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厚生労働省の啓発ポスター騒動について自分なりに考えてみた

吉本興業のお笑い芸人が飾った厚生労働省の啓発ポスターが物議を醸している。と、いうよりも炎上している。今日はこの件について「介護しなきゃいけない側の立場」で書いてみる。

まず、このポスターは何が悪いのかわからない。がん患者、介護者、遺族が不快だとしているようだが、ポスターに表記されている文言も写真もその人達に向けた言葉や表現ではない。一般の健康な人に向けられた表現や言葉だ。

そもそも、患者や家族、遺族がこうも素早く反応して、嫌悪感を表明するのに違和感を覚える。逐一その様なネガティブな表現を探し回っているようにしか思えないからだ。また、これ幸いに野党が与党、政府に対してカネの話を持ち出した上で下賤な議論に持ち込んだのは、現在治らない人を介護している立場からして違和感しかない。もっと他に仕事があるだろう?と問いたい。

事の発端は愛知選出の田島議員から。国会で取り上げる話だろうか?この話を持ち出して疑問を問いかけるような所か?「予算が4070万も組まれていて、吉本興業に~」と言っているが、論点はそこではなかろう?税金の無駄遣いを指摘しているようだが、違和感があると表明されなかったら良しとして全国にこのポスターが貼られていたと思うが、どうだろう?

そもそも、全国展開で芸能人を使って啓発広告を出すのなら、5000万くらい掛かるでしょ?と言いたい。彼女自身、夏に選挙戦を戦ってるのだから、そのへんの相場観がわからない訳ではなかろうに。そこを棚に上げて「税金の無駄遣いだ」と論戦に持ち込むのであれば自分の選挙戦を否定しているのと同じこと。党所属だから選挙戦のお金は知らないでは済まされない。

さて、もう一度ポスターの話に戻そう。僕自身、父が今、介護が必要で、父が自分のことがどうなっているのかが分からない状況にある。そして僕自身、父が生きている事だけが事実で、本当に今の状況が最善で、ボケてでも、自分がわからなくても生きていたいのかを話し合わなかった。実はそこに後悔している。
父が倒れてから、本当はどうやって死にたいのか?をよく考える。

死ぬことを考える前にどう死にたいかは家族に話しておくべきだ。

つまりはこれだけ。自分が死ぬのは自由、だけどどう死にたいのか、藁にすがってでも生きながらえたいのか、それとも延命治療を望むのか?がんだろうが脳卒中だろうが、もちろん他の原因だろうが、これを家族と、親と、兄弟と話をしておくべきだ。それを考えさせてくれるポスターだと、僕は思う。

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