月に興味がある2歳の君へ。
(タイトル画は、(左)ルミコハーモニー作、(右)アメリ(5歳)作)
当たり前のように存在して、気にする人もいれば全く気にしていない人もいる存在な月。2歳の息子が、空を見上げては「あーみかづきだー!」と感動する様を見て、だったらもっと月と楽しみながら暮らしてみようと思い始めた矢先。
1月31日は、なんと普通の満月ではなく、皆既月食が22時前~23時くらいで起こるとのこと!1月2日にも満月があったので、2回目の満月のことをブルーム―ン(blue moon)と呼ぶそうです。A super blue blood moon!!!
●日本語で月の呼び方は沢山あるんですね~
●英語で月の呼び方とその仕組み
おすすめ月絵本
●GOOD NIGHT MOON (日本語版は「おやすみなさい おつきさま」)
日本語版で読んだ時に全然ピンと来なかったのですが、英語版を読んでベストセラーであることに納得。
「Good night, kittens」 などと一つ一つおやすみを告げていき、ページをめくる毎に次第に部屋の灯りも暗くなっていくので、本当に読み終わる頃に子どもがぐうぐう寝てビックリ!
Goodnight bears. / Goodnight chairs.
Goodnight kittens. / And goodnight mittens.
Goodnight toy house. / Goodnight mouse.
Goodnight brush. / Goodnight mush. / Goodnight hush.
Goodnight clocks. / And goodnight socks.
また、日本語版ではなんで突拍子もないものに、おやすみ言っていくのか、、と思ったのですが、英語版で納得。ちゃんと韻が踏まれているのですね。何度も読んでてもリズムがあり面白いです。
また、登場するアイテムは実は、マザーグース(英語の伝承童謡)の「Hey Diddle Diddle」に由来しているものもあります。
Hey diddle diddle, /The cat and the fiddle, /The cow jumped over the moon;/ The little dog laughed/ To see such sport, / And the dish ran away with the spoon.
ヘイ、ディドル・ディドル/ねことバイオリン/雌牛が 月を飛び越えた/子犬が その面白い光景を見て笑った/そして お皿とスプーンが逃げた
●フランク・アッシュの月とくまシリーズ
●ぼく、お月さまとはなしたよ 作・フランク・アッシュ(英語では、HAPPY BIRTHDAY MOON.)
月さまと話したいと思って、返答が無いから近づこうとして、山の上に登って、話し掛けると、やまびこの返答で言ったことがそっくりそのまま戻ってくるので会話が成り立つ、非常にシンプルなのに興味深い作品。ブレゼントをあげるところとか、言葉だけでない仕掛けが秀逸。
●かじってみたいな、お月さま(原題:MOON CAKE)
コトリと月をかじってみたいなと思って、ロケットを作って月へ行って、かじってみるという作品。渡り鳥の習性や、くまの冬眠といった自然をトリックとして取り込み、いつものかんちがいくまくんが結果として満足できるという、素晴らしい作品。
●どこへいったの、お月さま(原題:MOON GAME)
いつもの、かんちがい一人相撲なくまくんが、お月さまとかくれんぼをしようと提案して、結果として成立しちゃうお話が素晴らしい。
●つきのぼうや 作:イブ・スパング・オルセン (英語では、The Boy in the Moon)
ある日、月が向こうに見える月のことを知りたくて、つきのぼうやに依頼。月からぐんぐん下に降りて行って、見つけたのは・・・。
少しギリシア神話のナルキッソスを彷彿させるような気もしなくはないですが、批判的な意味はなく読後感は満足感に浸されます。
また、始まりと終わりの月の下の池の前の家は、丘の上の一軒家なのですが、つきのぼうやが実際に降りてくると、街のお店の前なのはどうしてなのでしょう?もしかして池の対岸を描いているのかしら?と想いを馳せます。
●月おとこ 作:トミー・ウンゲラー
人間が月を見て行ってみたいなと思うように、きっと月も地球が楽しそうで行ってみたいな~と思ったに違いないとトミー・ウンゲラーは思ったのかな。いつの時代も、未知なる存在には畏怖し捕らえて取り調べをしようとする人間の傲慢さ、結果月おとこが地球で踊りたかったという夢や、地球ではゆっくり暮らせないから月へ帰りたいという月おとこの想いや、科学者ドクトル・ブンゼン・バン・デル・ダンケルが300年も前から月へ行くための宇宙船の研究をし宇宙船のうちあげに成功するというそれぞれの思惑を満たしてあげる素晴らしい仕上がり。
月の満ち欠けに連動して捕らえられてた牢屋から抜け出せたり、満ち欠けによってロケット発射する辺り、秀逸。
トミー・ウンゲラーの作品はいつも将軍や兵隊、警察が沢山登場するのですが、それは1931年にフランスのアルザス地方のストラスプールで生まれますが、第2次世界大戦中の子ども時代、ドイツ軍の占領下で暮らすことを強いられた影響が色濃く出ている。科学者ドクトル・ブンゼン・バン・デル・ダンケルもドイツ人っぽい名前だし。そして3歳の時に死別した父親が天文時計の職人だったことも、反映されているように思える。
●『きょうはそらにまるいつき』荒井良二作
まんまるい月に照らされて、人それぞれの人生のシーンがあるという読んでてほっこりする作品。ただ、『あさになったのでまどをあけますよ』の同フォーマットというのが、、、焼き増し感あるのは否めないです。
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