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星空が君を照らす『Hawaii小説』


第14章:故郷への想い - ハワイアン


ラナイの星空、静寂の語らい


喧騒から離れ、静寂が訪れたラナイ。ハワイの夜空は、まるで宝石を散りばめたように、輝く星で溢れていた。ジントニックのグラスを傾けながら、聖子と宗一郎は無言で夜空を見上げていた。
「ねえ、宗一郎さん。故郷のこと、考えてた?」聖子が静かに口を開いた。
「ああ、少しね。ハワイでのビジネス、順調に進んでいるけど、やっぱり故郷のことは気になる。」宗一郎は、遠い目をして答えた。
「私もそう。ハワイでの生活は楽しいけど、やっぱり日本には家族や友達がいる。時々、無性に会いたくなる。」聖子は、グラスを握りしめながら言った。
「わかるよ。俺も、広島の家族や、昔の仲間たちのことを思い出すことがある。みんな、元気にしているかな。」宗一郎は、懐かしむように言った。
「でも、宗一郎さん。私たちは、ここでビジネスを成功させなければならない。それが、日本にいる家族や友達への恩返しにもなると思う。」聖子は、力強く言った。
「ああ、そうだな。ハワイでの成功は、日本の家族や友達にも、良い影響を与えることができる。そのためにも、頑張らなければならない。」宗一郎は、決意を新たにした。
静かな時間が流れ、二人は再び夜空を見上げた。星は、変わらずに輝き続けていた。

Waikikiの朝、コーヒーの香り
翌朝5:30、カーテンオープンの時間。ドアを開けると、Waikikiからの爽やかな風が部屋に流れ込んできた。聖子は、シャワーを浴び終えた宗一郎に、ハワイウォーターを手渡した。
「宗一郎さん、おはよう。いつものハワイウォーターよ。」聖子は、優しい笑顔で言った。
「ありがとう、聖子。やっぱり、この水が一番落ち着く。」宗一郎は、ボトルを受け取り、一口飲んだ。
ハワイウォーターは、宗一郎が一番好きな水だ。この水で淹れたコーヒーは、格別な味がする。部屋には、ハワイコナの香りが広がり始めた。
宗一郎は、ミルクの代わりにココナッツミルクを入れてコーヒーを飲むのが好きだ。聖子も、ハワイアンマグカップにココナッツミルクを入れて、朝の支度を始めた。
「今日は、いよいよボディーボードの予選エントリーの日ね。準備は大丈夫?」聖子が、コーヒーを飲みながら聞いた。
「ああ、大丈夫だ。機材も揃っているし、スタッフの配置も確認済みだ。」宗一郎は、アロハシャツに袖を通しながら答えた。
今日のモーニングミーティングは、朝食を食べながら6:30からスタートする。一般の客も来るので、場所はプールサイドの広めのガゼボにドリンクを持って移動する。

モーニングミーティングスタート


6:30になり、スタッフが集まり始めた。
「おはようございます!」
「おはよう!」
挨拶を交わし、それぞれ朝食を取り始める。コーヒーを飲みながら、昨日の問題点や今日の動き、スタッフの役割分担、機材チェックなどを確認していく。
「村上さん、ガスチャージは終わりましたか?」宗一郎が、トーキーで村上に話しかけた。
「はい、宗一郎さん。ガス満タンです。機材も積み込みました。」村上から、力強い返事が返ってきた。
『オールクリアーです』
準備万端、いよいよボディーボード予選エントリーの日だ。宗一郎を含め、Aチームが動く。ドローンの準備もされており、風が強ければヘリを飛ばす手配もしてある。
日本でも、各メディアが前宣伝を開始し、日本からの視察団もWaikiki入りし始めた。日本からの土産は、ハワイで暮らす人々にとって、雑誌やローカルフードなど、ちょっとした楽しみだ。宗一郎は、広島のお好みソースと日本酒をリクエストした。
「宗一郎さん、広島のお好みソースと日本酒、了解しました。お寺さんへのお土産ですね。」聖子が、メモを取りながら言った。
「ああ、そうそう。あと、空き瓶はじゃんけんで勝った人が持ち帰るように伝えておいて。」宗一郎は、付け加えた。
これらは、日本のお寺にお土産として持ち運ばれる。ハワイに暮らすお寺の檀家さん、特にお年寄りには、日本の味は大変喜ばれるのだ。
そんな光景を見ながら、宗一郎は日本の家族を思い出し、胸がキュンとなった。幼い頃の思い出が、走馬灯のように脳裏を過ぎる。

