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解剖学 運動器(骨格系:各部の椎骨)

こんにちは。

本日もご覧いただきありがとうございます。

私自身これまでアスレティックトレーナーとして働いてきましたので
本来は、ストレングス指導に関しては専門分野では無いのですが職場の環境により、これまで兼任して業務に当たることが多くありました。


初めの頃は、ATとS&Cを兼任することぐらい簡単だろうと思っていましたが
今となってはそんな簡単なことでは無く
どちらも完璧に両立するなんて不可能だろうなってつくづく思っています。


ATの主な業務内容としては、
・怪我をした選手を復帰に向けてサポートしていく段階的なアスレティックリハビリテーションの作成・指導や医師との連携
・更なる競技力UPをサポートする為のストレングス&コンディショニング指導
・選手が安全に競技に取り組めるようにスポーツ現場の安全確保・管理
・テーピング・物理療法(超音波治療や電気治療)
・データ集計(怪我発生率の算出やトレーニング数値のデータ化)

一方、S&Cの主な業務内容としては、
・ピリオダイゼーションの作成から始まり
・プログラムデザインの考案
・トレーニングルームの導線の想定
・栄養指導
・経験や実績・医学的観点を踏まえた上での効果的な指導などなど、、
S&Cについて知れば知るほど奥が深い分野なのだな〜と

改めてこうやって見てみると
もちろん多少重なる部分もありますが、全く別の職種と言っても過言では無いほどお互いの職務内容は違うものだなと思うからこそ

「自分ATもS&Cもどちらも出来ます!」

なんて絶対言えないな〜、なんて思うわけです

ですが、設備が整っていない大学や高校・中学校などでは
ATとS&Cがいる環境なんてところはごくごくわずかです。
ATとして働いていますが、S&Cの部分を求められた時に

「いや自分ATなんで出来ません」

と断るのでなく、最低限のベーシックなストレングス指導ができることもATとして重要な部分だと考えています。

また他業種の方と連携を取ることが多い職種だからこそ
何事も経験することは大事で、お互いの共通言語や共通認識を作るためにも最低限の知識は持っていないと話になりません

結局は何でも積極的に勉強していかないといけない大変な仕事です、、笑

さて、今回は解剖学の運動器(骨格系:各部の椎骨)についてまとめていきます。

脊柱の構成

脊柱
脊柱は体幹の支柱をなす骨格で、関節によって連結する32〜34個の椎骨からなる。頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨(1個)/仙椎(5個)、尾骨(1個)/尾椎(3~5個)で構成されている。

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椎骨の全体構成

椎骨の連結
上下の椎骨は①椎間円板②椎間関節③数種の靭帯により連結され脊柱となる。

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①椎間円板
椎間円板は椎体と椎体の間を軟骨性結合させる。脊柱の長さの約1/4は椎間円板である。椎間円板の内部では線維軟骨が層板をなして重なった線維輪が中心部にあるゼリー状の軟組織である髄核を包んでいる。髄核の約80%は水分でできており、流動性を持つ。

②椎間関節
椎間関節は上位の椎骨の下関節突起と、下位の椎骨の上関節突起とが対面してできる関節である。

③靭帯による連結前・後縦靭帯:椎体と椎間板の前後に密着し、椎体を縦に連結する。
黄色靭帯:椎弓の間にて連結する。弾性線維に富み黄色く見える。
棘間靭帯:棘突起間を結ぶ靭帯。
棘上靭帯(項靭帯):棘突起の先端を縦に結ぶ靭帯。頸部では項靭帯と呼ばれる。

各部の椎骨

1)頸椎(Cervical spine)

頸椎は頸部脊柱を作る7個の椎骨で頭部を支える椎骨として特殊化する。
・頸椎の形状
 椎体は小さく、前後径が短い楕円形をとる。棘突起は短くほぼ水平後方に出る
 中位の頸椎では極突起の先端は2裂に分かれ、その間に項靭帯が付着する。
 C1〜C6の横突孔には上行して脳に至る椎骨動脈が通る。
 また、一般に頸椎の上・下関節突起にある関節面は水平に近い平面になり
 これに加えて棘突起も水平に近い事から頸椎間での運動を制限する要因は少な 
 い。このため頸部脊柱は脊柱の中でも高い可動性を持って、頭部を多様な方向に
 運動することが可能
である。

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・特殊化した頸椎の名称
 第1頸椎(環椎)、第2頸椎(軸椎)、第7頸椎(隆椎)
 a.環椎
  環椎は椎体を欠き、椎骨中央部には一段と大きな椎孔が開くリング状の椎骨。
  大きな椎孔の前後を囲む部分をそれぞれ前弓・後弓という。棘突起は認めず
  横突起の中には横突孔がある。
  上関節突起は後頭骨の後頭顆と連結して頭蓋を支える必要から大きな上関節窩
  という凹面を作る(環椎後頭関節)。
  一方、下関節突起に相当する部分には下関節窩という平面があり軸椎の上関節
  面と関節する(外側環軸関節)。

 b.軸椎
  軸椎は椎体の上面に突き出した歯突起を有する特徴的な椎骨。
  歯突起は環椎椎孔の前方部に入り前弓の内面(歯突起窩)に接して正中環軸関節
  を作る。

