保険業界ってどうなの?①(市場規模、加入チャネル)
今日は、保険業界の基本的な話ということで、まずはマーケット動向を。
業界にいる人にとっては当たり前ではありますが、今一度シンプルにおさらいしたいと思います。
まず
日本の生命保険、損害保険のマーケットサイズは、
生命保険市場は、約33兆円
損害保険市場は、約 8兆円。 *共に2017年度
合わせて保険市場と言われる規模は約40兆円
ということになる。
生命保険市場の33兆円が、バブル時期は50兆円越えだった事を考えると、日本国内において生命保険業界は斜陽産業なのか?っという事になるのですが・・・この33兆円は世界から見るとマーケットサイズにおいては現在世界第3位。(第一位アメリカ 第二位中国 第三位日本 最近中国に抜かれています)
世帯加入率は、いまだに約90%。
(業界に入った時は確か脅威の95%越えでした)
急速に少子高齢化の波と共に、市場規模は、確かに縮小してはいるものの、世界からみたら無視できない規模のマーケットサイズです。
(日本でもまだ第6位の産業ですものね。ちなみに自動車産業は67兆円)
その約30兆円マーケット。
そのマーケット内で、一般消費者がどこで生命保険を加入するか?っという、加入チャネルですが、ここ10年で様変わりしてきました。
下は平成30年度の生命保険文化センターの資料。
平成30年調査にて、日本で一番多い加入チャネルは、
生命保険会社の営業職員(53.7%)です。
次に多いのは
保険代理店の窓口や営業職員(17.8%)
となっています。
ライフネットなどのネット販売は、通信販売に分類されますが、インターネット販売は3.3%となっています。
ソフトバンクの孫さんが、インターネットにおいて、変化をもたらしたのは、小売りと広告という話をしていましたが、生命保険も一般消費者に届くイチ商品と考えると小売りの部類に入りますが、インターネットは生命保険においてはまだイノベーションが起こせてないと言う事になります。(もちろんここにビジネスチャンス=Insurtechがあるわけです)
1番加入チャネルの中で多いのが、生命保険会社の営業職員(53.7%)なわけですが、これが、減少の一途をたどっています。
今後も減少すると言われています。 理由としては、ネットの台頭かと思いきや、先述したようにネットは伸びていません。
減少している一番大きな理由は個人情報保護法施行を境にに大きなオフィスビルなどの職場への出入りが、セキュリティーの関係上ほぼできなくなり、いわゆるセールスレディーの方と一般消費者の方との接触が少なくなってきたからだといわれてます。それでもセールスレディーの方は今でも20万人は存在しています。(ピーク時は45万人越えです)
そして次に加入チャネルとして多いには
保険代理店の窓口や営業職員(17.8%)になります。
セールスレディーと接触が少なくなった一般消費者は、保険難民となり「ほけんの窓口」に代表されるような保険ショップなどに自ら足を運んで保険を購入するようになりました。
(保険ショップは、H27年4.7% ⇒ H30年7.8%となりほぼ倍の伸長)
「保険」は
「売りつけられる」から自ら「買いにいく」
時代になった事が少しづつ読み取れます。
今日はこの辺で。