編み物 編みかた
私が子供のころ母に習ったり、本で自学した編み方と、大学で習った編み方のちがいに大いに戸惑った思い出があります。
大学の教授は芯のある方で
「これ以外は認めません!他は間違いだから忘れて宜しい!」
と厳格でした。ひとクラス50人以上の女子大でしたから、少しでも違う編み目を許したら授業が整わない、と先生方もやむなく厳しい線引きをしていたのかもしれません。
が、近年とてもたくさんの編み方が脈々と息づいていることに、やっと気づきました。
気づいたというより
「大学で教わった以外の編み方も、けして間違いなどではなく、その土地土地に脈々と受け継がれている伝統技法であり、否定することは不毛。それぞれが生き生きとあみ継がれていくのが自然なすがた」
だと思えるようになったのです。
大学の呪縛からとけたとも言えましょう。
歳を重ねて、また新しい技法を知ることで豊かな日々に出会えると思うと、嬉しくて手の痛みも飛んでしまうというもの…
現代の学びは、紙の媒体だけでなくあちこちに門戸を開いてくれているし、自分のペースで進めることもできる。芳醇な時代に生きる幸せを享受しようと思います。