小確幸
小確幸(しょうかっこう)という言葉をご存知でしょうか。
読んで字の如く、「小さいけれども確かな幸せ」という意味です。
村上春樹さんの「村上朝日堂」というエッセイに出てくる言葉です。
村上春樹さんは良い文章が書けたなあという日においしいドーナツを食べるときや、レア物のレコードを中古レコード屋で見つけて、ウキウキしながらその円盤を磨いているときなどにこの「小確幸」を感じるのだそう。
私はどんなときに小確幸を感じるかといえば、、
一日の最後に湯船に浸かっているとき、
翻訳を納品したあとに、近所のパン屋さんの美味しい塩あんドーナツを食べるとき、
止まらなくなるほど面白い本を読んでいるとき、
なかなか安定して美味しく淹れられないサイフォンコーヒーが美味しく淹れられて「よしっ」となったとき、
蒸した海老芋の皮がツルッとむけたとき、
などなど、、
なぜこの言葉を思い出したかというと、先日のフィギアスケートのNHK杯に出場した宇野昌磨選手がなかなか完璧な滑りができずに悩んでいるとき、コーチのランビエール氏が、完璧は目指すものではなくて、一つ一つの積み重ねの先にあるものだ、というようなことを言ったそうなのです。
この考え方がものすごく腑に落ちました。
だから、幸せも、日常の一つ一つに、小さなことに幸せを感じることの積み重ねの先に大きな幸せが待っているのではないか、と思ったのです。
一つ一つは取り立てて言うほどのことではないけれど、その小さいけれど確かな幸せが降り積もっていく感じに、私はとても安心感を覚えます。
ちなみに、ステファン・ランビエール氏が現役選手だった頃、めっちゃファンでしたー! かっこいいです!
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