【人は忘れないと生きられない】
「お母さん、頑張って1級目指しましょうね!!」
これはお習い事でも資格試験でもなくて、長男の障害者年金の申請のお話
は、はい…てなったけどまぁ確かにそうだ
長男の将来を思えばあるにこしたことない障害者年金
我々が住むところは評価が厳しい、というのを支援学校時代から聞かされていたのである程度は覚悟していた
保護者から生育歴と現状を書く書類と、病院からの書類を出すのだが、100%自信持って出来る、という項目だけ出来る、と判断してくれと
そんなこと言ったら出来る、に丸つけてやれないじゃない
用紙を前に考え込んでたら長男がのぞき込んできて
「それ誰の?僕の?」
「そやねん、アンケート方式にしよう、答えてくれる?」
「なに?」
身辺自立系の項目から聞いていくことにした
「顔洗える!石けんはお風呂の時だけ頑張ってる」
朝は顔ちょちょっと濡らすしかせんもんな…チェックいまだにしてるし…やや出来る、か…
「服着れる、シャツも入れる」
いや、入れ過ぎの時と出し過ぎの時の差がえぐいねんな…靴下の中にズボンの裾入れてる時あるやん…しかも言われんと出さんやん…補助必要、かなぁ…
「お買い物大好きって書いて」
なんでも札で払うからいつも小銭魔人なんよなぁ…一人では任せられへんか…
( ゚д゚)ハッてなった
長男のダメ出しをしてる気分になってきた、めちゃくちゃ嫌な気分
「お母さん、違う、僕出来る」
トントン指差して全部出来る、のところに丸をつけろと
そうやねん、そうやねん
あんたはそうやねん
めちゃくちゃ不器用やし、日本語通じひん時あるし、パニックになるし、わけわからんことゆーてくるけど、根がマジメなの
やろうとするし、途中いらっとしても、持ち直してやる子や
20年、一緒にやってきたから、よー分かるよ
あんたは頑張り屋さん
私は鉛筆で書いてる下書きを全部消して、コピーして、長男と一緒にちいさい時の思い出と期待値を込めた評価をびっちり書きました
長男も書いてた、二重丸とか付けてた勝手に笑
そうやねん、我々がやってきたことは我々が理解してたらいいねん
途中で長男は飽きて自室に帰って行ったけどそれもまた長男らしいわ笑
ひとしきり書いて、気持ちに区切りを付けて
清書することにした
温かい目で冷静な判断をする
彼の課題を見つけるつもりで判断する
これも活かせばいい、じゃあ嫌な気持ちになったのもチャラに出来る
こんなに書くことあったかなと思うほどの生育歴、用紙にびっっちり
嘘は書いていない、事実だけを出来るだけ正確に伝わるように
出来上がったそれを持って、かかりつけの病院の面談に言って言われたのが冒頭のアレ
確かにそうやねんけど笑
そんな体育会系の爽やかな笑顔で(*^ー゚)b クッ゙てされても笑
病院からの書類もあわせて、申請窓口へ行き、3ヶ月後くらいかな、1級がとれたという連絡が来た
ホッとしたのもあるし、年金免除の時と同じく首元をぐぅっとしめつけられる感じもあり、なんとも言えない複雑な気分にはやっぱりなる
なるよ、どうやったって
旦那からの労いの言葉もいただき、また
ひとつ役目を全うしたのだなと自分でおつかれさん、と思った
日々、感謝して生きる
こういう暮らしの中でたくさんの方にささえていただいているのだということ
感謝を忘れてはいけないけれど、首元の苦しさは忘れないと生きてはいけない
まだしばしば思い出す、あのなんとも言えない感覚
それを全部、感謝に変えてしまえばいい
我々は命果てるまでこの子と共に生きていく
願わくば、この子より1日でも長く生きていたい
最後の日によく頑張ったねぇ!!さすがやな!おつかれさん!!て言ってやるんだ
まぁー無理やろけどさ笑
そんな夢物語はさておき、現実的なやつで色々片付けねばならん問題を片していくことにするか
まだまだ付き合っていただくぞ長男よ
やることは山ほどあるのだから!!
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