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刑務所のルールブック

実は以前離脱した作品。
タイトルからして若干ダークなイメージしかない。
でも、今月でNetflixの配信が終わるとかで、ちゃんと見ておきたいと…。


刑務所のルールブック


パク・ヘスさん演じるキム・ジェヒョクは、野球に関しては神経質でどんな努力も惜しまないが、それ以外には鈍感な男。
渡米を控えたある日、刑務所に収監される。


チョン・ギョンホさん演じるイ・ジュノは、頭が良く覚えの早いエリート刑務官。
ジェヒョクとは幼い頃からの野球仲間だったが、事故で野球をらやめ刑務所になる。


ストーリーは……

メジャーリーグ進出を目前に控えた韓国野球界のスター選手キム・ジェヒョクは、妹に乱暴しようとした男を捕えようとして重傷を負わせてしまう。
誰もが正当防衛が認められると信じていたが、まさかの実刑判決だった。
西部刑務所に移送されたジェヒョクは、殺人罪の元ヤクザのミンチョルや薬物に溺れたハニャン、詐欺罪のチョルドゥなど個性豊かな人々と同室となる。
親友で刑務官のジュノ、元恋人のジホを心の支えに刑務所での生活を送るのだが…。


ダークはダークだけど、クスクスと笑わせてくれるし、とにかく出てくる人々が面白い。
同室の受刑者を含め刑務官たちもキャラがとにかく…良いです。
悪そうな人が実はそうでもなかったり、良さそうに見える人が裏で悪かったり。
確かに罪を犯した人達ばかりだけど、全てが悪い訳ではなく、犯罪者とはいえ全てを否定できない。
人としての思いやりや感情もあるから、助けたり助けられたり…
トラブルもあるけど、ちゃんとジェヒョク自身や周りが協力したり、解決してくれたり。
解決することも狙い通りに行かず、意図せず上手くいく問題もあったり。
刑務所に入ったこと全てがマイナスじゃなく、人としての成長もある。
笑いあり涙ありで、最後まで見ることが出来ました。
もっと早く見ればよかったなぁ。
ちなみに、私の大好きなソン・ドンイルさん、1話から出てるのに、直ぐに…ストーリー上出なくなるというw
残念な刑務官…。





ここからネタバレ……






ジェヒョクが刑務所に来た理由は、正当防衛だったはずだった…
残念ながらキレると手が付けられないから、過剰とされてしまった。
そんなことから、拘置所から刑務所に行くことになり、約1年の実刑となってしまう。
彼が過ごしたら西部刑務所では、クセ強な受刑者や所長や刑務官たちがいて、つい先日まで野球選手として活躍していたジェヒョクが未知な場所の刑務所という特殊な環境の中で、適応できるのか…
1話目から心配してたけど、フタを開ければ…
めっちゃ適応能力の高さに驚いたw
彼のキャラだから、馴染めたんだと思う。
これが変に計算したり媚びたりしてたら、ダメな方に向かってたと思う。
キム・ジェヒョクとして、そのままでいたからこそ…適応できたんだろう。
法子が弟のように可愛がり、あとからちゃんと再会できて、アニキとして慕ってて絆ってすごい。
受けた恩をきちんと返す若者ですやん。

ペン部長、最初はチョン・ウンインさんだから…あーこれまた嫌な役だろな…と思ってたら、話数追うごとにどんどんええ人やん。
口も悪いし態度も悪いけど、めっちゃええ役やん。
見た目は厳しい刑務官だけど、ジェヒョクに刑務所内イチ規律を守るナ刑務所課長が部屋に近づいて来たら、すぐ教えてくれたり。
食べ物をこっそり差し入れしてくれたり、ジェヒョクを始めちゃんとした受刑者の味方をしたり、隠れて援護射撃してくれたり、口調や見た目からは分からないくらい、ホントは厳しい反面その分優しい人。
実は刑務官的には、ジュノより結構好きなキャラ。

