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【愛知CLシニア優勝】トドロクツキ抜きロストバレット解説
2024年9月24日追記
公開当初は有料記事にさせていただいておりましたが、半年経過したし環境も大きく変わっているので無料記事に更新させていただきました。
購入いただいた方には改めてお礼申し上げます。
先日の東京CLで同じくロストバレットを使い息子が予選5位通過しました。
そちらの記事も息子のアカウントで公開していますので、半年前との差なども楽しんでいただけたらと思います。
前回はほとんど文書になっていなかったのですが、今回は友人の助けも借りながらある程度は形になっていました。有料記事にさせていただいておりお金をいただくものなので表現等の添削は私も行っていますが内容はほぼ本人が考えています。そのあたりも成長を感じました。
それでは以下が本編です。
はじめに
こんにちは、愛知CLシニアの部で優勝したHIROの父親です。
息子に「優勝したのでnote書いてみろよ」と言って書かせてみたのですが、文章が下手くそすぎてまだ中学生なので、私が息子の書いたものを編集し、足りない部分はインタビューしたものを代わりに投稿します。息子の通訳です、そして私の名前は一平です。
これまで有料のnoteは書こうと思ったことはありません。
なぜなら基本的にnoteは自分の書きたいことを好き勝手に書きたい場所だと捉えており、有料にするとその代金に対する価値の提供と責任が伴うと考えているからです。
世界の盗塁王福本豊も「立ちしょんべんもできへん」と言って国民栄誉賞を辞退しましたが、そんな感じです。
けど今回ぐらいはいいかな、と思ったので、世界大会へのカンパだと思って購入いただけると幸いです。
それに見合う価値があるようには努力して書いたつもりです。
新鮮なうちに出したかったのですが、決勝の様子が配信されるなど情報が増えたら更新するかもしれません。
デッキ選択と構築の基本的な考え
構築はこんな感じです、藤沢の先輩プレイヤーで息子もお世話になっている「マシュマロスト」という構築を編み出したましゅまろさんにあやかり「ヒロスト」と命名していました(同じような構築考えている人は多数いると思いますが、今回ぐらいはいいですよね)
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環境読み
環境に多いのはみなさん予想している通りですが
リザードンex
ロストバレット
サーナイト
ロストギラティナ
が多いと考えていました。中でもシニアの特徴として毎回ロストバレットを使う人が多いと考えていました。
その中でロストバレットを選択した理由はやはりガチグマexの登場です。
これまでかがやくリザードンの枠をガチグマexで代用でき、その分かがやくゲッコウガに割くことができる優位性があると考え、ロストバレットを使おうと思ったきっかけです。
コンセプト
ちょうどCL愛知の直前にシャロンチャンネルさんでも上げられていましたが、ロストバレットは「攻撃的なデッキ」だと思っています。
チャンネル内でも上げられていたように、相手がちょっと事故っていたり止まったりする瞬間があるとそれに付け込んで一気に決める、いわゆるイージーウィンが取りやすいデッキです。
前環境ではそれこそマシュマロストのようにカイオーガで最後捲ったり、あえてサイドを取らずヤミラミでばら撒くという方法も主流でしたが、今ではカイオーガもなく、ばら撒きに対してもジラーチやミストエネルギーといった対策札も増え、なかなか後半に一気に捲るという方法が難しく、早いうちから積極的にサイドを取っていく必要があります。
今回も数戦は一気に押し切れた試合があった、と言っていました。これから配信されるかも知れないので配信されたら見ていただきたいですが、決勝戦などはその典型的な試合でしょう。
本人も決勝の後はさすがに疲れ果てていましたが、長丁場となるCL、このように消耗を減らして勝てる試合があることも重要な要素となるでしょう。
それぞれのカードの採用理由
トドロクツキexの不採用
まず、このデッキの1番特徴的なところはトドロクツキexの不採用だと思います。
理由は以下のような感じです。
外そうと思ったきっかけはリザードンexにくるいえぐるを使ったらその返しでヒトカゲのヒートタックルで落とされたこと
トドロクツキを使いたいのは主にリザードン対面だが、上記のように簡単に返されてしまい、立てる労力やリスクに対し、リターンが見合っていないと思ったから
