PF・S形キュービクル式高圧受電設備の容量制限300kVAの理由
容量制限300kVAの理由
箱に収めない屋内式及び箱に収めるものは、300kVAとしているのは、一般送配電事業者の配電用変電所の過電流保護装置との動作協調の確保のため。
(高圧規程第2120-2条「動作協調」 1. 『PF・S形における動作協調」 PF・S形の主遮断装置としての動作協調と適用限界参照)
PF-S形は、比較的小容量(300kVA以下)の設備で使用される。
屋外式であって柱上式のものは、耐環境性及び保守上の利便性がよくないため、上限値を100kVAとしている。
受電設備容量について
高圧規程第0030-1条第①号において受電設備容量とは、
「受電電圧で使用する変圧器、電動機などの機器容量(kVA)の合計を言います。
高圧電動機は、定格出力(kW) をもって機器容量(kVA) とみなし、高圧進相コンデンサは、受電設備容量には含めない。」と定義されています。
受電設備容量制限の規定内容
受電設備容量の制限は、高圧規程第1110-5条に基づき、以下の通り定められています。
適用範囲: PF・S形キュービクル式高圧受電設備(箱に収めない屋外式を除く)
制限値: 300kVA以下
まとめ
受電設備容量の制限は、施設の安全性を確保するために設けられたものです。PF・S形キュービクル式高圧受電設備の容量制限300kVAは、配電変電所のOCRと限流ヒューズの動作協調を確保するための必要な措置と言えるでしょう。
補足
上記の内容は、高圧規程第0030-1条第①号、高圧規程第1110-5条、およびJIS C 4620に基づいています。
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