
Photo by
take_kuroki
【詩】judge
強張った体をほぐすように
右に左に首を傾ける
僕はカフェでスマホを見ながら
人間不信に陥っていた
誰と誰が
誰が誰で
何も取り柄がない僕に
空から言葉が落ちて来た
ほんとうは悪いことをたくらんでいるのに
善人ぶる者たちのやり方に
ごまかされてはいけません
しかし
そういう偽善は
いつまでも隠しおおせるものではありません
今の僕にとってその言葉は
妙にしっくりと来て
きっとそうだろうと
頷いた
不信を抱かせるビラを撒く者は
整った髪型をしてスーツを着ていても
腑に落ちない塊を目の前に
落としていく
大木の幹触れ
思いを巡らす
たとえ僕の命を奪っても
僕の魂を奪うことは出来ない
魂を奪うことが出来ない者を
恐れる必要はない
本当に恐れなければならないのは
偽善を前に
地獄に投げ込むことさえ
厭わない方
ビラを配って
魂を汚そうとする者に
自分の魂を渡すな
僕は地獄に堕ちる者になる気はない
地獄に堕ちてから悪かったと言う者にも
なりたくはない
いいなと思ったら応援しよう!
