着物のしくみ(再生可能のこと)
今日は着物が一反の反物からどうやって着物になってるか、をnoteしようと思います。
よく着物はどんな体型の人にも仕立て直せる
とか
言いますよね。
そのナゾを解きます。ぷぷ
そもそも着物はこんなかんじ。
洋服と違い肩山は縫ってません。
前と後が1枚の布でつながってます。
わかりやすいように約1/10くらいの布で説明します。
普通一反の大きさは
だいたい巾36センチ 長さ12メートル
最近は巾も長さも大きくなってますが。
まず、こんなかんじに巻き棒に巻かれてて
クルクルしたら長ーい一枚の布が出てきます。(古くてちぎれた腰ひもを使いましたよ ˊ̱˂˃ˋ̱ )
これを一旦5つのパーツに切ります。
それぞれ
身頃左右で2枚、袖左右で2枚、衿と衽が1枚
その次に
衿と衽のパーツを4つに切ります。
衽左右で2枚、衿は地衿と首周りだけの掛衿の2枚に。
なので全部で8つのパーツになります。
着物は前側を重ねて着るものなので
重なるぶん衽とゆうパーツを付けて
前側を広くしてます。
衿は地衿だけで形になりますが
首周りは汚れやすいので掛衿を重ねて付けます。
掛衿だけ外して洗う為です。
肩山を折って置くとこんなかんじです。
そして身頃の真ん中(肩山のところ)に首が入るように少し切り込みを入れます。
そして衿を付けるとこんなかんじ。
やっと着物なイメージ😁
反物にハサミを入れるところはこれだけです。
縫い代は切らずに全て縫い込みます。
着物は「切るのは最小限、一切布を無駄にしない」
と言われるのはここです。
これ以上再生可能の事を考えている衣服は無いと思います。
まず着物に仕立てて、サイズが変わったり娘さんやお孫さんに譲ったりしたらほどいて新しいサイズに仕立て直して、汚れたり擦り切れたりしたらその箇所を他のパーツと取り替えてお直ししたり、なんなら羽織に仕立て直したり、帯にしたり、着るのが無理なほど劣化したらまたほどいて使えるところだけ縫いつないで布団にしたり、ボロボロになったら裂き織にしたり…最後の最後は燃やして灰にして売ったり…ゼイゼイ😵💫(本当はまだまだ無限にあるよ)
昔はそうやってモノを大事に使い尽くしたと聞きます。
私は仕立て屋ですが、仕事の半分近くは仕立て直しです。
現在でも昔の知恵が受け継がれています。
ステキな事です🥰
長くこの仕事をしてるので、たまに洋裁のマネ事をする時に布をなかなか切れません。
いかに無駄を出さないかが体に染み付いてるのでハギレが出るのがどうも納得いかないのです。
刷り込みってスゴいね😁
着物の傷んだ箇所の仕立て直しについて
また次noteにしたいと思います。
うーん、すごい考えて書いたんだけど
着物のしくみ、わかりやすかったろうか…
わかってもらえて興味なんか持たれたりしたら♡最高なのですが。
で、せっかくなのでチクチクしました。
17cmの着物
小さいアピールに純露(๑˃̵ᴗ˂̵)
着れる子いるかな?