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初のソロコンサートは北山宏光さんからファンひとりひとりへ向けた私信だった

6/15(土)北山宏光さんの初ソロコンサート「RANSHIN」にお邪魔させていだきました。

なんですけど。

ちょっと、何を書いたらいいのかわからなくて。

前回のような軽いノリでは書けないというか、
感動と興奮と、なぞに緊張もしてる、
そんな 6/15 25:24。

興奮した演出は山ほどあるし、
一曲ごとに容易に語ることができるのですが、
それはまた、アマプラ誘導用として別で書くことにしようかな。

なので誰向けの何目的の記事だよっていう、
ファン以外の方が読んだらなんのこっちゃよくわからん記事になりそうなのですが。

自己満..…自己満ですね。
公開するかはさておき、ひとまず書こう。

一応ネタバレになるので、踏みたくない方はここでブラウザバックお願いします。



マジで緊張してるな、なんでだ。笑

私は北山さんのこれまでのことを知らないから、
彼の書いた歌詞から受けた印象と、
この日ただ自分が感じたことしか書けないので。

なのでぜんぜん、解釈違いもあるかもなので、
先に謝っておきます。
好き勝手言ってごめんなさい。


いきます。

やっぱり、ヒロインとFORM。
ローラースケートを履いたことと、グループ時代のソロ曲を歌ったこと。
ですよね....…。

大東立樹さんの優しいピアノ伴奏にのせて披露されたヒロイン。
その中盤で歌いながら椅子に腰掛け、
ローラースケートに履き替えた北山さん。
この時の会場のどよめきたるや。

裏で履いてから登場することもできたのに、
わざわざ履いているところを見せてくれるというのが、なんともね。。

事情に詳しくない私でも、さすがにキスマイさんがローラースケートを売りにしているグループということくらいは知っていたから、なんかいろいろ、、、

いろいろ、想像したというか。

ファンの方はローラースケートを履く北山さんのことが大好きだったんだろうなって。
でも履いて欲しいなんて軽々しく言えなかっただろうなって。
だからその姿はもう見られないと諦めてたんだろうなって。

...…そうだよね、履いて欲しいなんて言えないよね。

それはそうだよね。
キスマイファンの方からすれば、グループを離れた人がローラースケートを履くことに対してね、消化できない思いがね、あるかもだし...…それはそれで、あって然るべき感情だと思うから、その感情の矛先が攻撃的に北山さんに向いてしまうのはある意味仕方ないこと...…いや、仕方なくはないんだけど、とはいえね、いろいろね、いろいろ言われてしまうことは、わかりきってるもんね。

わかりきってるのに、
それでも北山さんはローラースケートを履くことを選ぶんだ、って。

昔のことはわかんないよ私には。わかんないけどさ。でもわかることもあるよ。

かんたんに割り切れる感情なんてないから。
割り切れないまま必死に楽しいことだけを追いかけて、もやもやすることは無理やり目の届かないところに追いやって気にしないふりをして、そうすればなんとなく吹っ切れたような気にもなれるから。
マイナスの感情が入り込む隙がないくらい、圧倒的な多幸感で上書きを!って求めてしまうものだから。ものだけど。

上書きなんてできないよ。どうしたってポジティブの力だけでは埋められない隙間はあるから。
そういう隙間から、ふとした瞬間に漏れ出ちゃうものだから。

そういう、なんだろうな。

「こんなこと思っちゃいけない、表に出しちゃいけない感情なんだ」って蓋をして強がることでしか前に進めないような、置いてけぼりにするしかないような、でもそのせいで逆に置いてけぼりをくらってしまったような、そんな、心細く寄る辺のない感情すら、北山さんは引っ張りだして寄り添って丸ごと肯定してくれる人なんだろうなって。

なんかそういう風に……感じたな。


それで、やっぱ、FORMはすごかったなぁ。。。

どれだけの覚悟をもってあそこに立っていたんだろう。

直前の乱心はコンサートタイトルにふさわしく、演出面としてはおそらく一番派手で華々しかった。総出で盛り上げていたダンサーさんたちがさっと捌けていき、賑やかな空気から一変、閉演間際の遊園地のような物寂しい雰囲気に、「もう終わっちゃうんだな」と思った。

気づけば北山さんがひとり、そこに佇んでいた。

そこからの緊張感はあまりに異常で。

息をするのも躊躇うような静けさの中、
北山さんがセンターステージに向かって歩き出す。

誰かが声を上げてもおかしくない状況で、
けれど誰ひとり言葉を発しない。
発せない。

空気を読んでそうしたのではなく、
北山さんの纏う鬼気迫るようなぴりっとした雰囲気に、会場中がのまれていた。

そんなことある?