仲間に「トドロクツキはフィニッシャーとして使え」と言われたがそれだったらミュウexでいいのでは?と思ったこと
シニアはロスバレミラーが多いと予想しており、ロスバレ相手には基本的にはトドロクツキは使わない、それであればロストスイーパーやジェットエネルギーの数を増やして、ロストの枚数貯められる優位を取りたいこと
トドロクツキを立てるより、ガチグマにエネルギー貼って攻撃する方がメリットが大きいと思ったし、性に合っていると思ったから
基本カード
ここからはよくあるデッキリストと異なる点を中心に書いていこうと思います。
キュワワー4枚、アクロマ4枚、ミラージュゲート4枚、かがやくゲッコウガ1枚、マナフィ1枚、ヒスイのヘビーボール1枚、プライムキャッチャー1枚
この辺りはテンプレ通りで説明する間もないので割愛します。
キュワワーはベンチ狙撃がない場合は基本的に3枚出しを狙います。
理由は言わずもがなですが早くロストを貯めて早く攻撃することがこのデッキの生命線だからです。相手にベンチ狙撃があっても早くテツノカイナを動かしたい場合などは3枚置く場合もありますが、基本的にはその1体がマナフィになります。
ポケモン
・ウッウ1枚、ヤミラミ2枚
最近は両方1枚採用が多いように思いますが、ヤミラミは2枚採用です。
理由はトドロクツキがいない分だけ高耐久のポケモンを1撃で倒す方法がありません。そのためにはある程度ダメージを与えた後にガチグマ等で倒す必要があります。
そのためにはウッウよりもヤミラミの方がやりやすく、サイド落ちやロストに送らざるを得ない状況を考えると2枚必要だと考え、2枚採用となりました。
・ガチグマex1枚
このデッキを使おうと思ったきっかけのカードです、一般的には終盤のまくりやフィニッシャーとしての役割が期待されていると思います。確かにメインの使い方はその通りですが、実は序盤、中盤もけっこう活躍します。
また、トドロクツキが不採用な分、高火力アタッカーが不足しているこのデッキにおいては、とても貴重なアタッカー枠です。
ロスバレはロストを7枚まで貯めるのは比較的容易でミラージュゲートが2ターン目に使えることになることが多いです。
そこでミラージュゲート2枚とジェットエネルギーなどで場に出し攻撃すると、相手にとっては予想もしなかったところから240ダメージ&260耐久のアタッカーが現れ、その後のプランが崩されることもあります。
次のターン、技が使えないというデメリットもありますが、ロスバレは入れ替え札が豊富にあるので、次のターンキュワワーと入れ替えてロストをさらに貯めつつもう1回攻撃する、というプランも取れます。
しかし、やはり多少無理してリソースを消費することは間違いないので、そのリスクを取ってもリターンが大きい!と思ったタイミングで思い切って行きましょう。
配信で上がっていましたが、ミラゲ全部落としてのガチグマ突撃もリスクのあるプレイに見えますが、ここでロトム落とせばほぼ勝てるという確信があったとのことです。
相手が事故り気味ということはありましたが、事故からの捲りを許さないこのデッキの強みが出た試合と言えると思います。
・テツノカイナex1枚
言うまでもなく、サイドを多く取るための1枚
・ミュウex1枚
様々な使い方ができるカードですが、主な使い方は以下の通りです。
まずはリザードンなど、高耐久アタッカーに対する返しです。前述の通りこのデッキは火力が不足がちなので、最後の局面での1枚として使います。実際今回の大会でも相手がサイド1枚の場面で釣り竿×2⇒ネスト⇒ミラゲ×2で動かして試合を決める、という対戦もありました。
あとはゲッコウガexやイダイナキバなど超弱点の対面でも重宝します。余談ですが決勝戦では相手のデッキが最初分からず、このカードをロストに送った瞬間対戦相手の保護者の方が小さくガッツポーズするのが見えました。
あとはギラティナに対するロストインパクト、ディアルガに対するスタークロノス等、その他にもいろいろな使い方ができ、使わない場面も多いのですがあると重宝するカードです。
・ミカルゲ
一般的にはリザードンやカビゴンLO対面でロトムの特性を止めるために使うと思います。もちろんこの使い方もあるのですが、このカードとジェットエネルギーを組み合わせることによりカビゴンLOへの最強対策カードになります。
何かを縛られても、
ミカルゲ出す⇒ジェットエネルギー⇒ぱっときえる⇒ウッウなどを前に出す
これのループで相手はそのうち縛るためのリソースがなくなります。
カビゴンLO対策に悩んでいる方は是非検討を、ロトムやネオラントの対策にもなり利用価値の高いカードです。
