RAGFAIR&INSPi 20周年感謝LIVE~Love is here~ 感想覚え書き
この2グループが合同で20周年ライブを行うと知ってから、このライブが無事に開催できることと、願わくば行けることをずっと祈っていました。
開催が近づいて、チケットが取れたこと、席があり得ないほどよかったこと、あまりにも恵まれていたのでこんなに上手くいくわけない、と懸念すること数か月。地震がある度、オミクロンのニュースを聞く度、やっぱり何かしら行けないフラグなのでは、と最後まで信じられないでいました。が、
2年ぶりに降り立った東京。
最高の音楽を浴びることができました。
Twitterでは書ききれなかったので、思ったことを吐き出します。
オープニング 10人でのHANA~風になりたい
キラキラのオレンジとブルーの衣装に身を包む6人が目の前に、もう本当目の前に。そして大好きなHANAのイントロに、もう既に涙腺は決壊。HANAの多幸感に、10人での声の厚みが乗っかって、夢かと思った。
そして、風になりたい。名曲。好き。中学時代無条件で泣いてしまう曲だった。「生まれてきたことを幸せに感じる」「あなたと会えた幸せ」今この状況でこの歌詞が染みないわけがない。何より10人が楽しそうに体いっぱいで歌っている姿が、ものすごく素敵だった。それぞれの持ち歌からこの2曲を選曲して始まるライブ、既に100点満点だよね。
そしてINSPiのステージ。まず、一番好きだと言っても過言ではないWhat's my life を初めて生で聴いてもう、言葉がない。Everybodyの歌いだしで、あ…最高…ってぶわっときた。まぎれもなく、人生の応援歌の一つです。自分もわがまま言って、学生時代アカペラでカバーしたことがあるくらい。本当にいい曲。
そのあとの選曲は、一番聴いていたのがインスピ浪漫あたりだった自分には刺さりすぎた。ちょうど先日、一緒に見に行った友達と、インスピ浪漫で何が好き?って話になって、友「エニャコラ好きなんだよね…」自「わたし、ありがとうがんばろうかなあ」って会話をしたばかりだったので、まさか聴けると思っていなかったのもあって、嬉しさと曲のよさにずっと泣いてた。今でもふと、辛いときにありがとうがんばろうを口ずさむことがあります。こういう曲がもっともっと、世に知れ渡ってほしい。
何か、INSPiターンは、嗚咽を堪えるのが辛いくらい泣いてた。なんなら大声あげて泣きたいくらいだった。嬉しいとか、すごいとか、上手いとか、当時の思い出とか、全てがごっちゃになってわけがわからないくらい泣いてた。
なんなら、ずびずびしすぎて(?)大倉さんと何度か目が合った気がするし、何かの振付でこちらを指さしてくれた気がした。(多分錯覚です)
次から次へと好きな曲があふれ出して盛りだくさんで、こんなに歌ってくれるの!?と、途中から時間感覚が完全に麻痺。メンバーが選んだセトリの話も面白かった。ファンが選ぶもそうだけど、やっぱり気になるよね。インスピのライブ後の生配信でも触れていたけど、北さんがマネージャー目線でこの木なんの木を選んだのは、さすがだな、と。そうでなければ入らない、なんとなくわかる。でも欠かせない。
月に願うの生声も贅沢だった。聴きながら、いいなぁ、これなんだよな、アカペラは本来は、機械もホールも何にもなくても、そこに人が集まればできる、そこから全てが始まるし、それが全てなんだよねって思っていた。この日の満月も、見ました。
戦メリ最初、北さんの歌いだしで恥ずかしながら何かわからなくて、次入ったときに、あ!!!って気づいて鳥肌でした。頭拍からではなく、北さんパートから入るんだね…天才だね。この曲は抑揚と表現がすごい。
グラジオラス、パラボラ、ひとりじゃない、あたりの曲は、これも恥ずかしながらあまり知らなかったけれど、どれも本当にいい曲すぎて、ずっとずっと聞いていたかった。全然違う曲調なのに、リードのカラーも違うのにどれもすごくINSPiらしい。安定感がすごい。コーラス隊の振付がかわいすぎてにこにこした。
最後のMove onも、言わずもがな最高でした。これもカバーしていたから、自分が歌っていたパート追っちゃうかと思いきや、最高すぎて終わってほしくないという思いで必死で見てた。めちゃくちゃ格好いいのに、思いっきり和音を聴かせるサビの入り方、アカペラとして自己紹介もできる、万能でやっぱり大好きな曲。
杉田さんの伸びやかな声と優しいまなざしが、北さんのくしゃって歌う笑顔が、奥村さんの滑らかで優雅な歌い方が、大倉さんの全てを包み込むような歌声が、圭介さんの支えるベースが編曲が、崇文さんの熱いMCとパーカスが、好き。ひたすらそう思った。
INSPiは、それぞれの声が本当に溶けるグループ、6人合わさって「一つ」になる心地よさ。これが心地よくない人はいないでしょって、そんなグループだと思う。
