第四十七候「虫蟄れて戸を坯ぐ」

9月28日、天候曇り、雨はさけられたものの、曇り日差しは避けられて出店日和だったかも知れない。
 長く続いた雨予報もあり、今日は体調を優先し、手をつけられずにいたオンラインと回収したバックヤード店の在庫とにらめっこして、整理してと体調管理に努める。夏の間炎天下の出店は、当日の日差しのダメージもあるが、日差しという言葉を、素直に太陽光線と言っていいくらいの熱線を浴びている。このダメージが秋もに気付かぬ疲れを残しているようで、ふと気を緩めると、夕方からの涼しさから、風邪など引いてしまうかも知れない。疲れを取ろう。

夜は蝉たちの激しく力強い放課後の吹奏楽や合唱発表に向けた個別練習のような意図せぬ音の被せあいから、今はすっかり秋の虫たちの調和の取れたバラードである。
いくらか過ごしやすい季節である。移動書店には嬉しい短い秋、読書の秋、文化芸術の秋、食欲の秋、いろんな秋が短期間に一気に押し寄せる。ここぞとばかりカレンダーを穴があくまで見つめ、週末に行ける場所を組み立てる。
意外と冬はすぐ来てしまうのだ。

移動書店の商戦期は短い、3月中旬から5月末、9月中旬から11月末だと思っている。梅雨や秋雨でさらに短くなることもあるのだ。

いまから、虫たちが戸を閉ざすのと同時に、扉を開けて出かける。







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