サンデービーチ、勝負の時
サンデービーチに到着し、アシスタントが手際よく準備と配置を始める。挨拶を済ませ、機材チェックが完了すると、選手たちはウォーミングアップを始めた。
その時、トーキーからアシスタントチーフの声が緊張感を持って響いた。「宗一郎さん、出番です。本部ゲートE3までお越しください。撮影IDをお渡しします。」
宗一郎のスイッチが入った。アロハシャツを脱ぎ、Tシャツにプレスベストを着て、レシーバーケースにトーキーを差し込む。バックアップをフロントに差し込み、準備万端だ。
ゲートE3では、馴染みのスタッフ、選手、スポンサー、雑誌記者たちが、一斉に宗一郎に挨拶を始めた。笑顔で答える宗一郎の目は、優しさの中に鋭い眼差しを宿していた。勝負の1日が始まる。
この日の映像は、日本でもSNSでライブ配信される。同時に、データがSNSで配信され、広告もスタートする。AI革命のスピード感に、宗一郎は改めて感心した。
インスタライブ、YouTubeライブ、そしてインターネットラジオもスタート。各担当者がエリアブースにつき、宗一郎のトーキーがスタンバイ完了を告げ始める。
宗一郎がスタートの合図を示す。右手を上げ、振り下ろす。メディアが一斉にスイッチオン。
選手たちがエントリーされ、海にトライしていく。双眼鏡が一斉に海に注がれる。
「この海は、日本にも繋がっている。」そう思うと、宗一郎は嬉しくなった。
大会は、予想以上のエントリー数で、賞金も大幅にアップした。日本からも各クラスに選手が参加している。このハワイブームのきっかけになってほしい。

選手たちの熱気、波のうねり


ウォーミングアップを終えた選手たちは、それぞれ自分の出番に備えていた。
砂浜では、選手たちがストレッチや軽いランニングで体を温めている。
「今日の波、最高だな!絶対いい映像が撮れるぞ!」
ある選手が、興奮した様子で言った。
「ああ、風もいい感じだし、技も決まりそうだ。」
別の選手が、頷きながら答えた。
選手たちは、互いに声を掛け合い、士気を高めていた。
波は、時間とともにうねりを増し、絶好のコンディションになってきた。
ボディーボードのプロは、大きく分けて3つのランクに分けられる。


  • プロ: 大会で優勝経験のある、実力のある選手達

  • アマチュア: プロを目指して、日々練習に励んでいる選手

  • ジュニア: 若手の有望な選手ここが1番最初になる

今日の大会には、各ランクの選手が参加しており、レベルの高い戦いが予想された。
試合が始まると、選手たちは次々と波に乗り、技を繰り出していく。
「うおーっ!すごい!」
観客からは、歓声が上がった。
しかし、波は時に牙を剥く。
ある選手が、大きな波に巻かれ、負傷してしまった。
救護スタッフが駆け寄り、手当てを行ったが、大会は続行された。
宗一郎は、またここに戻ってこいとファインダー越しにつぶやいた。
プロの厳しさを、宗一郎は改めて感じた。

