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全部納得して生きてるヤツなんていないよ

一昨日の夜。
妻が、「笑えてほのぼのできるほんわかした映画一緒に観よー。あなたがいつも一人で観てるホラーは論外。何かないー?」と仰ったので、以前、映画館で観たことのあった『鍵泥棒のメソッド』を思い出し、一昨日の夜、妻と一緒に観ました。
妻にとって論外の前回のホラー映画がこちら。

鍵泥棒のメソッド』の監督のデビュー作の『運命じゃない人』という映画が大好きで、当時関西にいた私は、この『鍵泥棒のメソッド』が上映されることを知り、すぐに映画館へ観に行きました。
偶然にも私の敬愛する吉井和哉氏が主題歌担当だったんです。最高かよ。



鍵泥棒のメソッド 監督:内田けんじ

[簡単なあらすじでござる]
相手もいないのに結婚までの日取りをスケジューリングし、婚活に励むかなえ(広末涼子)
完璧なプランニングで人を殺す殺し屋の山崎(香川照之)
役者を目指すも何をしてもうまくいかない自殺願望のある桜井(堺雅人)

ひょんなことから銭湯で出会う山崎と桜井。

銭湯で桜井が滑らせた石鹸が原因で素っ転び、救急車で運ばれる山崎。
山崎が荷物を入れていたロッカーの鍵が桜井の元へ転がる。
山崎の衣服、荷物、金、車を手に入れた桜井。

桜井は山崎の金で、方々へ借金を返しにいったり挨拶を終えてから、山崎のいる病院へ荷物を返しに行く。
目を覚ました山崎は、記憶を無くし、銭湯で入れ替わってしまった桜井の荷物から、自分を桜井だと思い込んでしまっている。
桜井は山崎が記憶をなくしていることを知り山崎になり変わる。
山崎は記憶を無くし、自分が桜井であると誤認してしまう。

病弱な父のため、結婚を急ぐかなえ。
病院で、かなえと自分を桜井と誤認する山崎がひょんなことから出会い、親しくなってしまう。
生活に困窮していた桜井になってしまった山崎は懸命に日々を生きる。
その姿に惹かれていくかなえ。
成り変わった山崎が豪奢な生活をしながら殺し屋であることを知る桜井。

殺し屋は役者を目指し…
役者は殺し屋に…






殺し屋の山崎が実直に仕事に恋愛に人生を歩む姿が可愛く微笑ましい。
そんな姿に惹かれてしまい結婚を急ぐかなえは逆プロポーズします。
一方、桜井は殺し屋稼業に慣れることができず元々の自堕落な性分が災いしてしまいます。

元々の性分が実直な人はどんな立場になっても実直に生き成功していく。
元々の性分が自堕落な人はどんな立場になっても自堕落な性分が災いする。

小ネタが満載で終始笑える映画です。
こういう映画大好きだなー。

コメディですが、根底にあるテーマは「人を好きになること」です。
ラブコメディです。



ラストが最高。全部つながってすべてが関与してラストのアレになる。
言いたいけどネタバレになるので言いません。

しかし、これだけは言えます。
史上最高にトキメクラストです。

私がこの映画で好きなセリフたくさんあるんですが、一つ挙げるなら、山崎の「全部納得して生きてるヤツなんていないよ」ですかね。


本来繋がるはずのない人物がひょんなことから出会い、点と点がむすばれていく。
点と点が重なり描かれるラストの絵はどんな絵なのか。



主題歌は、吉井和哉『点描のしくみ』。

歌詞が最高にいいです。

信じ込んでも良くはない 考えてもわからない
なるべくなら笑って できるだけポジティブで

どっち行ってもいいじゃない ダメならダメでいいじゃない
あなたとだったらどこへだって行こう
点と点が線になって全部 繋がって気づいたんだ
当たり前の景色の中に宝物あったんだ

歌詞が映画の内容とすばらしくマッチしています。
この曲の歌詞は、私が少し立ち止まってしまうようなことがあった時、よく立ち返る考え方です。
映画同様、こちらもぜひ一聴してみてください。






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はりはりみなと
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