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肌寒さ

 心地よい冷気が僕の身体を撫でる。
 感じるそれは、肌寒さ。

 春夏秋冬。それはどこにでも存在する。

 雪と別れを告げたはずの、満開の桜の下。
 静かに降りゆく雨に、目が覚めた梅雨の日の朝。
 紅葉にはまだ早い、メタセコイヤ並木の風。
 着こんだ部屋着で向かう、室内の廊下。

 僕は少しだけ背筋を震わせる。
 そして、あたたかさを求める。
 
 肌寒さの中、感じるそれは、ひどく優しい。

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