・ライコウV1枚
メインの使い方は雷弱点、今でしたらルギアやピジョットexへの対策として使います。
それ以外の重要な使い方として、最近増えているハバタクカミへの対策、特に最近増えているサーナイトへの対策としても使えます。
私が最近サーナイトを使っていたので息子のこのデッキとよく対戦したのですが、普通にやるとサーナイトはまずロスバレには勝てません、スピード感が違いすぎます。
そのためハバタクカミやクレッフィなどでロストをためるのを止めて時間をもらい、その間にどうにか盤面を整えて勝つ、という方法しかありません。
それをこのライコウの手張りで2ターン目などに動かされるとプランが崩れそのまま押し切られます。
サーナイトexのミラクルフォースで落ちないのもポイントですし、フワンテ等で倒そうとするとダメージを載せねばならず、ロストスイーパーやヤミラミの餌食にできるのも強いです。
・テツノツツミ1枚
こちらもメインはハバタクカミ対策です。主にはハバタクカミをバトル場からどかして特性を使うために利用します。
ロストを貯めるためには、このためだけに釣り竿を利用して使いまわすことがあるぐらい重要なカードです。
あとは高耐久のポケモンをバトル場に押し付けられてそれをどかすときにも使うし、決勝戦のようにベンチにロトム1体しかいなくて、それをピンポイントで狙い撃ちできるのでそういう時は狙っていくことができます。
ポケモン展開用カード
・なかよしポフィン3枚、ネストボール4枚
最初に最も出したいポケモンはキュワワーですが、前述の通りキュワワー3体、もしくはキュワワー2体とマナフィ1体を出すためになかよしポフィンはこの枚数で十分でした。
それよりもテツノツツミやその他のアタッカー等出したい場面が多いためネストボールは最大の4枚採用しています。
・ボウルタウン1枚
始めはなかよしポフィンを4枚入れていました。
しかし前述の通りなかよしポフィンを3枚にしたこと、テツノツツミ、ヤミラミ、ウッウ等を持って来たいことが多いこと、また後述しますが森の封印石を抜いたため、ロストスイーパーでロストを増やす材料としても必要だと考え採用しました。
入替用カード
・いれかえカート4枚、ポケモンいれかえ2枚
いれかえカート4枚、ポケモンいれかえ3枚の構築も多いと思いますが、トドロクツキを抜いてジェットエネルギーを入れた時にポケモンいれかえの数を減らしました。
理由はジェットエネルギーの方がポケモンいれかえよりも使い回しが良い場面が多く、そのジェットエネルギーを入れたことによりポケモンいれかえを減らしても安定感上がっている考えたためです。
・緊急ボード1枚
これもジェットエネルギーの採用により、場に出す→逃げるがやりやすくなったため1枚で十分だと考えたための1枚採用です。
しかし毎ターン何らかのポケモンが倒されることが多いこのデッキにおいて、はなえらび→逃げることを確実にしてくれるこのカードは必要でした。
いざとういう時にはロストスイーパーでロストの数を増やすのに使うこともできます。
・ジェットエネルギー2枚
今回のキーカードの一つです、ここまでも書きましたがグッズよりも使い勝手が多い場面が多いです。またカビゴンLO対策のミカルゲループのためにも2枚は必要でした。
サポート系カード
・ツツジ1枚
このデッキは先にサイドを取っていくことをコンセプトとしているため、まくり要のカードは最低限の採用です。
・ともだちてちょう1枚
終盤に手札干渉されることが多いデッキです。そのためには引いてくる少ないカードの中からアクロマ、ツツジ等それを挽回できるカードの密度を高めておくことが重要です。
そのためにそろそろ干渉カード打たれる、というタイミングではそれらのカードを戻しておくことが重要だと考えたため、外すことはできないカードです。
その他グッズカード
・すごいつりざお3枚
基本的に使いたいのは2枚です、それ以上は必要ないことが多いです。
しかしかなりの確率で1枚はロスト送りにすることがあるため、3枚の採用としています。
・ロストスイーパー2枚
サーナイト、カビゴンLO、古代バレット、未来バレット等ポケモンの道具が重要な役割を果たすデッキが多い環境です。
その対策のために重要ですし、ロストも貯めることができる何かと便利なカードですなので、2枚は必要だと考えました。
・キャンセルコロン1枚
マナフィに月光手裏剣を通す、ハバタクカミによる特性ロックを解除する、カビゴンから逃げられるようにするなど、いろいろな使い道はありますが、1番重く見たのはクレッフィの存在です。