RAGFAIRパート。
「白い天使が降りてくる」に落ちてから、RAGという存在に人生で初めてドはまりしたものの、田舎の子どもには都会で放送しているラグ定食も見れないしライブ遠征なんてできないし…そんな中、初めて生でRAGに会えたのは、2005年武道館ライブ。当時は武道館の一番上の立ち見席で、背伸びしながら見た豆粒のようなメンバーに感激してました。そこから16年、今度は前から2番目の席で、目の前でRAGFAIRが歌っている。本当に夢のようでした。
INSPiであれだけ泣いて、私RAGではどうなっちゃうのと思っていたら、
ハレルヤと恋のマイレージスタート、なんか、泣くとかじゃなかった。本当に楽しそうに、めちゃくちゃ嬉しそうにして歌う4人を見ていたら、自然と笑顔になって笑ってしまって、多幸感でいっぱいで、涙も出てこなかった。
ああ、これが魅力だなあと思った。
これだよ、私の好きなRAGFAIRはって。私の今の音楽観を作ったアーティストの姿そのもの。本当に楽しそうに歌うの。体を揺らそうとか振りをつけようとかそういうのではなく、全身からあふれ出る音楽への愛と、見ている人への究極の奉仕、RAGFAIRはいつもそうだった。
歌が上手い人は星の数ほどいるし、レベルの高いアカペラグループも五万といるけれど、ここまで音楽をエンターテイメントとして魅せてくれるグループはRAGFAIRしかいない。と、今でも思います。
ボヘミアンラプソディは武道館の思い出がぶわっと蘇ってきた。そして、時間のない中でこの長さの曲をフルでやるあたり、大事な曲の一つなんだろうなと。たった6人の声でこれをやるんだから、すごいよね。健一さんのソウルフルな歌と、加藤さんの高音と、とにかくすごい。一音も逃したくなくて食い入るように聴いてた。
そしてMCにものすごい時間を割くRAG。楽しい。可愛い。この長いMCだってRAGらしさ。仕事が速い洋輔さん、喋ってくれる礼央さんが心の底から有難そうな加藤さん、I が R (思わず拍手)な健一さん。褒め合い認め合いな、平和で大人な雰囲気。
そして、音楽室verのSong for you。これは絶対に聴きたかったし、歌ってくれるだろうなと思っていたけど、かなり早い段階だったから、えっもうこれ歌っちゃうの?!って思いつつも、念願叶って嬉しかった。音楽室副音声でも言っていたけど、2番で全然違う構成をもってくるところ、加藤さんの高音の下で、まるで走馬灯のようにコーラスが掛け合うところが最高に好き。加藤さんの伸びやかな声が本当に大好きだという幸福感と、もう、今目の前で紡がれている音の一つ一つを受け入れるので精一杯という感じ。
個人的にMVPはそのあとの、ココロ予報。明るい曲なのに、明るい曲だから、みんなが楽しそうに歌う姿と曲の良さとがすっと心に入ってきて、Song for youでそこまで出なかった涙が一気に滝のように流れてきた… 2番頭ピアノを弾く礼央さんに集まって歌うところ、ダメだあれは、思いだしただけで泣く。ココロ予報、歌ってくれて嬉しかった。
全員がヒーロー、これも大好きで。この曲、アカペラで本当に完成されているんだよね。他にもたくさんあるけれど、アカペラやっていた人でなきゃ書けない曲。アカペラでこそ生きる曲を書けるところが、RAGの魅力なんだよ。コーラスワーク含めて、全てが楽しい。手拍子で参加できることが、これほど嬉しいことだとは。全力で手を叩きました。
そして、やけに最後の部分繰り返すなと思ったら、曲を止める礼央さん、まさかの懐かしい展開、
洋輔さんが「田中です」って言った瞬間の会場、待ち望んでいたその一言に、堪えていた全員がドッと吹き出した瞬間の、会場がふわっと和らいで、ホームに帰ってきたような空気感、たまらなかった。
20年間いろいろなことをしてきたと思うけれど、どのRAGも全部繋がっていて、やっぱりただのボーカルグループではなく、エンターテイナーなんだよ。洋輔さんがやり切って、礼央さんが解説するところまでセットで。
スターズオンRAGFAIR これは日本の音楽史上、最高の遊び心と音楽性の高さを示した楽曲だと思うよ。これを編曲しちゃうリーダーも、歌いこなせるRAGFAIRもやっぱり最高なんだよ。これだけで一日語れてしまう。
しかもその特別バージョン、この日のために考えてくれたなんて、すごいというか、ありがたい、嬉しい。ノンストップで長い分体力だっているし、きっかけのない転調だってたくさんあって大変だろうに、15年経っても変わらず…どころかレベルアップさせてくれるんだから。
記憶にあるのを掘り起こすと、Start、あさってはSunday、Sheサイドストーリー、手紙の力、空がきれい、LIVEラリー、DreamMaker、Dip!、のほほん、降りそうな幾億の星の夜、Old Fashioned Love Song、君でなければ、赤い糸、Fallin' Love、フラっとしちゃってゴメンなさい、good good day、七転び八起き・・・あたりなんだけど、20曲ないので、アーカイブで答え合わせできるのが楽しみです。
