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本社のトップがやってきた!件
11月頭、ぶじに引っ越しを終え、右を見ればメイド(秋葉原)、左を見れば宝石商(御徒町)がいる末広町を離れ、大手町にやってまいりました。
末広町時代の約2ヶ月間、カレー!(名店多し)ラーメン(名店多し)!!とんかつ(名店多し)!!! と、脂肪と糖を大いに吸収し、昭和の中年おじさんまっしぐらなランチをエンジョイしていたわたしですが、ここは大手町……そう、肩にカーディガンを羽織り、お財布を小脇に抱えてピンヒールで闊歩し、颯爽とオープンテラスのカフェやビストロで1,000円をゆうに超えるおしゃれランチを楽しむ街なんですよ!
と、度がキツめの偏見メガネをかけながら、今日も今日とて昭和の中年おじさんがたまっていそうな穴場を探して大手町ダンジョンを冒険していますが、迷子になりHP表示を黄色にして戻ってくるという己のレベルの足りなさをひしひしと感じている次第でございます。(そうですド〇クエです)
そんななか、アメリカ本社のトップがオフィスの視察にやってくる、というお達しがありました。その昔、東京の湾岸を舞台にした大走査線のドラマのなかで「本店が来る!」とてんやわんやの大騒ぎのシーンがありましたが(うろ覚え)、まさにそれ。
社外打ち合わせ、会食、社内ミーティングetcの手配からプレゼンテーションの構成まで、各部署がてんやわんや。ハーパーコリンズは外資系……そう、本社のトップが来るということは、ミーティングはオール英語! なわけです(あたりまえや)。編集部のメンバーは毎年一度このてんやわんやを経験しているらしく、小慣れたようすでしたが、なにせ純ドメのわたしは「助けてドラ〇も~~~ん!!!」と号泣寸前でした。
だがしかし、そこは海外出張や本社ミーティングもこなすO編集長が中心となり、プレゼンテーションの準備は着々と進行。そして、いよいよミーティングが翌日にせまったなか、まさかの事件が!
「みんな、ごめん、こんなときにあれなんだけど、人生初のインフルになってしまった!!!」
とO編集長の衝撃の発言……。
え、噓でしょ? またまた、冗談でしょ?? なんかのドッキリ???
と思ったのですが、年一のてんやわんやに慣れているはずのほかのメンバーの顔色が見たことない色になっており、事件が会議室で起きちゃうかもしれない緊急事態であることを察しました。
ということで急遽、インフル編集長を交えての電話会議がスタート。とりあえず各担当ごとに日本語でプレゼン内容を作ってから英訳、それを編集部の帰国子女mさんに修正してもらい、英語台本を作成という流れになりました。なにせトップとのミーティングは翌日。新参者のわたしが担当する箇所は少なかったのですが、ほかのメンバーは校了間際のタイトルを抱えながら深夜~早朝までかかって作業する事態に。さらに、翌日は朝からその英語台本を読みながらのプレゼンのリハーサル。追加でこの情報を入れたほうがいい、言い回しはもっとこうしたほうがいいというアドバイスをもとに、台本が完成しました。ま、間に合った……。
と、思いきや、当日は他のミーティングが押しに押し、編集部のプレゼンテーションはなんと中止! あんなに頑張ったわれわれの時間は……いったい……(白目)。
とはいえ中止になって内心ほっとしたのもつかの間、なんと翌日の別ミーティング内でこちらのプレゼンを実行することに。前日のリハをこなしていたおかげもあって抜群のチームワークで序盤を乗り切り、つたない英語でも語尾で相手の目を見てうなずくというわたしのこざかしい作戦も成功(たぶん)。なんか、デキる感じで終わったんじゃない、これ! みんな素晴らしいよ、このチーム最高だよ!!(ロッキーのテーマ)
そんなこんなで、引っ越し早々、なんともドラマティックな二日間が幕を閉じたのでした。だがしかし、当日、自分の持ち時間を終えたわたしは緊張緩和と効きすぎの空調のおかげで膀胱が爆発寸前。その後の質疑応答がボロッボロだったのですが、ほかのメンバーに助けられたおかげで「なんだあのポンコツ新人は……」とならずにすみました。英語、頑張ろう。あと、大事なプレゼンの前はトイレに行こう……。(あたりまえや)
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編集S
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