ハバタクカミはまだテツノツツミ等で回避できるし、かくしふだは使えるのでそれによりアクロマを引いてくることもできます。
しかし序盤でクレッフィが刺さってしまうと本当に何もできません。それを回避するためにも重要なカードです。
・カウンターキャッチャー1枚
これも先にサイドを取っていくというデッキのため最低限です。
しかしそれがうまくいかなかった時には必要になるため外すことはできないカードでした。
エネルギーカード
・雷エネルギー3枚
・水エネルギー3枚
・超エネルギー3枚
雷3枚と水3枚はそれぞれアームプレス、月光手裏剣を打つために2枚ずつ必要なので3枚ずつの採用です。
超エネルギーが必要なのはヤミラミだけですが、2体採用していることから分かるようにこのデッキにおいてはヤミラミは最重要と言っていいアタッカーです。
それを確実に動かすためにも3枚は必要だと考えました。
・ジェットエネルギー2枚
入替のところで解説したので省略します。
不採用カード(トドロクツキ以外)
基本的には枠があったら入れたいカードばかりなので、優先順位として下げた理由です。
・森の封印石
あると便利ですが、これを貼るポケモンがライコウだけで、ライコウ自体が使う場面が限定的で練習していて使わない場面が多かったので抜きました。
・ナンジャモ
ツツジの採用理由にも書いた通り、このデッキはサイド先行したいので捲り札は最低限です。
ナンジャモが強いのは終盤ですが、終盤ではこちらも引ける枚数が少なくて動けないことが多いため不採用になりました。
そして序盤ナンジャモはこのデッキにおいては弱い。
・ポケギア3.0
入れてみたけどあまりに当たらないので外したそうです。
・ボスの指令
ポケギアを外したためボスの指令を引いてくるためには上から引いてくるしかありません。それでしたらカウンターキャッチャー、プライムキャッチャー等のグッズとボール系、ボウルタウンで引いてくることができるテツノツツミの方が有用であると考えたため不採用としました。
基本的な戦い方とそれぞれのデッキとの戦い方
序盤
ロストの基本なので言うまでもないのですが、とにかくロストを貯めます。
前述の通り、ベンチ狙撃がなければキュワワー3体おいて貯めて行きます。
序盤安定することを重視した構築なので、比較的順調に貯められることは多いです。
その際にとにかく邪魔なのがハバタクカミ(とクレッフィ)、そのために意識していることはプライムキャッチャーを使う、テツノツツミ1体を戻すためだけにでも釣り竿を使うなどリソースを出し惜しみしないことです。
あとはこの際にボウルタウンは非常に便利です、釣り竿で戻すことさえできれば自動的に持ってくることができるのが便利です。
攻撃的なデッキなので積極的に攻撃していくことも意識しています。
ウッウで攻撃できるチャンスがあるなら積極的に攻撃していきます。
カウンターキャッチャーは基本サイド1しか取られないので気にしないくて良いです。
中盤
手札干渉が飛んで来るタイミングなので山と場の作り方を意識します。
そのために最も意識したのはともだち手帳でアクロマを山に戻しておくこと、次いで山圧縮は意識しつつも無駄な入れ替え札は消費しないこと、余分なエネルギーはキュワワーに貼っておくことなどがあります。
終盤
ここまできたらあとはリソース管理です。サイドを取り切るために必要なリソース、特にエネルギーの枚数はしっかりと計算してしっかりと詰め切れるように行います。
この考えに時間をしっかり使えるように、序盤はできるだけ素早く判断することも意識しました。
対リザードンex
基本的には苦手なデッキです。やはりトドロクツキを抜いたことでリザードンの高耐久を削り切る難易度が高めです。
サイドプランは次のように考えます。
・リザードンexを1体倒して2枚
・ピジョットexを1体倒して2枚
・その他なんやかんやで2枚
一番シンプルなのがピジョットexの倒し方なのでそこから説明すると、基本的には弱点を突きます。
ライコウVかテツノカイナexで倒し、狙えるならダメージ乗せたあとごっつあんプリファイ狙います。
リザードンexの倒し方は色々ありますが、一番多いのはウッウやヤミラミ、あるいは月光手裏剣でダメージを乗せた後、ガチグマで倒すというパターンが多いですが、ウッウとヤミラミを計3回で倒したり、相手のサイド1のときにミュウexで1発で倒すという方法を取ることもあります。
あと2枚はウッウでヒトカゲ等を倒してヤミラミでもう一体非エクポケモンを倒す、ごっつあんプリファイで倒して2枚取る、ごっつあんプリファイでピジョットexを倒して余分に1枚取る、ゲノムハックで2体目のリザードンを取る、崩スタできなかったロトムを取るなど様々なパターンがあります。
