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DaVinci Resolve で書いた YouTube ショートがアプリで読めない問題


はじめに

現状だと YouTube ショートに動画を公開する場合、スマホの YouTube アプリ(Studio ではありません)からアップロードをしないとサムネイルやショート用楽曲の選択が出来ない仕様になっています。
しかし、DaVinci Resolve で書き出したショート用動画をアプリに読み込ませようとすると、「動画をプレビューできません」と表示されてアップロードが出来ない事態が発生する場合があります。
これの原因と対策を以下に記します。


原因

結論から言うと、動画ファイルにタイムコードトラックが付与されているからです。
PC 上なら「MediaInfo」 というソフトでタイムコードトラックの有無が確認できます。
「MediaInfo」 で対象の動画ファイルを開いたら下の方に注目してください。

Other
ID                          : 3
Type                        : Time code

などと表示されていたらタイムコードトラックが付与されています。


対策

DaVinci Resolve で再書き出しする

デリバーページの書き出しオプションを変更することでタイムコードトラックを付与しない設定が可能です。

  • YouTube標準の書き出し設定を使っている場合は、下の方にある「Render without timecode」にチェックを入れます。

YouTube設定の「Render without timecode」
  • カスタム設定を使っている場合は、「ファイル」タブの下の方にある「Render without timecode」にチェックを入れます。

カスタム設定の「Render without timecode」

動画ファイルを直接変更する

コマンドラインツールの「FFmpeg」を利用すれば動画ファイルのタイムコードトラックを除去する事が可能です。
以下にサンプルのコマンドラインを記しておきます。

ffmpeg -i "入力ファイル名.mp4" -c:a copy -c:v copy -write_tmcd 0 "出力ファイル名.mp4"

「FFmpeg」の詳しい使い方は各自ググってください。


ショート動画のサムネイル設定

以前は動画のアップロード時にしかサムネイルの設定ができませんでしたが、今はアプリ(Studio ではありません)から「マイページ → 作成した動画 → 対象の動画のメニューをタップ → 編集 → サムネ左上のペンマークをタップ」でアップロード時と同様の手順で変更が可能になりました。
以上の仕様変更のおかげで、PC からアップロードしたショート動画もアプリを使えば後からサムネイルの変更ができます。
ただ、動画と別の画像ファイルを指定することは以前と同様に出来ないので、あらかじめ動画内にサムネイル用のフレームを入れておく必要があります。
ショート用楽曲を後から指定したり変更したりは現状だと出来ない様です。


DaVinci Resolve のバージョン

検証は DaVinci Resolve Studio(有料版)のバージョン 19.1.1 で行いました。
無料版でも同様の設定があるのかは未確認です。
また、きちんと調べてはいませんが、該当のオプションはバージョン 19.1 でようやく実装されたみたいです。


おわりに

とりあえず自分が探した範囲では日本語での有用な情報が見つからなかったので試しに note を作ってみました。
同じ現象でお悩みの方の役に立てれば幸いです。

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