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【長男と三つ子育児実体験】エピソード1〜長男の妊娠発覚〜

その当時、私は大学3年生でした。
普通に学校に通い、真面目に授業を受け、
夜にはバイトもしたり、どこにでもいる普通の大学生。

しかしそんな毎日を送っていたある日
自分の身体に異変を感じました。
具体的に説明するのは難しいけど、
お腹や腰の辺りが明らかになんかへん。
そういえば生理もきてない。


当時の私はたいして妊娠に関する知識もなく
何かの病気だと思いました。
産婦人科系の何かしらの病気かもしれない、
本気でそう思って婦人科の病院へ行きました。



受診した結果、私は妊娠11週目の妊婦でした。


先生からその事を説明され、ボーゼンとする私。
ボーゼンとしながら同時にパニックです。


妊娠?私まだ学生やねんけど?親に怒られる?
産むの?育てられるの?中絶?ていうかいつの間に?
まだ母親になれる覚悟なんてないねんけど?


事態が全然掴めず
色んな感情が一気に溢れ出てきます。

ただ、父親だけははっきりわかっていました。
当たり前ですが、当時付き合っていた、現夫です。

病院から出たあと、すぐ彼に電話しました。
取り乱しながらなんとか妊娠のことを伝えると
すぐに私のところに駆けつけてくれました。


彼も取り乱してはいましたが、
『今から私の両親のところへ一緒に行こう』
と言ってくれました。

彼が到着するのを待つ間、
両親には電話で事態を伝えました。
両親も当然驚いていましたが、冷静に対処してくれました。


家に着くと、父と母がリビングで神妙な顔つきで待っていました。

彼が土下座します。
私も泣き声で説明します。


父と母は、冷静に私たちの話を聞き、
『2人で話し合ってどうするか決めなさい』
と言ってくれました。


あとから母が言っていましたが、
当時の私の体調や様子をみて、
なんとな〜くおかしい、
そうなんじゃないかなと思っていたそうです…。

両親とも話し終えたあと、
彼と私は近所の公園で話し合いました。夜でした。


妊娠11週目ということは、
もし初期中絶を選ぶなら
早く決断しなければ時間がないという事でした。

ネットで中絶について調べると
以下のような説明が出てきます。

初期中絶
・妊娠6〜12週未満まで
・手術時間は通常10分程度の日帰り手術で比較的安全
・役所への届け出は不要

中期中絶
・妊娠して12〜22週未満
・人工的に陣痛を起こすことで胎児を出産させる分娩と同様の方法
・身体への負担が大きく、2〜3日程度の入院が必要
・手術後7日以内に役所に胎児の死産届けを提出
・胎児の埋葬手続きが必要

この事からわかるように、
初期中絶を選択するのであれば
もうほとんど時間がなかったのです。

夜の公園で、どれくらい話したでしょうか。
お互い泣きながら話していたと思います。
実は私たちは以前から、
漠然とこの人と結婚するだろうな〜
となんとなく感じてはいました。

もし子どもができたらなんて名前にする?
そんな話もしていて、これがいいねって名前も決まっていました。その名前がナツキでした。
男の子でも女の子でも、最初の子はナツキがいいねって。


彼は言いました。


自分は産んで欲しい、けど身体に負担がかかるのはハルやし、自分たちはハタチそこらで生活力もなんにもない。もし産むならもちろん全力でサポートはするけど、産むかどうかはハルの決断を優先する。

…でも、もうナツキやん。お腹におるのはナツキや。
だからほんまは自分は産んで欲しい。


そう言われて、私も同じ事を思っていたので、
それを言語化されると胸に突き刺さり、
号泣してしまいました。

そうです。お腹の子は紛れもなく、
私たちが話していた"ナツキ"でした。


私はこの事で、お腹の子、
ナツキを産むことを決心しました。
そしてここから私の母としての人生がスタートしたのでした。




次回、エピソード2〜20歳での妊娠生活〜

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