リザードン1体とピジョット1体はだいたいの場合倒さなければならないのでそれを前提にした上であと2枚をどうするかを組み立てることになります。
典型的な展開は以下の通りです。
ウッウで前のヒトカゲ等を取る(1-0)
↓
リザードンでウッウ倒される(1-1)
↓
前のリザードンに2回目のウッウや月光手裏剣で乗せる(1-1)
↓
前のポケモン倒される(1-2)
↓
カウンターキャッチャーやプライムキャッチャーで後ろのピジョットをライコウで倒す(3-2)
↓
ライコウ倒される(3-4)
↓
ヤミラミで後ろのポケモン倒し、リザードンにダメージ乗せる(4-4)
↓
リザードンに倒される(4-5)
↓
ガチグマでリザードン倒す(6-5)
先に相手から攻撃されたときは、こちらも先にピジョットを倒すこともありますが、基本的にはライコウで倒すことになるのでその返しで倒されて、2-3の展開を作られた上に、相手には元気なリザードンが存在します。
なので行ける場合は積極的にこちらから攻撃していきます。
しかし、上記の流れを見ていただいてわかるようにマナフィやジラーチで妨害されますし、フトゥーでダメージ乗せたリザードン回収されるとプランが狂ったりしますので、基本的にはあまり有利とは言えない対面です。
対ルギア
基本的には有利対面です、理由はルギアとアーケオスが雷弱点、チラチーノがウッウで倒せるということにあります。
こちらは基本的にサイド1しか取られないポケモンのみを展開し、あちらがルギアで攻撃してきたらライコウやテツノカイナで返す、チラチーノで攻撃してきたらウッウで返すという、相手の行動に合わせて後出しじゃんけんができるところが強みです。
また、チラチーノさえ倒してしまえばこちらのガチグマを返す手段があちらにはないことも強みです。
あと、ルギアはどうしても序盤にアッセンブルスターを使えないことがあるので、それに対して序盤の安定感が勝っていることも有利に働き、ちょっと動きが鈍かったら月光手裏剣でチラーミィを倒してしまうという選択肢も取れます。
対ロスバレ
相手にトドロクツキが入っていればそれに割くリソースの分だけこちらが有利になります。
トドロクツキに割くリソースとしては
・トドロクツキex1枚
・悪エネルギー3枚
がありますが、この4枚のカードを
・ジェットエネルギー
・2体目のヤミラミ
・2枚目のロストスイーパー
など、ロストを貯めるのに有利なカード、もしくはロスバレ対面に重要になるカードに割くことができます。
あとは基本的なミラー対面と同様で、攻撃手段はウッウ、テツノカイナ、ヤミラミになりますが、特に意識したのはやはりツツジ等の手札干渉されたときの返しができる過不足ない山と盤面の作り方でしょうか。
対サーナイト
これは私がサーナイト使っていたこともあるので、若干サーナイト目線の話も入ります。
基本的には、どちらか一方的な「クソゲー」になることが多いです。息子とお互いに「マジクソゲー」と言いながら練習していました。
サーナイト目線で話すとハバタクカミ、もしくはクレッフィで止められればサーナイト側が一方的に勝つ、それができなければ一方的に負ける、という展開になりやすいです。
理由はサーナイトはダメカンを乗せていって攻撃するデッキであること、複数対を攻撃できる手段がないこと、とロスバレが有利になる要素が揃っています。その意味では配信でネズナチさんが使っていたようにクレセリアを入れるのもいいかも知れません。
(完全にサナ目線の内容になってしまった)
ロスバレ目線ではその逆で、以下にハバタクカミ、クレッフィを避けて先にロストを貯めることが重要になります(当たり前ですが)
そのために重要になるのがやはりテツノツツミ、カード採用理由のところにも書いたようにハバタクカミをどかすためなら釣り竿をこのためだけに使うことも厭わないです。プライムキャッチャーも積極的に使ってしまいましょう。
あとはタイミングを見てキャンセルコロンを使い、そのターンに一気にロストを貯めることも狙っていきます。
クレッフィを置かれた場合はテツノツツミも使えませんが、クレッフィには自分のマナフィの特性も消えてしまう、セルフキャンセルコロンになってしまうという弱点もあります。
そのため手張りでゲッコウガにエネルギー貯めて圧力をかけていくことも有効です。
あとはこちらも採用理由の欄に書きましたがライコウに手張りをして攻撃するのも有効です。
息子と私の対戦だと
始めは、私がハバタクカミ1採用でジラーチも入れていなかったのでロスバレ7~8割勝ち
