守備の向上は必須【山口戦プレビュー】
台風で試合があるか分からないけど…
31節はレノファ山口との対戦となる。現在は2連敗中。ヴェルディは前節、長崎に敗戦しており、両チームともに勝利の欲しい試合となる。
そもそも、そこそこに大きい台風15号が8日の日曜日に東海から関東へのルートをたどってやってくるらしい。帰る帰れないの問題にもなるので、安全面の事も考えて、早めに判断してほしいなと思う。試合ができれば一番いいなとは思うのだが。
ではこの試合の予想フォーメーションを紹介しておこう。
先に言っておくと、かなり主観的なので参考程度にということで。
あとで多少は触れると思うが、アイソレーションは多少は大事になるのと戦術理解が追い付いてくれると信じて新井を今節のスタメン予想とした。その他は前節ベースのスタメンとした。
対する山口は高がU-22日本代表に選出されたため、佐藤のスタメンを予想した。このチームの中心は間違いなく三幸になってくるだろう。ビルドアップから裏に抜けたり、フィニッシュワークまですべてに関わる攻撃の何でも屋だ。彼を封じ込めることも大きな要素になるだろう。
それでは守備と攻撃の2局面に分けて考えていこうと思う。
攻撃
まずヴェルディのビルドアップからだ。想定されるのは下図の形だ。
基本的に、山口の守備はIH押し出し型の4-4-2可変を採用している。まずCFのプレッシングでプレスがスタート。その逆のCBにはIHが1枚出ていく形。そこからサイド誘導する形である。おそらく山口のプレスに付き合うとそのままサイドで窒息してしまい、無理やり味方にパスをつけたり、蹴ってしまうことになるだろう。そして強度もそれなりにあるのでビルドアップの完成度が試されることになるだろう。
ただ、少し隙もある。4-4-2可変でサイド誘導の場合ヴェルディの逆サイドのWG、そして中盤の誰かが必ず空くことになる。つまりGKからのフィードで空いた選手にボールを配給できることもヴェルディの強みではあるのでそのあたりはかなりキーになるだろう。
山口の前プレは完ぺきとは言えない場面も有り、疑似カウンターのシーンも重要になる。もう1つヴェルディの強みとして前から来る相手をはがすシーンを作れることもある。スピードを持って敵陣に前進できた場合、山口は9人程度は普通にPA付近まで押し込むこともできる。帰陣が速いといえるが、ヴェルディとして重要な押し込むというフェーズに移行もできる。かなり重要なファクトになるだろう。そして相手は4バック。得点のチャンスは大いにある。ただ相手の守備も必ずアジャストしてくると思うので、いかにして前半の序盤からしっかりと先制点を手にする必要があるだろう。
そして押し込んだのちの攻撃に関しても触れておこう。
山口の守備基準は基本的に人でそんなに受け渡したりはしないのが特徴。特にSBがWGについていくと想定できるので、スペースのメイク&ユーズの繰り返しのなかで、効果的にゴールに近づくのか重要だろう。上図であればSB引き出しからポケット侵入の動き。ただ先ほども言ったように人に基準点があるので長崎のようにしっかりマークについてくる。そこでもともとIHがいたスペースが空いてくる。このようにスペースを作り続けて攻めることは必須だろう。
またサイドチェンジからのSBのインナーラップという、前節の得点パターンの再現も十分可能であるため、どのように4-4-2を攻略するかは見どころになる。
ただし後ろに重心が下がってしまうのも今のヴェルディの弱みである。これをしてしまうと山口が前向きのプレッシングのきっかけを作ってしまい、ボール保持に少なからず影響を与えることになるだろう。重心を下げずにスペースメイクを続けていくことは今節も課題になるだろう。
守備
山口のビルドアップの基本陣形は4-1-4-1からIHの三幸がCHの高さまで下りて補助する4-4-2に可変する形である。
ヴェルディも守備時4-4-2可変を採用するため、キーになるのは2CHvs2CHの構図である。水戸戦はこの部分を不意につかれて失点してしまっている。マンツーマンに近い形になるのと、三幸へのマークを厳しくやることを想定すると、ライン間も必ず空いてくることになるだろう。そして山口は必ずしもつなぐことにはこだわっていない様子だったので、工藤にロングボールをいれて前進されることも十分に想定できるだろう。
ただ敵陣でビルドアップの阻害をそんなにしないヴェルディは、ビハインドの試合状況で前からのプレスをしたときに、この状況は考えられるため当たり前ではあるが、前からのプレスをすることのない試合運びは重要だろう。
そしてヴェルディのセットディフェンス時の状況を考えていく。下図は山口の敵陣での陣形だ。
基本的に2-4-4で4トップがボールサイドにかなり寄り、逆のSBが高い位置を取る。とても分かりやすくオーバーロードとアイソレーションを実行してくるチームである。SBのサイドチェンジは意識しているので、プレス強度の高いエリアをしっかり決めておかないと、サイドに揺さぶられることになるだろう。ヴェルディのボール奪取ポイントの設定はかねてよりの課題ではあるのでこの試合でもかなり重要になると考える。
そしてもう1つの攻撃パターンはオーバーロードからのSBのインナーラップである。それが下図。
オーバーロードすることにより、相手守備に基準点を作らせることにより、インナーラップして相手守備を乱すことができる。過去の試合でも両サイドで見られた現象なので、警戒するべき事象ではある。長崎戦でもヴェルディのSBに基準点を作られ、その裏を突かれるシーンも多かった。どこでマークを受け渡すのか、ボールホルダーにどのようにかけるのか。積極的に攻撃をしてくる山口に対してどのように守備するのか、注目のポイントだろう。
まとめ
山口戦のプレビューいかがだっただろうか。
攻撃時2-4-4、守備時4-4-2のチームと2戦連続で対戦することになる。前節は敗戦したが、今節はしっかりと修正して勝利を手にしてほしいものだ。もちろんディティールは違うものの大枠で捉えるとそれなりに似ているチームなので、課題の修正が見えやすい試合になるとも考えられる。みなさんが前節これ上手くいかなかったよなーと思ったところがあるのであれば、そこに注目してみてもいいかもしれない。勝てると良いな。
それでは次の記事でお会いしましょう。
お読みいただきありがとうございました!
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