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眠れない夜をこえて/あしたあさって


ずっと、未来を信じられない。

日々の楽しみや将来の夢。
生活の中で当然のように未来を口にするにも関わらず、それを信じることができないでいる。


看護師という仕事において、日常的に生と死に関わっているからだろうか。

自分が死ぬ瞬間も何度も想像してきた。
明日は自分のいない世界かもしれない。

それはありもしない単なるフィクションのようで、極々自然の成り行きにも思えて。


それでも、夜が明ければ明日がくる。
今を積み重ねた先に未来はできていくはずなのだ。

わたしだってそんなふうに、今までの人生を生きてきたのにな。

どうしてこんなに足元がぐらつくのだろう。

何が足りないのだろうか、何を求めているのだろうか。


結局答えになんて辿り着けなくて、いつのまにか深い夜に迷い込んで。
ままならない日々を繰り返しても、ふと振り返るとあの時は信じることのできなかった未来にいる。

きっと、これからもそうやって生きていくのだろう。

まだ未来は信じられないけれど、今はそれでもいいのだと、そう信じることはできるから。

だからたぶん、大丈夫なのだ。


明日何が起こるか1つ
予測すらできない有り様で
もっとずっと先の未来のことを
見ようとしてもがいてんだ
悪くはないだろう

明日あさってその次も
自分が生きてるだなんてさ想定して
もっとずっと先の未来のことを
見えると信じてやまないで
生きてくんだ

あしたあさって/日食なつこ