その後、私がクレッフィを入れたらサナが6割ぐらい勝ち
直前の今の構築になったらロスバレが7割ぐらい勝ち
という感じでした。
対パオジアン
基本的には有利対面だと考えています。
理由はごっつあんプリファイで2枚取りできる可能性が高い、マナフィは置かれる場合はあるがジラーチまで置かれる場合はほとんどないのでロストマインの通りがいい、ガチグマでパオジアンを1撃で倒すことができるからです。
対カビゴンLO
入れ替え札が多いので不利ではないようにも見えますが、
道具付きのカビゴンを一撃で倒す方法がほぼない、またマナフィ、キュワワー等縛られやすいポケモンが多いし、ビワの登場により今まで以上に入れ替え札を落とされやすいので有利とは言い難いです。
そこで究極メタとなるカードが採用カードの欄にも書いた通り、ミカルゲ+ジェットエネルギーです。
メテノ採用も考えましたがこちらの方がずっと有効です。ロスバレに限らずカビゴンに悩んでいる方にはお勧めしたいセットです。
対古代バレット
明確に苦手なデッキです。
理由は古代バレットの強み、ウッウやヤミラミで倒しきれないHPラインのポケモンで殴ってくるためです。
そのため、それをどうにかずらす必要があります。
よくあるパターンとしてはエネがついていないポケモンを呼び出して縛る&手札干渉というパターンがありますがこのデッキには手札干渉ができるカードがツツジ1枚しかありません。
トドロクツキ、コライドンのHP140(ブーストエナジー込みでHP200)を超えるダメージを与えられるのは月光手裏剣の合計180とガチグマの240ぐらいです。
なのでいずれにしてもきついのですが、それらのダメージばら撒きやテツノカイナでの2枚取りを狙う、安易にプライムキャッチャーやカウンターキャッチャーを使わずにツツジのタイミングに合わせるなどといった工夫が必要でしょう。
海外からはやり始めたノココッチ採用型が増えるとHPの低いノコッチが置かれるタイミングが発生するため若干有利になるかも知れません。
対カウンターカイナ
とにかくロストスイーパーが重要な対面です。
いかに倒すタイミングとヘビーバトンをロストするタイミングを合わせられるか。
それができれば有利になるし、できないとごっつあんプリファイに
よる2枚どりを繰り返され不利になります。
新環境の考察
まだ発売前なので実際には新環境で試合に出てからになると思いますが、練習会などで試しての印象です。
対ルギア
新環境で最も強化されていると考えれるデッキですが、優位は揺るがないと考えています。
一つの戦略として、こちらがマナフィを置かないとレガシーエネつけた水オーガポンで殴り、ギフトエネだけ残した方法を取ってきます。そこのカウンターにテツノカイナを出すことにより3枚どりして逆転するという方法が考えられます。
対ドラパルト
1番きついと思われる対面です。現在のリストでは普通にやったら勝てません。
ドラパルトが増えるようであれば対策カードを入れたカスタマイズが必要だと思われます。
対おまつり
先殴りゲーになりそうな印象。しかし先殴りの再現性ではこちらが優位になりそうだと考えています。
対カビゴン
おはやし笛の登場により、ミカルゲ+ジェットというメタが刺さりにくくなる可能性があります。
ミカルゲを戻したタイミングでおはやし笛によりベンチを埋められると苦しくなると考えています。
当日のマッチング傾向
詳細なマッチングはデッキバレしたくない対戦相手もいるでしょうから詳しくは書きませんが、タイプと回数はこんな感じでした。
予選8戦、トーナメント4戦の合計12戦の内訳
ロスバレ:3戦
サーナイト:2戦
古代バレット:2戦
リザードン:1戦
カビゴンLO:1戦
ロスギラ:1戦
ルギア:1戦
ゲッコウガex:1戦
本人は「相手が事故っていたことが多かった」言っていましたが詳細を聞くと明確に事故っていたのは1~2戦ぐらいで、
あとは若干の下振れでこれくらいはあることだよな、という感じでした。
具体的にはロスギラがアビスシークを打ってきたり、トドロクツキに手張りエンドだったり2ターン目にアッセンブルスター使えなかったりという感じです。
もちろん運が良かったのは事実でしょうが、ちょっと遅れたらまくることを許さずに押し切ることができるこのデッキのコンセプトがハマったということだと思っています。
その他トピックとして挙げるとすれば
カビゴンにミカルゲジェットループ
サナにこちらが釣り竿とミラゲを落として苦しそうなポーズを見せて、相手がこのまま止めてしまおうとクレッフィを前に出してきたところに月光手裏剣を打つ
