ソックヤーンを染色したら数十年タイムスリップした。
ソックヤーンを染めてみたいと思い立ち、手芸店へ。「ダイロン」(染め粉)の売り場を見たら黄色が品切れでしたので「みやこ染め」を買うことにしました。
みやこ染めを使うのは初めてです。明るい山吹色と、その色が引き立つよう濃い紫を購入。
まずは練習…。
何かの余りのひと玉。ソックヤーンではないし分量も足りないけれど、あっそうか。ハンドウォーマーを編めばいいじゃない。ほくほく
ひと玉を2分割します。
ひと玉を二枷にして、同じような場所を糸でくくれば編んだときに左右対象の模様に……なるはず…なるといあなあ。
たこ糸がないので30番のミシン糸を4本どりにして巻きました。
くくるミシン糸の長さを同じにすれば、白く染め残る部分も同じくらいになるかな…?と期待しています。
色の中に小さな蝶が飛んでいるような模様が好きです。そういう糸って白と色が2〜3cmずつ交互に現れているよね。
毛糸メーカーでは、途方もなく凝った仕組みで染め上げられているのでしょうね。社会科見学してみたい。
果たしてボーダー模様になるでしょうか…それ以前にどんな媒染でどんな色になるかもすっかり忘れています。
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私が初めて「染めもの」をしたのは小学校2年生のとき。組みひも(今はスピンドルという?)でお人形をつくることに夢中になった時期があり、でも田舎には生成りのひもしかありませんでした。お店のおじさんに
「オレンジ色のひもがほしい」
と言ったらダイロンマルチで染めてごらんと言われたのがはじまりです。
粉を溶いて鍋で紐を煮て、すすいだらあっという間に色水が流れ、見本の色よりうんと薄い色になってしまいました。また手芸店を訪ねておじさんに聞いたら「ばいせん」「いろどめ」などの言葉を教えてくれました。煮るときに錆クギを入れて、次に酢を入れて煮る、というようなことだった気がします。
縁の下の入り口や、大工道具箱のすみっこに錆びた大きな釘がころがっている時代でした。たのしみもあっちこっちに転がっていました。
大きな鍋を探したら蒸し器がありました。湯を沸かして「ダイロン」を溶かし、ツンとするにおいに涙しながら酢を入れて更に涙し、それでも紐が染まったときは「これでオレンジ色の服を着たお人形がつくれる!」と小躍りしました。
今度は水洗いしても紐にオレンジ色が残り…、わあい染まった…、でもやっぱりパッケージの色とは微妙にちがうオレンジ色。理由はアルミ鍋を使ったのが原因だと何年も経って知ったのでした。アルミ鍋に「ばいせん」の効力もあったようです。
使った菜箸にも色が付いて母親はムスッとしていました。
お人形のスカート部分は紐をほぐして作ります。学校から帰宅し、乾いた紐をいそいそとほぐしたらまだら模様が出現してあっけにとられました。
今回、白く残したい部分に迷わず糸をきつく巻いたのは8才のわたしが楽しい失敗をしたおかげです。
気持ちが8才にもどりました。
染めものってわくわくするなあ!