【詩】空の高さ

思い出に色は

似た交差点

あの時のメロディ

車から見えた景色は

もう見えない

よく通ったあの店も

姿を変えて違う店

店構えは違うけれど

あの窓だけは変わらない

忘れたくない瞬間だから

忘れたい

もう戻れないと思うから

映画のように流れる

思い出の映像

畑だった場所に出来た

ホームセンタ―

あの頃の賑わいはない

時間を忘れて

笑って過ごした仲間たち

仲間だから喧嘩して

仲間だから抱きしめて

仲間だから願って

今はもうそれぞれの場所へ

戻りたいとは言わない

いまもそれなりに

楽しくやっている

前とは違う形で

一緒に見た花火

夜空に咲く大輪を

皆で見つめる

その後は

おきまりのBBQ

よく通った

峠の道を走ると思い出す

空が高かった日々

渓流釣りのおじさんは

よく見た光景

いま

子供を連れて

山道を行く

木々は緑

川の流れは透き通った青

自然は変わらず色に

溢れている

思い出の色もあの時のまま