リザードンの終盤の手札干渉に備え、山にアクロマを戻してから引いてきて、ミュウex、釣り竿、ミラゲを引いてきてゲノムハックで勝利
決勝戦、魂のミラゲ全落としからのガチグマ5エネ突撃
決勝戦(配信されるのかな?)見ていた人はミラゲ全部落として大丈夫なのか?と思った方も多いと思うのですが(私もそこまでやらんでも、と思いました)、本人にとってはここでロトム落とせば後は釣り竿あるしウッウとヤミラミでどうにかなる、という確信があったそうです。
確かに見てると緊急ボード貼ったキュワワーの維持、入れ替え札の温存など最低限のリスクヘッジをした上でのリスクを取っての行動のように見えました。
大事なこと
息子と話していて、デッキ構築に必要なことは次の3つだと思いました。
環境(テンプレ)デッキからちょっとずらしたデッキを自分なりに構築すること
使っていてしっくりくるデッキを使うこと
やっぱり練習量は大事
1つ目はもちろん環境のテンプレデッキは強いです、まずはそれから始めるべきだと思います。しかしテンプレデッキはこの情報が出回る速度が早くなった中、相手にもデッキも動きも予想されてしまいます。
お互いにプレイもある程度極まった状態で戦うと引き運や先行、後攻の優位で決まってしまう要素が強くなり、平均的には勝てるかもしれませんがCLのように大勝ちが必要になる大会では、そのテンプレを前提にしたちょっとずらした構築が必要になると思います。
そのずらしが外れると大負けする可能性もありますが、当たると今回のような結果になると思いました。
2つ目は若干直感的な話ですが大事なことです。よくポケカのプレイにはなぜその行動を選択したのか、その言語化が重要だと言われています。
直感的にあっているデッキの場合その言語化がスムーズにできるし、その結果プレイの練度の上がる速度、構築の改善も早くできるように思います。
3つ目はプレイの正確さ、という観点でも大事ですが速度という点でも重要です。ロストバレットは時間がかかることが多いデッキです。特に終盤に詰めるところでしっかり時間を使うためにも対面ごとのプランは明確にしておいて、序盤のはなえらびやアクロマの選択で悩まないようにすることが重要でした。
このロストバレットにしてから両負けは経験したことがないそうです。
親として
ここから先はデッキ解説、戦い方とは関係なので興味がない人は読み飛ばしてください。
息子が決勝トーナメントがかかる試合、あるいは決勝トーナメントに臨んでいる時、周りの保護者のことから次のようなことを言われました。
「大型大会に行くと緊張で普段通りプレーできない子が多いのに、なんでHIRO君はあんなに笑顔で楽しそうにしているの?」と
親から見ても息子のこの競技における最大の強みは以下のようなことだと思っています。
(緊張してないとは言わないが)大舞台でもいつも通りプレイできる
負けたりプレイエラーしても引きずらない
自分が有利状況のときに相手の幸運でひっくり返されてもイライラしない
我が家でポケカをするときの方針は「運ゲーを楽しめ」としています。
ポケカはどこまで行っても「運」の要素は切り離せない競技です。どんな自分の不運も、どんな相手の幸運も一定確率では起こり得ます。
自分の幸運は素直に喜んでおけばいいですが、自分の不運や相手の幸運を嘆いていたりそれにイライラしていたらやってられないよ、といつも言っています。
同時にそれが嫌なら運要素少ない競技やればいい、とも言っています。
その運を受け入れられるから、どんな状況でも比較的平常心でいられるのかも知れません。
あとは私に似て数学は好きなので起こり得る不運や幸運の確率をある程度客観的に見られるというのもあるかも知れません。
当日も息子に言ったことはただ一つで
「楽しんで来い、より楽しんだ方が勝つ」
これだけでした。
この「運を受け入れる」、「運を楽しむ」ということ、大人になってから、ビジネスをする上でも重要なことだと考えています。
仕事をしながら色んな人と話していて「優秀だ」と思う人の多くは、
「自分は運がいい」と言い、自分と他人の幸運を素直に喜ぶことができます。
しかしそうではない人は、運を他人を揶揄したり人の実力を否定する言葉として使ったり、自らを卑下する言葉として使うことが多いです。
世の中不確定要素が大きく、また物事は捉え方によって幸運とも不運とも取ることができます。
その意味でこういう運に作用される競技を真剣にやっていることは将来にとてもプラスに働くのではないかと思っています。
