むやみに切なく

前からおすすめリスト的なやつに出てきてて、いつか見たいなぁと思ってたけど30話……と延ばし延ばしにしていた作品。


むやみに切なく

キム・ウビンさん演じるシン・ジュニョンは、俳優・歌手として人気絶頂のトップスター。
ワガママで気難しい性格。

ペ・スジさん演じるノ・ウルは、ドキュメンタリーのプロデューサー。
ある事故により彼女は人生を180度変えられ、お金に貪欲な女性になってしまった。


ストーリーは……

国民的スターであるシン・ジュニョンは、ある事件がきっかけで離れ離れになった初恋相手のノ・ウルと再会する。
だが、ウルは学生時代の正義感溢れる性格から一変、お金に貪欲なドキュメンタリープロデューサーとなっていた。
番組の出演オファーに来たウルに、冷たい態度を取るジュニョン。
そこには、ウルと距離を置かなければならない辛い過去があった。
そんな中、ジュニョンは激しい頭痛に襲われ、病院で余命宣告を受ける。
残された時間を知り、自分の気持ちに正直に生きようと決意したジュニョンは、ウルへ「3カ月間、本気で恋愛しよう」と告白する。


最初は、過去と現在を行き来するような演出で、徐々にウルとジュニョンの過去が明かされていき、どうして2人が距離を置いていたのか……分かるんだけど。
なかなかこれがまた、いかにも韓国ドラマな過去があり、いかにも韓国ドラマな展開が流れるように押し寄せてきます。
自分の余命を知ったジュニョンは、残りの時間をウルのためにと必死に生きるんですが、話数が長いため、少し中だるみ感あります。
そんなにそこ引っ張る!?みたいな演出もあります。
いきなりそんなに急展開!?とか1話見無かったら話わからん!とか、そんなことは無いですがw
ウルとジュニョンのラブもですが、ウル自身の話も、そして周りの人たちの話も色々おりまぜて、お互い途中までは知らないだけで実は繋がってるから、ラブだけではなくいろんな角度から楽しめるかもです。





ここからネタバレ……





最初はウルの父親をひき逃げした真犯人を暴こうとするウルが、結局自分たち姉弟が生活するために諦めちゃうんですよ。
それから、ジュニョンと出会うことでまたその止まった時間が動き出すわけです。
暴こうとしなかったあの事件の真相を、余命わずかのジュニョンが、自分がした過去の過ちを償うため、ウルのために復讐をするんですけど……
そのことをウルに言わず1人で決めて行動し始めたから、ウルは理解し合えず気持ちを隠し突き放す形で……
かつてジュニョンが過去にウルの事故のきっかけを作ってしまったから、自分の残された時間で、ウルにきちんとしてあげたかったんだろうな……
ウルは知らずにひたすらにジュニョンを想って。

ジテもね、ホント可哀想な人だった。
自分の好きな女性を想っていて、ずっと守っていたけど、父親との悪縁のせいで決して結ばれることも無く……
またその悪縁のせいで今でも尚苦しめられて。
母親も父親も、怪物になったと……。
上手く生きられない人生だったのかもしれない。

ジクとハルの恋も、実は悪縁で繋がってたから別れることになったし。
ハルの母親も自分の子供をあんな目に遭わせるなんて……怪物としてはさすがだけど、ヨンオクのような母親もいるのに。
ある意味救いようが無いかもしれない……とはいえ、もちろん彼女も苦労した過去があり最初からそうだった訳では無いだろうし。

そして、ラスト3話はずっと号泣……
ずっと今までは父親のひき逃げの話をベースに描いてきて、ラストはジュニョンの最期を迎えるにあたっての話。
ジテがジュニョンに兄として会いに来たのも泣けたし、ジュニョンの周りの人達も悲しむ姿を見せないようにしながら必死で耐えてたのも泣けたし、父親とのしてジュニョンに会った時、昔に戻ってしまってるのも泣けたし。
母親のことが分からず母の手料理を食べて母親だと思い出して、息子より長く生きる母と母よりも先にもうすぐこの世から旅立つ息子との会話もめちゃくちゃ泣けた。
そして最期は大好きなウルのそばで旅立ったジュニョン。

最初から助からないと分かっていたけど、やっぱりラストにジュニョンがいなくなった世界に残された人達を思うと、切なくなる。
とても素敵な作品でした。



個人的には……
ドラマを見てると凄く感情移入しやすくて、現実と離れたドラマの世界観を大事に、どうせドラマだからと現実的に見るのではなく、そのドラマそのものを大切に見るようにしてます。

韓国ドラマを見始めた最初の頃は、ドラマだから……と思ってましたが、韓国ドラマで感動し始めた頃からかな?
作品の世界観を大事にするようにし始めました。
作られた世界作られた話だからこそ、実際にないものだからこそ、そのドラマがそのキャストたちがいた世界を大切にしたいも思うようになりました。
一生懸命演じられた役者さんやそのドラマを作り出した方々への、最大限の敬意です。
所詮ドラマだからそんなに感情移入しなくてもと思うけど、みんなが作り上げた作品への敬意として、思い切り感動したり思い切り泣いたりしてます。
実際に存在しない人物や世界だから、見た人の心にずっと留まれば、作品を一生懸命作った人達も結果を残せたことになるだろうし、またこれからもいい作品を作ってくれるのではないかとおもいます。


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