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国民的心理と買い占めの横行で一体誰が得をするのか?

衝撃的な現場だった。

岐阜のど田舎でもドラッグストアからティッシュ、トイレットペーパーが消えた。近所のドラッグストアの店員(友人)からLINEをもらい、「珍しい光景があるから写真に収めに来ないか?」とお誘いがあったので現場へ行ってみると、冒頭の写真の光景だったのだ。

買い占め横行!メルカリに出品!とかではなくて、商品コピーも書くライターなので、なぜこのような心理になるのかを少しだけ考えてみた…。

①メディアに踊らされる

この光景は確実にメディアに踊らされている。朝晩のニュースで「いまドラッグストアのティッシュやトイレットペーパーが売り切れています!」と叫ばれたら買わずにはいられないのだろう。その真偽や詳しい情報は二の次。つまりはヘッドラインに流れる話=売り切れている=品薄という心理が働いて、これだけ品薄になってるのなら買わないと買えなくなるという集団心理だ。

生存権の危機感を煽ることにも似ているこの手の騒ぎ、オイルショック時の品薄とはまた違った危機感なんだろうと推察する。物が豊かなはずなのに、いざメディアで品薄との報道があると信じてしまうというプロパガンタ最高!な心理戦だ。

そしてついにというか、 便乗に似た商法も現れる。デマとわかっていながらつい購入してしまうのには、心理につく生存への執着だと思う。(違うとか言わせないwww)

この手法(生存にまつわる手法)を使うコピーを発信すると不思議なくらい物が売れる。これはもう、相当昔から研究しつくされていることで、人の購買行動を悪い意味で支配するには「生存の自由」を訴求すると驚くほど売れてしまう。まぁ、今回のトイレットペーパー騒ぎがそれに当たる。だから隣の人も買ってるから私も買っておこう!という心理が働いて、購買行動に走るのだ。

もう一つ、懸念ではないが心理的な事象で、商品棚が見事に空になるので、「本当に売ってないやん!やばくね!?」という心理的なプレッシャーも働く。そのために商品を補充してもまた売れる、ドラッグストア、ウハウハである。さて、この一連の流れをまとめてみよう…。

ネットを含むメディアはそこまで読み込まれていない

今回の騒ぎを見ている限り、一連の流れをまとめると…

・ネット(Twitter)でトイレットペーパーの原料が海外製なので品薄になるというデマが発生。

・デマを受けて夕方のニュースなどがこの事案を報道

夕方のニュースの走りしか見ていない高齢者を含む視聴者が危機感を募らせる

暇な人、ドラッグストアでティッシュ、トイレットペーパーの買い占めに走る

政府、慌ててデマと報道させる。

と、こんな感じである。実際ここ数日、犬の散歩ついでにドラッグストア前を横切るのだが(午前7時半ごろ)すでに開店を待つお客さんが居るのである。それも結構な数。大抵は高齢者である。なぜ高齢者がこのデマに踊らされて買いに走るのか?それは報道(ニュース)を最後まで聞いていないからだと推測される。事実、この手の高齢者は人の話を聞いていない。
バカにするわけではないが、夕方のニュースを「なにかしながら聞いているので不安な情報だけピックしてしまい、購買行動に走る」という奇妙なメカニズムが働いているのだ。
結局、開店直後になだれ込み、一応は心の平安を保てるが、それでも家へ帰ったらニュースでバンバンドラッグストアからそれらが消えたと報道されている。だから次の日にまた買いに行くのだ。だって無くなるかも知れないから買っておかないと困るから。

で、人の話を聞かない人ほど「私はデマに踊らされない!」といいつつ、あまりにもドラッグストアの棚が空なので、不安を掻き立てられてしまうのである。実に滑稽な光景だと僕は思う。

どのドラッグストアさんに電話取材しても、この手の商品は物流倉庫に潤沢な在庫があり、10年は在庫が切れない!と断言している。ではなぜないのか?この答えは簡単で、「かさばるから在庫を置けない」から商品が消えるのだ。ティッシュやトイレットペーパー、かさばるでしょ?いくつも買った人の家の倉庫かリビングにはこれらが溢れているんですよね…。

でね、今日も元気な高齢者がティッシュやらトイレットペーパーやら抱えて自転車漕いでるのさ…。あの…?何年分在庫もつの?死ぬまで買わなくていいんじゃないの?もうさ~そろそろ気付こうぜ~。

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