屏東県のカカオの話
屏東県のカカオは世界最高品質なのに、あまり知られていません。
高温多湿の気候を好むカカオは、赤道に近いアフリカで生産されてきました。
屏東県も赤道に近い高温多湿のため、カカオの生産に適しています。
もともと屏東県では手入れが簡単な檳榔を栽培する農家が多く、国道沿いには檳榔を売る店が多く見られます。
檳榔の実に石灰を混ぜたものを口に入れて噛むと、覚醒効果があるため、長距離トラックの運転手さんなどに愛飲されています。
余談ですが、噛み終わった檳榔は真っ赤な色をしているため、それを地面に吐き出す様子が、まるで血を吐いているようだと、外国人に恐れられていたという逸話もあります。
でも、檳榔の木は保水性がないため、台風の時期には山崩れなどの土砂災害の問題が起きていました。
そこで、檳榔の代わりにカカオの木を植えるよう屏東県が提案しました。
研究者や専門家が台湾の風土にあうように、カカオの品種改良に取り組み、客家を中心にカカオ栽培が進み、今では世界一の品質を誇るカカオ産地となりました。
チョコレートへの加工技術開発も進み、いくつものチョコレートの名店が生まれていますが、あまり宣伝されていないため、知る人が少ないそうです。
自然発酵による天然の甘みやフルーティな味わいを備えたカカオ100%のチョコレートは入手困難です。
85%がいちばんおいしいそうで、チョコレートを小さく割り、小さいかけらを舌の上に載せ、体温で溶けるのを待つのがおいしい食べ方だそうです。
お友だちの話では、GODIVAを超えると。
ぜひお試しあれ。