緊張感で一体となる会場なんて。

照明はスポットライトだけ。
センターステージで、
スタンドマイク一本。
身ひとつ。

なんというか。

「toHEROes」のTHE BEASTしかり、今回のオープニングのネオエラ、オーラスに歌ったらしい逸れた流星群、そしてFORMしかり。

要所要所でバックに誰もつけない北山さんを見て、この人はここぞという大事な局面では、ひとりで闘おうとする人なのだなと思った。

覚悟を決めるように両手で髪の毛をかき上げたあと、北山さんがすっと片手をかざす。

イントロが流れた瞬間、悲鳴のような大きな歓声が会場中に響き渡って、
この日唯一、私が知らない曲が披露された。

そう、まったく知らない曲。

ただそれが、北山さんとファンの方にとって思い出深い、とても大切な一曲なのだろうということは、大きな歓声と漂う緊張感からおぼろげに理解できた。

作詞作曲が北山さんだってことはもちろん、あとになって知ったこと。

なのだけど。

もう、歌詞がさ...…。

FORMの歌詞のほとんどは「守るから」とか「抱きしめるよ」とか「〇〇していいんだよ」とか、相手に何かを求めるというよりは、自分が何かをする側、与えようとする側の、思わず寄り掛かりたくなるような包容力と優しさ、そして力強さを感じさせる言葉選びで。

なのに急に。

求めてくる、その一箇所だけ。

一言だけ。


「答えて」って。


わずかに不安がにじむその、縋るような歌い方が、もうさ......。
もう...…。

北山さんはここぞという時にこそ、ひとりで闘う人なのだと思った。
抱いたばかりのその感想を訂正したい。

涙を零しながらも赤いペンライトを握りしめて離さないたくさんのファンの方を見て、
ああそうか、ひとりで闘ってきたわけではないのかと。
北山さんの進む道が真っ暗闇に染まらないよう、ずっとその足元に赤い光を灯してきたんだと。

思っちゃったよね。

あらゆる方面から北山さんへ向けられた愛のない刃は、北山さんだけではなくファンのことも傷つけたんだろうし、そのせいで眠れない夜もあったんだろうということを、北山さんはきっと全部わかってて。

病める時も健やかなる時も、二人三脚で乗り越えてきた軌跡なのだと。そうして辿ってきた大切な過去の先に、今この景色があるのだと。FORMのパフォーマンスと赤一色に染まった会場は、それを象徴するようだった。

感動的な演出なんかなくても、言葉を交わさなくても、北山さんからファンへの想いも、ファンから北山さんへの想いも、溢れるくらいに伝わってくるんだから。

もらい泣きですよ。

あんな景色を見せられちゃったらさぁ...…。

なに書いたって日和っちゃうよねー(笑)

実はこの記事のほとんどは、忘れないうちにと初日公演直後の6/15深夜に書いたものなのだけど、あんなに愛に満ち溢れた北山さんとファンの奇跡みたいなひと時を、こんなにわかが語ってよいものなのかと、なかなか公開する勇気が持てないでいた。


「toHEROes」のあとのコンサートで、まさかこんな感想を抱くことになるとは思わなかったなぁ。

演出やばい、天才、かっこいい、最高かよ、ってテンションと勢いだけで書ききれると思ってたのに。

公開を躊躇うような感想になるとは思わなかった。


とにかく。


北山さんはファンのためなら本当に世界を敵にまわせる人なのだということを、けれど北山さんがそれをするためには、いつも隣に寄り添うファンが必要なのだということを、言葉ではなく形で証明して見せられた夜だった。


北山さん、北山坦さん
どうか末永く、お幸せに!!!


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