★頭蓋を支える特殊な関節 
 ・環椎後頭関節;

  後頭骨の後頭窩と環椎上関節面との関節。頭部を前後に屈伸させる動きや側屈
  を可能
にさせる(楕円関節)。
 ・外側環軸関節;
  環椎の下関節面と軸椎の上関節面とで構成される。
  通常の椎間関節と同様に平坦な関節面同士が対面する(平面関節)。
 ・正中環軸関節;
  軸椎の歯突起が環椎の椎孔に入って前弓の内面(歯突起窩)と連結したものであ
  り歯突起を運動軸として椎骨を横に回旋する関節(車軸関節)である。
  左右の回旋運動などで歯突起が後方にずれないように環椎の椎孔内には環椎十
  字靭帯
が張っている。
  この靭帯は歯突起を後面から十字形に交叉して覆う2つの靭帯(環椎横靭帯
  束
)よりなる。

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 c.隆椎
  胸椎との以降部にある隆椎は頸椎の中でも胸椎に近い形状をしており、棘突起
  はスマートで長い。椎骨の位置は体表から棘突起を触れる事で数えられるが
  長く伸びた隆椎の棘突起はその起点となる。

2)胸椎(Thoracic spine)

胸椎は胸部の脊柱を構成する12個の椎骨であり、典型的な形状をしている。
12個の胸椎は左右12対の肋骨とともに体幹の基本骨格になって胸郭を構成する。
肋骨との関節は椎体外側面の後方にある上・下肋骨窩と横突起の先端にある横突
肋骨窩
で行う。
一般に、椎体に連結する肋骨頭は椎間円板を挟んでさらに1つ上位の椎体にまで
拡大して付着するので、肋骨窩は上下の肋骨窩に分かれる
。例えば、第5肋骨は
T5椎体の上肋骨窩だけに付くのではなく、椎間円板を挟んで1つ上位のT4椎体の
下肋骨窩にまたがって関節を構成する。

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第1肋骨は2つの椎体にまたがる事はなくT1のみと関節を構成する。さらにT11とT12では椎体の肋骨窩は上下に分かれず、椎体ごとに単独の肋骨窩を作る。また、T11とT12では横突肋骨窩も無い

・胸椎の形状
 胸椎の棘突起は長くて下方に傾斜がついており、後方から見ると棘突起が屋根瓦
 のように重なり合っている。
これは胸椎間での運動を制限する要因になるので、
 胸部脊柱は頸部や腰部に比べて可動性が低くて安定する。

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3)腰椎(Lumbar spine

腰椎は上半身の全体重を支えるために椎体は大きく、椎間円板も厚く変化する。
腰部では肋骨が退化して腰椎の横突起に癒合する。その結果、肋骨に相当する部分は腰部の側方に大きく突出して一見すると横突起のような肋骨突起になり、本来の横突起はその基部に小さく副突起として残る。
・腰椎の形状
 腰椎の棘突起は胸椎に比べて短いが幅広く頑強にできている
 これらの棘突起は水平後方に出るので、上下の棘突起間には広い隙間があく。
 腰椎の上関節突起は後方に突出して内面の関節面を弯曲させるので、椎間関節の
 可動性は胸椎よりも高い。上関節突起の上外面は筋の付着部としてわずかに盛り
 上がった乳頭突起となる。

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4)仙椎(Sacral Spine)

仙骨は骨盤部の脊柱であり、上部が大きく下方は急激に細くなり、逆三角形をしている。これは体幹の体重を一手に支えてきた脊柱が、仙骨下部では荷重を骨盤の寛骨に受け渡して小さくなった為である。
・仙椎の形状
 仙骨の各椎体は癒合することによって椎間円板を失い、その結合部は仙骨前面に
 4本の横線として残る。一方、癒合によって仙椎後面の棘突起や椎間関節はそれ
 ぞれ縦に連なって、棘突起は正中仙骨稜を、椎間関節は中間仙骨稜を形成する

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仙骨の外側面は広く拡大して寛骨の一部(腸骨)と関節を構成する(仙腸関節)。
関節面はL字型の耳状面であり、関節面に凸凹があってさらにその周囲を厚く強固な仙腸靭帯に繋がれるので、運動性はほとんど無い(半関節)。

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以上、今回は運動器(骨格系:各部の椎骨)についてまとめました。

次回は、運動器(骨格系:胸郭)についてまとめていこうと思います。

間違っている点や、気になる点があれば気軽にコメントしてください。

本日もご覧いただきありがとうございました。



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