「完璧マインド」からの脱却。ママになって手放したからこそ見えたもの
「完璧を手放してもいいのではないか」
責任感が強く、「きちんとやらなければ」とこれまで毎日仕事に向き合ってきたはなういちゃん。片道2時間の通勤も、問題なく頑張れると感じていた産前から一転。思い通りにいかない産後に「このまま育休明けで仕事ができるのだろうか」というモヤモヤが出てきます。
産後の生活の中で「完璧を手放した」からこそ、はなういちゃんが得たもの。そして新しくできた夢。
子どもが産まれた中で、思い通りにいかない日々を送るシーママ(ママのSHE受講生の略)へ、「完璧を手放すこと」そこから見えてきたはなういちゃんの夢をお届けします。
プロフィール
「完璧にできる」と思っていた産前。全く思い通りにいかなかった産後
2023年8月、SHEに入会しました。入会を決意したのは、小学校で広報の仕事をしているときに、外部のアートディレクターやデザイナーと関わったことがきっかけ。誰かの思いを汲み取ってデザインをする仕事に興味が涌き、「いつか教員を離れるときが来たときにも役立つし、産休明けの広報業務にも生かせそうだな」と思ったからです。
8月の2週間、デザインを学んだ後、出産による特別休会制度を利用して2024年4月まで休会をしました。
子どもが産まれるまでは、体力に自信がある方で、仕事も好きで。だから、「育休中はSHEの受講でパワーアップして、復職後の仕事にもしっかり取り組んでいく!」と意気込んでいたんです。
でもそんな思いとは裏腹に、産後は毎日やりたいことを半分出来るかどうかという日々。
ふと、「このまま元の職場に戻ったら、毎日往復4時間の通勤をして、保育園の呼び出しがあれば2時間かけて戻って……それって現実的ではないのでは?」そんな思いが浮かび上がってきました。
なにより、教員は有事の際、自分の子どもより児童の安全確保が求められる仕事。仕事中の災害では児童の安全確保が認められた後に、2時間かけて我が子のもとへ向かうこととなる。
産まれてくれた我が子への優先順位が高まっていく中で、産前の思いはモヤモヤへと変わり、だんだんと教員の仕事よりも子どもの生活圏で仕事がしたい思いが強くなっていきました。
すべてが重なったとき、「完璧にするのは無理」という前提に立つことができた
子どもが生まれて、育児に専念するという選択肢もあると思います。でも私の中で、「仕事をしていない私」って存在していなくて。仕事をすることで自分自身の存在価値が認められている気がしていたのもあり、仕事は続けていきたかったんです。
「教員を辞めるとしたら、次は学校の広報部門で見ていたような“デザインを自分でディレクションする仕事”をしたい」そう思った2024年4月の休会明け。未経験での転職は覚悟が必要!と思い、自分を追い込む気持ちで、マルシーの受講を申し込みました。
マルシー受講を開始して約2か月後、里帰り期間が終わりワンオペ生活に突入。翌9月には新居に引っ越しもして、知らない土地での生活がスタートしたんです。両親のサポートありきの生活から環境の変化も大きく、とにかく一人で家事育児をこなすのに精一杯でした。
もともと「育休明けまでに、絶対に正社員採用での転職を成功させたい!」という思いが強く、焦りが出始めていました。
でもある日、「やらなきゃいけないことは、思ったようにできていない。だけど、そんな中でも子どもは今日も生きているし、順調に育っている!」と子どもを見て感じたんです。
4月にマルシーを受講しようと決意したときは、「正社員で転職をして子育ても家事も、すべてをくまなく完璧にしよう!」と思っていました。けれど、このときようやく「今この場で完璧を手放してもいいのではないか」と気付くことができました。
その後のキャリアカウンセリングで、自分の希望を叶えるステップとして「正社員にこだわらなくても、パートや業務委託という選択肢もあるよ」と背中を押してもらったんです。
それまで正社員としてしか働いてこなかったので、正社員にならないといけないと思い込んでいて。パート・アルバイトは何となく不安だし、フリーランス=プロしか入れない枠と思っていたし。完璧を手放す前なら、響かなかった言葉だったと思う。
でもそのときに、パートも業務委託も選択肢の一つだと思えることができたんです。短い時間枠でもいくつも気になる企業に応募して、転職活動の幅も広げることができました。
これからは地元の人や地域とつながりたい
今回、転職活動の幅を広げたことで、業務委託として2社とお仕事をスタートすることができました。これからは在宅メインのお仕事ができる!と思ったとき、「在宅勤務をするということは私もここで24時間過ごす。そして子どもと一緒にこの地域で10年・15年と過ごしていくんだな」と改めて感じて。
今までは教員として、学校近辺の地域とつながれていたことが自分のやりがいにもなっていたんです。これからは一住民、一保護者としてこの地域の役に立つことがしたい。最近そう自然に思えるようになってきたんです。
私の住んでいるところは都内から少し離れていて、「東京で仕事をしなくてもいいよね」というファミリー層が増えている地域なんです。だから、在宅で仕事をしてる人のコミュニティのような……いつかここで、そんな場所作りができたらいいなと思っています。今は地域のボランティア活動に参加していて、少しずつではあるけれど何か還元したいと動き始めています。
シーママになったからこそ、いくつもの夢を持てた
子どもを産む前は、これから「○○ママ」と呼ばれて「はなうい」としての自分がいなくなるのではと怖い気持ちがありました。だからこそSHEを受講して自分自身がステップアップしたことを実感したかった。そんな気持ちが産前に入会した理由の1つにあったのかもしれません。
でも実際、ママになってみたら「いや、まだ私の人生はむしろプラスになっていく!」って感じることができて。 今までは見えてこなかった世界や、自分が経験したからこそわかることがある。これからもっと家族との時間を大切にして働きたいし、家族と暮らす地域も大切にしていきたい。いずれはWEBディレクターも目指したい。
ママになっても夢を持てるし、夢は1つだけじゃなくていいんだって思えています。
改めて「ママになることが武器になる」って本当にそうだなと思っているし、すごく人生の幅が広がったと感じています。気づかせてくれた子どもにはすごく感謝しています。
あとがき
はなういちゃんの「わたしのカラー」いかがでしたか?
筆者を含め、SHEを受講している方の中には、今回のはなういちゃんのように責任感が強く自分ひとりで全部解決しようと抱え込んでしまう方も多いと思います。
子育てもSHEの受講も、未経験なことばかり。「私には自信がない、だからこそ完璧にしよう!」と、多くのことをこなすなんて本当に難しいですよね。
はなういちゃんにいくつも夢ができたのは、「きちんとやらなければ」というマインドから脱却できたからこそ。そしてSHEに入ったことで正社員だけではなく、同時期にいくつも仕事を持つ人生を知ることができたから。
お子さんが気づかせてくれたように「すべてが順調にはいっていない。でも今日も、子どもは育っている!」と、筆者もまずは完璧を手放してチャレンジする視野を広げたいと思います!
自分にとってのプラスがどんどん増えていく。
そんな、はなういちゃんの今後のチャレンジが楽しみです。
#1 「自分なんて」から挑戦マインドへ。シンママのわたしが大事にしていること
#2 3人育児で「なんとでもなる!」マインドへ。私のSHE活のすすめ
インタビュー・執筆 なっちゃん(haru_mama_11)
バナー あきち(snowakiii929)
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