食べなければ
23:29.
眠れず、台所に立つ.
お腹が空いている自覚はないのだけれど
たぶん、おなか自身は「空いてるよお」と思ってる
食べれば、きっと眠れる
食べるのがつらい
バターを切りフライパンで熱し、ほうれん草をほうりこむ
お肉系もお腹に入れなきゃ…と
ウインナー4本に切れ目を入れて加える
* * *
私の食に関する意識の低さ、執着のなさは子どものころの食卓での諍いに起因すると思っている
食の席につくのがいや。
楽しく食卓を囲んだ記憶よりも、
いがみあっている大人たちが集わなければならない食卓を気を遣って
おどけて大人たちを笑わせ、
静かにしなさいと叱られて場を和ませる
それが精一杯
自分が食べる暇なんてない。
だからいつも少ししか装わない。
自ずと食べる量は少ない。
食べると必ず下痢をする。朝起きたら下痢 昼も下痢
例の1番の苦行、夕飯が終わると下痢だった
食欲は、いつもない。
学校給食もちゃっちゃと食べることができないから、やはり小盛りにしてもらう。
やっと小盛りのおかずを食べ切る。食パンは2枚でてくる毎日だった、2枚目枚はとてもお腹に入らず残した。
学年があがってパンが厚くなったのを見たとき、心底不安を覚えた
これを一枚食べなければいけないのかと…
「一枚は必ず食べなさい」との指示に、脂っこいマーガリンを塗って1/2枚を押し込む。
残りの1/2枚は牛乳で流し込む。
美味しい給食?楽しい給食?そんなものはどこかちがう世界の話だ
ノルマをこなすのが給食だ。
* * *
家を出て、なにが良かったかというと
じぶんが食べ切れる量を調理することができること
残して責められることがない
少量を作ればよい
諍いをする大人はいない
1人の、穏やかな食事。
子どものころから平均体重より2年くらい遅れた重さだった
それがさらにどんどん痩せていった
痩せた体には必要量も少なくて済むような気がする。
いまも、動ける最低限は義務でたべる。
でもできることなら食べたくない。
食べると疲れるから。
拒食症、というのではないと思うのだけれど。