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生物学 遺伝情報の発現

こんにちは。

本日も記事をご覧いただきありがとうございます。


さて今回は、遺伝情報の発現についてをまとめていきたいと思います。


1)DNA

a)核酸の構造

・核酸はヌクレオチドが多数結合した高分子化合物であり、ヌクレオチドは
 リン酸、糖塩基からできている
・DNAの塩基;A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)
・RNAの塩基;A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、U(ウラシル)

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b)DNAの構造

○シャルガフの規則
 シャルガフはDNA分子中の塩基の含有量を調べ、
 アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とC(シトシン)の量が等しいことを発見
○DNAの二重らせん構造
 ワトソンとクリックはシャルガフのDNAの成分分析の結果やウィルキンスのX線
 回折の結果から、DNAが二重らせん構造であることを解明した
○塩基の相補的結合
 DNAはアデニンとチミン、グアニンとシトシンが向かい合って、水素結合
 いう弱い結合で相補的に繋がっている

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c)染色体

○DNAと染色体
・真核細胞ではDNAはヒストンと呼ばれる球状のタンパク質に巻き付いてヌクレ
 オソームを形成している。このようなDNAとタンパク質との複合体をクロマチ
 ン
(染色質)と呼び、ヌクレオソームはその基本単位である。
○相同染色体
・一般に体細胞では形と大きさの等しい染色体が対になっている。このような染色
 体を相同染色体という。
・体細胞には2nの染色体が含まれる。(1本は父方から、1本は母方からもらった)
○核型
・分裂中期は染色体の観察に最も適した時期で、赤道面に並んだ染色体の形や数
 の特徴を核型という。
・ヒトの染色体
 → 2n=46 (男性 2n=44+XY、女性 2n=44+XX)

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2)細胞分裂と遺伝情報の分配

a)細胞周期

・分裂によってできる娘細胞は、分化するか再び分裂を行う。分裂を繰り返す
 場合、分裂が終了してから次の分裂が終了するまでを細胞周期という。
 大きくは分裂期間期の2つに分けられる。

b)DNAの複製と遺伝情報の分配

・DNAは間期のDNA合成期にもとと同じものが複製されて量が2倍になる。
 これが分裂期の前期にもそれぞれ2本の染色分体を形成し、それらが後期に分か
 れて2つの娘細胞に分配される。
 したがって、娘細胞は母細胞と全く同じDNAの遺伝情報をもつことになる。

c)体細胞分裂の過程

・からだを作っている細胞(体細胞)の分裂では、一個の母細胞から、母細胞と同じ
 遺伝情報(同じ染色体数)をもつ二個の娘細胞ができる。
・体細胞分裂の過程は、核分裂細胞質分裂の2つの過程からなり、核分裂の過程
 は染色体の形や動きによって前期・中期・後期・周期の4つに分けられる。

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★細胞分裂時における動物細胞と植物細胞の特徴

○動物細胞
 動物細胞には中心体がある。
 中心体は間期に複製され、分裂期の前期には両極に移動して星状体を形成する。
 ここから、紡錘糸が伸びて染色分体の赤道面に付着する。
 後期には、各染色分体は紡錘糸に引かれるように両極に移動する。
○細胞質分裂
・植物細胞;赤道面に細胞板が形成される→細胞膜と細胞壁になる。
・動物細胞;赤道面の外側からくびれを生じる


3) タンパク質の合成 [1]


a)DNAと遺伝情報

・親から子に伝えられる遺伝情報は、DNAの塩基配列という形で細胞内に保持さ
 れており、それはタンパク質のアミノ酸配列の情報である。
・タンパク質に含まれるアミノ酸は20種類あるがDNAの塩基は4種類しかない。
 アミノ酸を4種類の塩基で指定するためには、3個の塩基の配列(トリプレット)
 が必要である。

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b)遺伝情報の流れ

・DNAの遺伝情報(塩基配列)はRNAに写し取られ、RNAの情報(塩基配列)をもと
 にアミノ酸が繋がれてタンパク質が合成される。
 これはすべての生物に共通するもので、クリックは生物学のセントラルドグマ
 (中心教義)と呼んだ。

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転写;DNAの遺伝情報(塩基配列)がRNAに移し取られること
複製;mRNAの情報(塩基配列)をもとにタンパク質が合成されること
DNAからRNAへの塩基情報の転写
 DNA(A)→RNA(U)
 DNA(T)→RNA(A)
 DNA(G)→RNA(C)
 DNA(C)→RNA(G)


c)RNAの種類と働き

・mRNA(伝令RNA);タンパク質の情報を持つRNA。連鎖する塩基3つの配列
 (コドン)で一個のアミノ酸を指定する。
・tRNA(転移RNA);特定のアミノ酸を結合しタンパク質合成の場であるリボソー
 ムまで運ぶRNA。結合するアミノ酸に応じた特定の塩基配列(アンチコ
 ドン
)をもち、この部分でmRNAと結合する。
・rRNA(リボソームRNA);タンパク質合成の場であるリボソームを構成する
 RNA


d)転写と翻訳

○真核生物のタンパク質合成の過程
①DNAの一部で2本鎖がほどけて塩基同士の結合が切れる
②ほどけたDNAの一方の鎖の塩基に相補的な塩基を持つヌクレオチドが結合する
③RNAポリメラーゼの働きでヌクレオチド同士が結合されmRNA前駆体が作られる
④mRNA前駆体でスプライシングが起こり、mRNAが作られる
⑤mRNAが核膜孔から細胞質へでていき、リボソームがmRNAに付着する
⑥mRNAの塩基配列に従って、ポリペプチドが合成される
 ・アミノ酸を結合したtRNAがアンチコドンに対応するmRNA上のコドンに結合
  する
 ・アミノ酸同士がペプチド結合によって繋げられる
 ・リボソームが移動し、tRNAがmRNAから離れる
 ・終始コドンの働きで翻訳が終了する
⑦タンパク質の立体構造が作られる

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4) タンパク質の合成 [2]


a) 真核生物のmRNA合成

・スプライシング
 真核生物ではDNAの塩基配列にタンパク質のアミノ酸配列を指示する領域(エキ
 ソン)
とアミノ酸配列に関与しない領域(イントロン)があり、DNAの塩基配列に
 基づいて作られたRNAは、核外に出るまでにイントロンの部分が取り除かれ(
 プライシング
という)、mRNAが完成する。


b) mRNAの遺伝暗号表

・開始コドン
 mRNAのAUGはメチオニンを指定するが、読みはじめ側の最初に来るAUGは
 タンパク質合成の開始を指定する。タンパク質合成は常にメチオニンから始まる
 が、最初のメチオニンはタンパク質合成終了後に切り離される。
・終始コドン
 mRNAのUAA、UAG、UGAは対応するアミノ酸がなく、タンパク質合成の終了
 を指定する。

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以上、今回は前回に引き続き、生物学(遺伝情報の発現)についてまとめました。

間違っている点や、気になる点があれば気軽にコメントしてください。

本日もご覧いただきありがとうございました。

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