メディアの攻防、Hawaiiチームの強さ
メディアクルーは、ボードの動きに慣れていないのか、カメラワークが安定しない。
「くそっ、全然撮れてねえ!」
「この動き、どうやって追えばいいんだ!」
苛立つ声が聞こえる。
ボディーボードを体験しているカメラマンでないと、プロの技を捉えるのは難しい。
そんな中、Hawaiiチームは完璧な連携で撮影を進めていた。
「いいぞ、レッド!今の技、完璧に捉えた!」
「ありがとう、宗一郎さん!アングルも最高だよ!」
彼らの動きは、無駄がなく、洗練されていた。
宗一郎は、Hawaiiチームの強さを改めて感じた。
日本からのメディアやアメリカチームもぼやき始めていた。
聖子が、優しくこちらからビジュアルは後ほど提供しますよ。というと今すぐ切り替えてくれと
契約書にサインを入れ始めた。
日本からクレームがかなり入り始めたらしい。それと同時に宗一郎達と契約書を交わしているメディアはすぐさまスポンサーロゴを映像の中にはめてきたこれが村上達のAIチームの技だ。
その商品イメージはかなり強烈にイメージされこのビーチでも販売が急速に上がる。日本のモニターを見ている会場でもこれらが飛ぶように売れる。
この作戦に、日米の戦略を見守るスポンサー達は大喜びだ。このECサイトもアップされECサイトも動き始める。
東京チームで日本で見守る連中がこの作戦と訓練された連中のプロの技に魅了される
この予算に3億と言って来たのがわかる。始まる前からこれらの動きは1億近く伸びていたこの大会が始まりスポンサー契約を保留にしていた会社やイメージキャラクターに年間契約で申し込みが殺到し始める。渋谷・原宿・代官山・青山で大勢の今回のロド入りのジャンバーをきた連中を1500人動員をかけて動かしている。1週間前からこの仕込みがこれから聞き始める。キャンペーントラックも走っている。
上位優勝者は、大会終了後日本・台湾へ1週間後に移動する。
そして、3週間後には西海岸へ。

風が、2フィートに変わった。3階ブースから宗一郎3階にアップしろとドローンのチーフのドットがトーキで叫んだ
宗一郎は、すぐさま3階に駆け上がった。
宗一郎のドローンが用意され後半の選手のために5台のドローンがスタンバイしていた3階のスペースからいき良いよく
ドローンが飛び立つ。サンデービーチにドローンが動画撮影をしながら海に刺さるようにドローンがターンして会場側にレンズを向ける
選手のバックシーンで会場を引き絵で空高く上げていく。
このシーンは、会場のモニターに切り替わる。そして配信のSNSはもちろんこの絶景に息をみむ。

次のシーンで、ボーダー選手のロバートのキレのいいカットシーンになることを予想してドローンをボダーに近づけていくギリギリのシーンまで突っ込ませ180度ターンで低めにロバートを捉えて波と同時にビーチにドローンを左右に振りながら被写体を捉えかわしていくまるで双方がランデブーをしているような映像に会場やスマホを見ている連中から歓声が上がる。そしてドローンは角度を上げる。

これを、メインの注目選手にドローンを被せる。これらの映像に次々とスポンサーが事務局に名乗りを上げ始める。それはハワイでも日本も同じだ。
ジュニアといえども、プロの世界入りをしているに等しいのだ。
次は、女子に変わる。

SNSの熱狂、ライブ配信の盛り上がり
その頃、日本を含む世界中のSNSでは、ライブ配信が大きな盛り上がりを見せていた。
「マーク選手、頑張れー!」
「今の技、マジでヤバかった!」
視聴者からのコメントが、次々と流れてくる。
ライブ配信には、投げ銭機能もついており、その額が鰻登りに跳ね上がっていた。
休憩時間になり、宗一郎はSNSチームの席に移動した。
「ライブ配信、すごいことになってますね!」
「ああ、視聴者数もコメント数も、過去最高記録を更新しました。」
スタッフたちは、興奮した様子で報告した。
宗一郎は、インターネットラジオのライブ配信を行った。
「皆さん、こんにちは!ハワイから、宗一郎がお届けしています。大会は、熱戦が繰り広げられています!ぜひ、ライブ配信でご覧ください!」
日本のABCの社長も、ライブに飛び入り参加し、会場を盛り上げた。
「皆さん、こんばんは!日本ABCのチームリーダーです!ハワイの熱気、皆さんにも伝わっていますか?日本でも、回線がパンクしそうなほど、盛り上がっていますよ!」
ライブ配信は、さらにヒートアップし、投げ銭の額もどんどん増えていった。
宗一郎は、SNSの力、ライブ配信の可能性を改めて感じた。


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harry
新しい、ハワイの情報を手に入れる為に、使わせていただきます。大好きなハワイを新鮮な情報で魅力的に。よろしくお願いいたします。