪れ、排除される結果へとつながるのです。」
『お帰り キネマの神様』は大好きな作家原田マハさんによるもの。
あとはいつものように、心が動くままに手に取りました。
年末年始はこれで安心して過ごせそうです。
そうそう、翻訳家の柴田元幸さんのこんな本も少し前に買っていました。
文芸翻訳家なので、自分のビジネス翻訳とは視点も違うと思いますが、翻訳は翻訳なので、とても楽しみな一冊です。