【詩】酸素

確かめようがなくて

酸素が足りない魚みたいに

口をパクパクしてる

世界が輝いて見えて

それが本物で

あって欲しい

光のある方へある方へ

子供の駆け足で

懸命に求めたけど

握って見ると

氷みたいに解けて消えた

僕の人生

はじめから何か破綻してて

周りにはいらないものばかり

並べてあり

欲しいものは得たくても

得られない

僕は何が欲しいかわからない

欲しいものをどう扱ったらいいか

わからない

目の前に

昔から欲しかった

可愛い仔犬がいる

それを僕にくれると言う

僕は仔犬を大事に育てた

汚れのない仔犬

病気にならない様に

無菌室にいれた

僕を嫌いにならないように

僕以外の人には

会わせない

大事に大事に

僕以外の人は知らなくていい

僕のものであればいい

僕の愛し方

僕は愛し方も愛され方も歪いびつ

なのかもしれない

愛したことも愛されたこともないから

わからない

僕はまだ

酸素が足りないみたいに

口をパクパクしてる