最後に、メドレーにも入れずにとっておいたラブフリ。最初の曲にして、最後にふさわしいという。ご本人たちは昔の歌声を若いと言うけれど、全然変わらないんだよな。20年経っても、ずっと歌ってくれてありがとう。
配信用のカメラが何度も前を通って、気付くとみんな目線送ったり手を振ったりしていたんだけど、RAGメンバーは割と、カメラスタッフさんがこっち見て!って必死に合図してても、それに気づかないくらい会場に向けて夢中で歌っている姿が、らしくて愛しかった。
RAGFAIRは、一人一人の声質も個性もあまりにも違うのに、コーラスしていても誰がどこにいるかわかるほど違うのに、これ以上ないくらいハモってくる唯一無二のグループ。奇跡のグループだと思う。
加藤さんが音域広げて、夜の女王のアリア歌えるようになっちゃってるの本気で驚いた。すごすぎる。それだけでテレビに出てほしいレベルです。
なんていうか、もちろんプロのアカペラグループだと思っていたけど、この人たち「声の」プロだって、圧巻されました。夜の女王のアリアとヨーデルとホーミーを一度に聴けるって、、、何? ホーミーってDVDでモンゴルの人がやっているところ見たことあるけど、、、できるものなんだね、、? 和太鼓の迫力もものすごかった。何これ楽器いらないじゃんって、素人みたいな感想が頭をよぎった。サンバを踊ってた両脇のRAGが可愛すぎる。目が足りない。
前後するけれど、20/20で、you!で指をさす10人をずっと思い描いていたので、見られて嬉しかった。杉田さんの2番Aメロが大好き。
アンコール一発目、ピッチパイプの音から、あ、これ、って思って。Love is thereを歌ってくれただけでもう、中学生時代何回聴いたかわからない曲を、ラグ&ピースで12人で歌っているビデオを擦り切れるほど見たあの曲を、今また聴けるって感動でボロボロだったら、
サポートメンバーに続いて、花束持った旧メンバーが全員出てきたときに、驚きすぎて「え!!??」って声が出たよね。声出しちゃいけないって分かっていたけど、人間本当に不意なことがあると理性利かないんだなって実感した。そこからは記憶がないです。一緒に歌っていたんだけれど、声の判別も効かなくなってた。ああ、みんなが並んでいる、加納さんが変わらない笑顔で歌っている、って思ったら、感情がぐちゃぐちゃで。
「この歌を口ずさめばいつでも ここに戻ることができる」
サプライズ登場した2番の頭の歌詞、うそでしょ、こんなにリンクすることある?
みんな、戻れたんだろうか、あの一瞬だけでも、RAGFAIRに、INSPiに戻れたんだろうかって。抜けた事情や葛藤は私たちには到底わからないけれど、仲間と歌う歌が、一生、その人の人生を繋いだり彩ったりする架橋であればいい。来てくれてありがとう。もちろんお祝いの気持ちもあるだろうけど、ファンを喜ばせようと思ってくれたんだろうなって。ありがとう。
今しか言えない、発表されてからずっと大好きだった曲。礼央さんと杉田さんの楽曲制作動画も全部見た。
健一さんが、なんかやけに左端っこにいるなと思ったら、加藤さんパートの下ハモしてたり、礼央さんパートのオクターブ下歌ってたりして、健一さんはいつもこうして陰で支えてきたんだろうなって思ったりした。礼央さんパートはいつ聴いても泣いてしまう。そこに洋輔さんが肩を組みにいったところも泣いてしまう。洋輔さんの「20年後もふざけていたい」って、今の気持ちとも、叶った20年前の気持ちとも捉えらえて、ぐっと来てしまうお気に入りの歌詞。というか、全員のフレーズがそれぞれ本当に好きです。素敵な曲を創ってくれてありがとう。
自分も、2003年に出会ってからずっとずっと2グループの音楽は聴いていたけど、活動そのものをずっと追っていたわけではないから、こんなことを言える立場ではないのかもしれないけれど、
確実に自分の人生に大きく大きく関わっていて、今の自分がいるのは間違いなくRAGやINSPiのおかげだと言えるから。
ホームを守ってきてくれてありがとう、と。これからもずっと大好きでいるし、長く活動が続けられるようにできる限り応援したい。
本当にいい音楽が売れるとは限らない時代。本当に質の高いものが評価されるとは限らない時代。だからこそ、「本当にいい音楽」を誠実に奏で続けているこのグループが、もっともっと広まって、多くの人の元に届きますように。
本当にありがとうございました。今までの自分へのご褒美と、これから先の活力を、本当にありがとう。これから20年も30年もずっとついてく。
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