こういった長所がある一方で、その裏返しでもあるのですが構築1枚、プレイの1つの選択を追い込み切れないといった、本当に強いプレイヤーが持っている「凄み」というものが足りないという課題も感じていました。
それがいい成績は残すものの勝ちきれない原因だと思っていたのですが、前回の福岡CL当たりからそれが変わってきたという印象を受けていました。
前回の福岡CLはマスカーニャexという環境にほとんどいないデッキを自ら選択して6勝2敗の25位という成績でした。

その際に自分で試行錯誤しながら構築を自分の言葉で考え、それで一定の結果が出たことにより何かを掴んだように見えました。
今回の構築をする過程ではそれがさらに進化したように見え、それが結果につながったのだと思います。
以前どこかのnoteに書いた記憶もあるのですが、以前から息子には
「オレに7割勝てるようになれば上のステージいけるぞ」と言っていました。
今回のCLの直前では実際7割以上息子が勝っていたので、ある程度可能性あるのでは、と思っていたのですが予想以上の結果を残してくれました。
あと楽しむのはいいのだけど相変わらずプレイ中うるさかったり余計なこと話したりするので、そういう時はお許しいただきたいのと遠慮なく「うるせえ!」と言ってやってください。
一気に超えられてしまったなー、と思い喜ばしいと思う反面、
自分も息子とはいえ負けるのは大嫌いなので努力します。
チームシャリタツについて
息子が成長したのはチームメンバーの影響も大きいと思います。
チームシャリタツは昨年9月の横浜CLの後に結成された、藤沢近辺のプレイヤーで結成されているチームです。
子どもだけで参加しているメンバーもいますが、多くは親子で参加しており、その大半は親もプレイヤーとして本気でやっている人が多いことが特徴です。
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こういう形で本気で練習できる仲間が身近にいて、競い合える環境にあることが成長にもつながったと思います。
活動は特に決まったことはありませんが、休日に藤沢のカードショップに集まったり、最近では会場を借りて練習会を開いたり、昨年は合宿の実施などもしました。
チームの方針は「楽しく世界を目指す」で私が一応リーダーになっていますので、興味がある方は私、もしくは他のメンバーにご連絡ください。
参加の条件としては
本気で世界を目指す(親子参加の場合は子供はもちろん親もプレイヤーとして)
礼儀や所作を大切にする
暴言や煽り行為を行わない
藤沢に気軽に来られる
ぐらいでしょうか。これらはあくまで「そこに向けて本気で取り組む」ことが条件であるだけです。
現時点で世界が目指せる実力がある必要は全くありませんし、
特に子供であれば感情や行動をコントロールし切れないこともあると思います。
実力はこれから強くなっていけばいいし、態度や発言に問題があれば大人たちを中心に本気で注意します。
最後に
この結果は皆様の応援、支援があったからだと強く感じています。
特に今回会場で、あるいは離れたところで応援してくれて、優勝を自分のことのように喜んでくれたシャリタツのメンバーといつも練習してくれる藤沢近辺の皆さん。
息子がポケカを始めたときからの友人で、共に初めてトーナメントに上がり、勝ち残ればベスト4で対戦することができたが、惜しくもベスト8で敗れてしまったHくん、今回はあと一歩だったがいつか彼の時もやってきます。そしていつか大舞台で真剣勝負してくれることを願っています。
今回一緒に来てくれて最後まで会場で応援してくれたはーしゅとチロル。
はーしゅは自分でも7勝1敗、29位という素晴らしい成績を残し、(当時)中学生で100人以上の自主大会(はーしゅカップ)を開催するというすごいやつです。
チロルは今回初CLで結果は本人の納得いくものではなかったかも知れないですが、続けてればいつか自分の時もやってきます。
2人のおかげで楽しい旅路になりました。
今回もジャッジとして活躍してくれたユーキャン(@YieuPCG)さん。
この人の力がなければ今の藤沢近辺での盛り上がりはなかったと思います。
ジャッジとしての腕もさることながら、いつもポケカを楽しむことの大切さ、対戦する人は共にポケカを楽しむ「仲間」であることをみんなに伝えてくれています。
息子と一緒に、ユーキャンさんが主催してくれる「がんこうカップ」には参加できるときは毎回参加しています。
札幌はスルーしましたが6月のJCSは出場権もらったのでそちらに向けて、そして8月のホノルル、日本代表として恥じない戦いができるよう準備していきます!
(自分もプレイヤーとして行きたい)