そして、ミンチョルは元ヤクザで、刑務所のボス的な人で、背中に大きな刺青がある見た目からしてイカつい刑務所22年目のアニキ。
パンを盗んだことから呼ばれているジャン・バルジャンというミンチョルと親子ほど離れた受刑者と仲良かったけど、ジャン・バルジャンが出所を控えた時ミンチョルを刑務官に売るという…
そりゃないよーー!と思った。
でもミンチョルは許したんだよね…怒ると怖いけど実はいい人なんだよ。
でもその後、ジャン・バルジャンはミンチョルに会いに来て、いつか釈放されたら一緒に住むために頑張ってると聞いて、泣けたーー。
初めてのミンチョルの面会は、ジャン・バルジャンなんだよねぇ。
その後娘が来るけど…
親子のような友情のような絆…繋がっててよかった。
ちなみにミンチョルが出所の告知の時、ペン部長とのやり取りでも泣いてましたけどね。
ペン部長が前で少し涙ぐみながら、心から祝ってあげるという…
ミンチョルのことをずっと見てきたからこそ、更生をして出ていくことを祝ってあげたかったんだと思う。
それが叶って、嬉しかっただろうな。

そして、カイスト。
いいキャラだったなぁ…
ヘロリンとやり合う子供の喧嘩はめっちゃワロタ。
途中から、ユ大尉に代わったけどw
カイスト悪賢く…そして少しおバカさん。
でも憎めなくて、優しくて。
突然の移送で、切なかった…
カイストの子供のやり取りはホロホロきましたね。

そしてユ大尉…最初はトゲトゲしてて、拗らせすぎて逆にどーしたいんや?と思うくらい。
でも、自分の事件がお兄さんのおかげで解決に進んで行くうちに、少しずつ房内のみんなともそして刑務官達とも打ち解けてきて…良き。
笑顔とユ大尉…可愛すぎかよ!!
でも、ヘロリンとはずっと仲良くなくて、相容れないというか…。あらまぁ…な感じw
もうどんどん最初のトゲトゲ感がなくなり、おバカふたりの喧嘩みたいでワロタ。
カイストからユ大尉にターゲット変えたのか…

そしてコ博士…
変わり者だけど、ある意味まともだったかも。
変な人だけど、法律大好きな受刑者である意味刑務官達からは煙たい存在だろうけど、暴れたり暴言は吐かないから…まだあマシかも。
横領の濡れ衣…酷いなぁ会社も。
でも、優しく仲間思いでいい人でしたね。

そして、房内で最も個人的に最も好きだったのが…ヘロリン。
ジャンキーでイカれたやつだったけど、時にめちゃくちゃ正論いうし、的を射たことも言うんですよね。
子供みたいにジェヒョクに甘えたり、薬を言い当てて学力があることも垣間見えるという…
無駄に口が立つから、相手を怒らせたりw
カイストやユ大尉との絡みを見てるのがめっちゃ好きだったw
兄弟喧嘩みたいな。
みんなも慣れっこになっていくのが凄い。
でも、最後…薬物の怖さを物語るシーンだった。
本人の意思だけでは、なんともならなくて。
結局手を出してしまった。
あんなに頑張ってたのに…


ドラマ自体は、野球を知らなくても楽しいし、刑務所内のダークな部分だけではなく、笑いもあるから最後まで楽しく見れました。
毎話必ず笑えるシーンが数カ所含まれてるから、楽しめました。
クセ強めな人達多いけど、愛すべきキャラ勢揃いです。

色んな刑事ドラマや法廷ドラマを見てますが、こういう刑務所からの視点のドラマってなかなかないですよね。
確かに法的には犯罪者達ではあるけれど、悪人も更生したりやむを得ない状況で犯罪を起こしたり…
このドラマを見ると色んな視点から、考えてしまう作品でした。

また見たいドラマです。

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