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鍼灸治療を科学的に考察

こんにちは。とある鍼灸師です。

今回は、わたしの行っている鍼灸治療がなぜ効くのかを科学的に考えてみようと思います。

〇経絡治療(けいらくちりょう)

わたしの行っている鍼灸治療は、経絡治療(けいらくちりょう)とよばれるものになります。

経絡治療は、ツボを組み合わせて心身の状態を調整する治療で、鍼をツボに接触させるものになります。

ツボをとるときも指先で撫でる感じにとります。

鍼を深く入れるわけではないので、鍼特有のドンとした響く感覚はありません。

しかし、鍼を刺す瞬間のチクリとした感覚も出すことはないので、心地よく治療を受けられます。


〇痛みの感覚

原因不明の肩こりや腰痛の慢性的な痛みや重さは脳が作り出しているといわれています。

長時間の同じ姿勢で動かないでいたり、ストレスがかかったり、睡眠不足だったりでいると、痛みに対して弱くなります。

脳にある痛みに対しての感受性が弱くなります。

本来であれば、痛みがでていない場所が痛みを感じるようになります。

つまり、脳の誤作動で、肩や腰が痛いと感じるようになっています。


〇脳と皮膚

わたしがおこなっている鍼灸治療は、なでることが多い治療になります。

なでるということは、皮膚に対してのアプローチになります。

皮膚は露出した脳あるいは第三の脳と呼ばれています。

人が形作られる学問に発生学というのがあります。

その中では、皮膚と脳になるための細胞が同じ由来のものであるということが解っています。

皮膚の一部が脳になるとも言えます。


人が人になでられた場合、人を快適な気分にさせるというメカニズムがあります。

人をなでたときの感覚が脳に伝わると、脳からオキシトシンという物質が出てきます。

オキシトシンがでてくると、自律神経のリラックスさせる神経が働くようになり、カラダをリラックスさせてストレスを軽減させます。

また、血圧や心拍をさげる働きがあります。


〇弱い力と強い力

皮膚をなでることで、カラダに及ぼす影響があります。

そして、その触れ方もとてもゆっくりとした速度で軽く皮膚に圧をかけながら触れることに効果があります。

カラダにとっての刺激は、強い刺激より弱い刺激の方がより大きな影響を与える可能性があります。


痛みがあるといってマッサージやカイロプラクティックを受ける方がいます。

施術中に強くもみほぐしたりすると脳内では麻薬みたいな物質がでます。

この物質は、一時的に痛みを抑える働きがあります。

痛みの場所を施術してもらって痛気持ちいいけど、痛みがまた戻るのはこのためです。


一般的な鍼灸治療(痛みの出ている部分への鍼灸治療)も、特有の痛気持ちいいの感覚はあっても、またすぐに痛みが戻る可能性があります。


〇まとめ

本当にカラダのことを考えると、治療での刺激する量は、最低限でできるようにしたほうがよいと思います。

また、理論づけを行うことで経絡治療は、皮膚や脳にたいしてとても有効であることが解りました。

患者様の説明の材料に使っていきます。




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