花組『アルカンシェル』の感想3
『アルカンシェル』を見てきました。
豪華すぎる柚香さんの大盤振る舞い、序盤のストーリーの怒涛の急展開、舞台全体見所みたいな大人数のダンスやコーラスやお芝居と、本当に豪勢で毎回圧倒されてしまいます。
今日はとくに、最初の頃の尖っているマルセルの、少女マンガに出てくる天才ダンサーそのもののような美しさが刺さってきて、丸くなったあとは、その可愛さというか、素直さにやられました。マルセルの部屋で、「その服、衣装じゃない」って言われてぱたぱたするところとか、あの美しすぎて近寄りがたかった人が、と情緒がおかしくなりました。
いつも好きだな、と思う序盤の赤いカーテンの前でのダンスもやっぱり好きです。手足が、というか体型と動きが美しくて、表情も最高で……。大好きです。
モダンなピエロもすごく好きです。止めないでーって毎回思います。
ドイツ兵さんの歌も好きです。ジャズ解禁で、なぜかドイツ側から歌い出す歌も、ボンドガールが踊ってそうな雰囲気で面白いです。ジャズって一言でいっても、いろいろあるんですね。なにか事件が起こったときに、大きいイヴがいろんな反応を見せてくれるのも好きです。
あと、カトリーヌとマルセルがなかなか会えないのが今まですごく悲しかったのですが、そういうカトリーヌだからこそ、マルセルとお似合いなんだな、と見ていて納得してきました。
カトリーヌ、自分の意志でドイツに残るって言うし、歌うとき以外はマルセルと一緒にいたいという本音を見せないし、コンラートとも一対一で渡り合えるようになったし、いつも気丈に腕組みしててほんとに好きです。
それで、そうやって腕組みしたまま、マルセルの腕の中にすっぽり収まってしまうから、最高の二人だよな、と思います。
そういえばジョルジュ、最後までドイツ兵側にいたんですね。コンラートさんを撃った時点で逃げちゃえばよかったのに。でも、この作品世界では悲しすぎることは起こらなそうな気がするので、ちゃんと無罪にしてもらえそうな気もします。
話は飛びますが、フィナーレの『La vie en rose』のところ、娘役さんたちといるときの柚香さん、柔らかな空気をまとってるのに圧倒的に王様でものすごく好きです。歌も最後の方をさらっと歌うだけとか、余裕な感じが本当に好き。
そのあとの男役さんたちとの力強い感じも大好きですし、そのあとはもちろん最高だし、もう今回、最初から最後までずっとすごい。
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